東アジア、東南アジアのインバウンドは本当に戻ってくるか:どうなる?今何をやるべき?

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新型コロナウイルスの感染拡大によって各国が実質の鎖国状態に入ってはや3か月が経ちました。

JNTO訪日外客数データでは、4月2,900人(前年比-99.9%)、5月1,700人(前年比-99.9%)と、月を追うたびに壊滅的な状況が明らかになっています。

今回は、インバウンドに向けての現在の状況と、各国の訪日旅行に対する意識、アフターコロナの海外旅行の際に外国人旅行客が重要視することについて解説します。

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インバウンド市場回復に向けての、現在の取り組みや状況

各国の感染状況を見ていると東アジアを筆頭に、東南アジアでも落ち着きを見せた国が出始めており、日本ともいわゆる「トラベルバブル」を形成して、まずはビジネス客から往来を再開しようという動きが始まっています。

トラベルバブルとは何か/日本は中国、台湾、韓国とスタート?

トラベルバブルとは、ある特定の条件に合致する人々だけが、限られたエリアの中を自由に行き来することを意味する新しい概念です。地理的、社会的、経済的に結び付きが強い国同士を一つの大きな泡(バブル)の中になぞらえて表現しています。泡の中に含まれる地域間で、相互に納得できる新型コロナウイルスに対する感染防止策を講じ、海外旅行市場の回復を図る試みです。新型コロナウイルスの流行を受け、国同士の行き来が制限されたことは、インバウンド業界にとって大きな打撃となりました。インバウンド業界が冷え込む中、各国が...

トラベルバブルで「現実的に」自由に日本人が海外旅行、またはインバウンドで訪日することができるようになるためには、以下の3つが最低条件となります。

  1. 航空便の再開
  2. 事前の検査や非感染証明書などの入国条件の緩和
  3. 双方の国での14日間の自己隔離の撤廃(どちらかでも義務付けられると入国後、帰国後に14日間自己隔離となってしまうため、双方が必須)

しかしながら中国韓国、日本など東アジアの主要国における感染状況を見ると、5月にはいったん落ち着いたものの、6月中旬ぐらいからまたじわじわと増加傾向にあり、日本ではこの2週間で確実に増えてきました。

中国香港タイなど、東アジア東南アジア諸国でもトラブルバブルの検討がされてきましたが、タイで外国人旅行者の受け入れ延期を検討する報道が流れるなど、少し冷や水を浴びせられたような状況になっています。

日本のGo Toキャンペーンや、タイの県境間移動解禁、マレーシアのAirAsia国内乗り放題チケットなど、現在のところ、各国「まずは国内旅行から」という動きが各国で見られます。

現在はまだ「インバウンドは語る時ではない」といった雰囲気さえ感じます。

果たしてインバウンド市場はなくなってしまうのでしょうか?

各国の訪日旅行に対する意識:タイ、シンガポールの場合

では翻って、各国の人々は海外旅行(日本旅行)に対して現在どのように考えているのでしょうか。

まずは東南アジアタイ(2019年年間訪日数131万人)から見てみましょう。

オンライン旅行会社大手Expediaで、2020年4月の1か月間に目的地として検索された都市・地域のランキングが発表されています。

それによると、 2020年10-12月の期間での検索と、2021年1-2月の期間のそれとで少々結果は異なりますが、総じて「タイ人は、海外旅行が行けるようになったら日本に行きたい!」と考えています。

  • (両期間とも)上位10の都市・地域のうち、7つは国内
  • それ以外は、東京(5位)・大阪(8位)(10-12月)、東京(1位)・札幌(4位)(1-2月)と日本旅行が検索されている。
  • 日本以外では、ソウルがランクインしているのみ
Expediaによるタイの検索目的地ランキング
▲[Expediaによる検索目的地ランキング(タイ)]:アジアクリック作成


次に、シンガポール(2019年年間訪日数49万人)です。

ここでも結果は、「コロナが収束して海外旅行に行けるようになったら、日本に行きたい!」という結果が出ています。

  • 両期間とも、トップは「東京」
  • 3つ以上の複数都市・地域がランクインしているのは日本だけ
Expediaによるシンガポールの検索目的地ランキング
▲[Expediaによる検索目的地ランキング(シンガポール)]:アジアクリック作成

シンガポールは、国内旅行がないためすべて海外旅行となっています。

バンコクやバリ、台北などはシンガポール人にとっては「手軽に行く海外旅行」なので、滞在1週間など本格的な海外旅行については、圧倒的に日本が支持されているといってよいかと思います。

また、訪日インバウンド市場第4位の香港でも、「新型コロナウイルスの収束後に行きたい国」として79%の人が「日本」と答えるなど、東アジア東南アジアでは「訪日旅行が待ち望まれている」ことがよくわかります。

※日本インバウンドメディア・コンソーシアムの調査による

アフターコロナの海外旅行の際に、観光客が重要視することとは?

『FUN! JAPAN』を運営する株式会社Fun Japan Communicationsが興味深い調査結果を発表しています。

中国韓国香港台湾タイ、など9か国で4月に調査した内容で、「新型コロナウイルスに関連し、日本行きを再検討する際にどんな情報を事前に知りたいですか?(複数選択可)」との質問に対し、すべての国でトップだったのは「とにかく安全に対する正確な情報が知りたい」でした。

この続きから読める内容

  • 日本におけるインバウンド再開に際して、その対策として求められること
  • 日本の魅力ある商品を在日外国人インフルエンサーとつなげるマッチングプラットフォーム「trial JAPAN」
  • 【2/19開催】”効率重視"のAI時代だから考えたい、本質的なVOC活用法:大手レストランが実践する口コミ活用術を紹介
  • 【インバウンド情報まとめ 2026年1月後編】インバウンドの市場規模を他産業と比較する / 2025年の訪日外客数、過去最高の4,268万人 ほか
  • 今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」
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この記事の筆者

株式会社アジアクリック

株式会社アジアクリック

株式会社アジアクリック 代表 高橋学(在バンコク)・General Manager 小桑謙一(在シンガポール)。2012年よりタイ・バンコク、シンガポール、東京を主な拠点として活動している。各自治体・団体の訪日観光インバウンドPR受託実績多数。地に足の着いた地道なセールス活動や旅行博運営から、SNS運用・デジタル広告運用まで幅広く対応している。

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