31日未明、沖縄県那覇市にある「首里城」で火災発生し、城の中心的な建物の「正殿」などが全焼しました。ほかにも「北殿」「南殿」など主要部分がほぼ全焼、「奉神門」や「書院・鎖之間」にも延焼しました。現在も延焼しており、消火活動が続いています。
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世界遺産の「首里城」
首里城は、1429年から1879年までの約450年間、琉球王国の中心的な城でした。現在の首里城は1945年の沖縄戦で焼失。1992年に本土復帰20周年を記念して木造建築で復元されました。2000年12月には首里城跡が「琉球王国のグスク及び関連遺産群」として、日本で11番目の世界遺産に登録され、「九州・沖縄サミット」の社交夕食会が開かれたり二千円札肖像に起用されました。
Twitter:琉球新報の投稿(https://twitter.com/ryukyushimpo/status/1189627358610804736)
観光資源としての「首里城」
首里城は、沖縄を代表する観光スポットとして、国内外の観光客を集めていました。特に昨今のインバウンドの盛り上がりで外国人観光客からの人気は急上昇していました。
首里城公園では、10月27日から毎年恒例の「首里城祭」が始まっていました。来年2020年の3月までの期間中に、さまざまなイベントが行われる予定でした。報道によれば、31日未明まで開催予定の催しの準備などが行われていたといいます。
沖縄県には、年間およそ211万人の訪日外国人が訪れています。うち、最も多いのが訪日台湾人で71万人(全体シェア34%)、ついで訪日韓国人が63万人(同30%)、そして訪日中国人が39万人(同19%)です。
沖縄県のインバウンド需要
沖縄県は、その面積の小ささに対して、訪問率、訪問者数、宿泊人泊数共に高い数値を誇っています。1人あたり消費金額も全国第4位の47,163円となっています。
地理的・航空インフラ的にもやはり東アジア圏の訪日外国人からの人気が高い状況です。旅行クチコミサイト「トリップアドバイザー」の首里城のページを見てみると、全コメント5003件のうち、中国語簡体字(中国本土)、中国語繁体字(台湾・香港)、韓国語でのコメントは1100件を超えています(2019年10月31日 8:00時点)。
やはり彼ら東アジア圏訪日外国人からの支持を集めている様子が伺え、今回の貴重な観光資源の消失は、沖縄インバウンドに大きな影響がありそうです。
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