新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、国内外ともに観光需要が減退し、日本の観光業は大きな打撃を受けています。特に入国制限により観光目的での訪日旅行はほぼ不可能となっており、インバウンド業界の回復には相当の時間がかかることが予想されます。
一方で、インバウンドの回復期は遅かれ早かれいつかはやってくるといえます。そのタイミングを見据え、「今できること」に取り組むことが、回復期の売上や集客を左右すると考えられます。
では、インバウンド業界に属する事業者が今できることはなんなのでしょうか。それは「国内」観光向けの施策だと考えます。
今、「国内」観光向けの施策に注力していく必要がある理由、そしてその取り組みがインバウンド回復時にどのように寄与するかを考察します。
訪日ラボのメールマガジン登録はこちら>(無料)観光業の現状
現在も流行している新型コロナウイルスの世界的な感染拡大によって、観光業界は大打撃を受けています。
7月15日に日本政府観光局が発表した6月の訪日外国人数は2,600人で、先月の1,700人よりは増加したものの、引き続き前年比では99.9%減と大きく落ち込みました。
また、訪日外国人観光客が減少しているだけでなく、国内旅行や日本人向け海外旅行、外国人の日本旅行すべてにおいて旅行取扱額にも大幅な減少がみられています。
5月の延べ宿泊者数は781万人泊で前年同月比84.8%減、主要旅行業者の総取扱額も前年同月比97.6%減となりました。
ただし、6月の延べ宿泊者数は1,394万人泊と大幅に回復しており、今後の新型コロナウイルスの感染状況にもよりますが、国内観光はある程度回復していくものとみられます。
一方、インバウンドについては、入国制限が146か国に敷かれており、いまだ回復の兆しがみえません。日本への入国制限緩和の協議が始まった国も増えてはいますが、ビジネス目的での渡航に限られており、観光目的での入国が許可されるのはまだ先になる見通しで、インバウンドの早期回復は難しいと考えられます。
6月訪日外国人数も99.9%減の2,600人:旅行者の渡航正常化まだ見えず…国内旅行市場回復をインバウンド誘客に活かすには【グラフで見るイン
2020年7月15日、日本政府観光局(JNTO)は訪日外客数の2020年6月推計値を発表しました。6月の訪日外国人数は2,600人と、先月の1,700人よりは増加したものの、引き続き前年比では99.9%減と大幅な減少がみられます。全22市場において、3か月連続でほぼゼロに近い数値となりました。アジアや欧州を中心に、新型コロナウイルスの感染流行のペースが緩やかになり、国内の移動制限の緩和や欧州域内の移動制限の解除が始まった一方で、依然として海外渡航の規制は続いていることが要因として考えられま...
6月の日本人宿泊者数、5月比8割増で好転:7月はGo To開始でさらなる回復期待【宿泊旅行統計】
観光庁は7月31日、宿泊旅行統計調査の2020年6月第1次速報と5月第2次速報を発表しました。宿泊旅行統計調査とは、日本人・外国人の宿泊状況を明らかにし、延べ宿泊者数・実宿泊者数、客室稼働率、国籍別の延べ宿泊者数などをデータ化したものです。 調査は月ごとに実施されています。発表された調査データによると、2020年6月の延べ宿泊者数は1,394万人泊で、前年同月比69.6%減となりました。また、外国人延べ宿泊者数は前年同月比98.2%減と、前月に引き続き大きく落ち込んでいます。一方で、日本人...
旅行47社の5月総取扱額97.6%減、4月から4割減【速報】
7月17日、観光庁は「主要旅行業者の旅行取扱状況速報」2020年5月分のデータを発表しました。この調査は国内の主要旅行会社の商品取扱額を集計したもので、それぞれの取扱額を「日本人の海外旅行」「外国人の国内旅行」「日本人の国内旅行」の3つのカテゴリーに分けて公表しています。新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受け、5月は国内外に向けた感染防止措置がより強化されたことで、3つの区分すべてで4月分からさらなる減少となりました。 中でも「外国人の国内旅行」の取扱額は99.8%減と、最も落ち込みま...
インバウンド対策として今「国内」市場に向き合うべき理由
146か国に入国制限が実施されている現状では、観光地の活気の回復をインバウンドに頼ることは不可能といえます。
一方で、いずれインバウンドが回復する時期が来ても、その時に日本の観光業自体が廃れてしまっていては、元も子もありません。まずは国内観光の需要を喚起することで観光業の経営維持を図ることが求められます。
観光庁は、今後1年の行動計画を定めた「観光ビジョン実現プログラム2020」の中で「2030年6,000万人は達成可能」とし、インバウンド再起へ指針を示しています。
このプログラムにおいて第一に挙げられているのが、「国内の観光需要の回復と観光関連産業の体質強化」です。その上で、各国の感染状況を見ながら段階的に訪日外国人観光客の受け入れを再開し、インバウンドの本格的な回復へとつなげていくとしています。
国としても、まずは国内観光を回復させ、次にそれを基盤としてインバウンドの回復へと進んでいく方針であり、事業者への給付金の交付や需要喚起策を通して国内観光の立て直しが図られています。
そこで国内観光の起爆剤になると期待されているのが、政府主導の国内観光需要喚起策「Go To トラベル」キャンペーンです。
このキャンペーンについては、開始直前になって東京が対象から外れたことや、7月22日の開始後もキャンペーンの対象となる旅行商品の条件が不透明であることなどから、たびたび物議を醸しているほか、東京などの都市部を中心に新型コロナウイルスの感染が再び拡大していることから、開始時期は適切だったのか、旅行を促すことで感染を広げることになるのではないかといった声が上がっています。
しかしながら、これまで観光客を受け入れることで収益を得ていた観光地や宿泊施設、娯楽施設、飲食店などは窮地に陥っています。新型コロナウイルスの感染拡大防止は大前提として、可能なところから観光需要を呼び戻し、観光業界を立て直していくためには、有効な施策といえるのではないでしょうか。
この続きから読める内容
- 「観光ビジョン実現プログラム2020」発表の観光庁、訪日外国人旅行者数の目標は「2030年に6,000万人」
- 観光業界のプレイヤーが今、注力すべき4つの施策
- 旅行需要をつかむ:Go To トラベルの事業者登録
- 経営を継続する:補助金の申請
- 受け入れ環境整備
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