昨年、訪日外国人数は3,000万人を突破しました。今年も昨年以上のペースで訪日外国人が日本を訪れています。
繁華街で外国旅行者を見ない日はないでしょう。訪日外国人が旅行時楽しみにしていることにショッピングや食事があります。しかし店舗側の立場では、手が足りていない中でさらに外国人対応を始めることが難しい場合もあるでしょう。
こうしたニーズに対し、AIロボットの活用が広がっています。
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多彩なシーンで活躍するおもてなしロボット「CORON」
株式会社アイウィズが提供するCORON(コロン)は、身長30cm弱の人型ロボットです。AIを搭載し、胸にはタッチパネルディスプレイがついています。
音楽に合わせて踊ったり、お勧め商品を紹介したり、注文を受け付けたり、人の代わりに働いてくれるロボットです。スマートフォンやパソコン、タブレットと連携でき、外国人のお客様と店員の間に入って通訳をすることもできます。2018年の熱海国際映画祭では30体のCORONが導入されるなど、外国人への対応実績も積み重ねています。
商品紹介を動画で
CORONの胸のディスプレイで動画を流せば、店員がいなくても商品やシステムの説明ができます。複数の言語で動画を作成してループ再生をすれば、お客様に概要を伝えることが可能です。そのうえで質問を受け付ける仕組みにすれば、従業員の業務負荷が軽減できます。外国語による接客
CORONは日本語のほかに英語と中国語に対応しています。また音声入力された文章を日本語に翻訳することが可能です。
たとえばCORONの近くに音声入力用のスマホを設置し、質問をしたいお客様に話しかけてもらえば、従業員の端末に日本語で質問が届きます。従業員がスマホに向かって日本語で回答すると、お客様の母国語に翻訳されるので、CORONが通訳の役割を果たしてくれます。
オーダーを受け付け
CORONを使って商品検索をしたり、オーダーを受け付けることもできます。ホテルのルームさビスや飲食店の注文受付などでCORONを活用すれば、従業員の業務を削減し受注ミスの防止にもつながります。
WeChat Payによる決済が可能
中国人の多くが利用しているQRコード決済WeChat Payに対応している点もCORONの魅力です。外国人観光客にとって、母国にいるのと変わらない感覚で支払いができる環境は非常に快適です。特に中国では驚異的なスピードでQR決済が普及しており、現金を使う習慣がなくなっているため、アピールポイントになりえます。
歌や踊りでおもてなしも
CORONには歌ったり踊ったりする機能もあります。お客様をお待たせしている間やイベント時の集客など、CORONのエンターテイメント性を存分に発揮してもらうことで、お客様の満足度向上が期待できます。
蓄積されたデータを業務改善に活用
CORONに商品情報を登録し、売上データなどを蓄積していくことで、売れ筋商品やお客様のニーズの把握がしやすくなります。今まで勘に頼りがちだった経営にデータという裏付けができることで、より効果的な経営戦略が打ち出せるようになります。
IT導入補助金の対象、すでに実績も
経済産業省が主体となって実施しているIT導入補助金は、中小企業や小規模事業者がITツールを導入する際に、その経費の一部を補助する制度です。Webサイト制作や決済・会計システムのほか、外国人対応のためのITツールにも利用でき、CORONも対象に含まれています。申請手続きはサービス提供事業者が代行してくれるので、従来に比べると申請がしやすくなっています。
1. いちごプラザ(静岡・伊豆)
中国からの訪日観光客はインバウンド市場で最も多く、さらに年々増えています。そうは言っても、通訳のために中国語ができる人材を雇い入れるのはなかなかハードルが高いと言わざるを得ません。
静岡・伊豆中央道にあるドライブイン「いちごプラザ」にも訪日中国人の来店が増えています。そこで、CORONを3体導入し、従業員に代わって接客させたり通訳に活用したりしています。
購入時にお客様にお知らせしたい賞味期限や保管方法なども、CORONを通じて訪日客の言語に変換し、問題なく案内ができるようになりました。
2. 「板前バル」銀座八丁目店
東京・銀座の飲食店「板前バル」ではテーブルごとにCORONを設置し、おすすめメニューの紹介や、限定メニューの案内をリアルタイムで行っています。CORONの翻訳機能を使って外国人のお客様ともスムーズにコミュニケーションが取れることで、日本人のお客様と変わらないサービスが提供できているそうです。
まとめ:初年度は23万円で運用可能!人件費は大きく削減
CORONの本体価格は1体99,000円(税別)で、このほかにアプリケーション利用料や保守費用として毎月の月額利用料が発生します。月額利用料は、使い方によって変動するため一概には言えませんが、1万円と仮定した場合年間12万円で、初年度は約23万円の支払いが必要となります。
この金額は、従業員を1人雇う場合に比べるとかなり小さいと言えるでしょう。またIT補助金を利用すれば、最大で費用の50%が還元されるため、さらに出費が抑えられます。
こうした補助金は予算がなくなった時点で募集が締め切られてしまうことが多いため、導入を検討する場合には早めに動いたほうが賢明です。
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