今知らないと損する「県民割」 支給額や最新の割引情報について

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県民割とは国の補助金を活用した割引事業で、県内旅行を対象として、ひとり当たり最大7,000円を旅行代金から割引く仕組みです。

県民割とは具体的にどのようなものなのか、適用されている県の現状や今後の展望について説明します。

関連記事:「GoTo」代替に 36県が「県民割」実施 最大5000円割引に

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観光需要を喚起する「県民割」の具体的な施策

新型コロナウイルスの感染状況が落ち着いている現在、「県民割(地域観光事業支援)」が実施されています。

感染状況が落ち着いているステージ2相当以下と判断した都道府県が、同一県内での旅行の割引支援を実施するものです。

国による支援を希望する場合は、ひとり1泊当たり5,000円を上限に、国から都道府県に補助金が交付されます。

支給額は1人あたり最大7,000円 宿泊・商品代金を支援

県民割は居住地と同一県内の旅行を割引支援するものです。

支援内容などの制度設計は、すべて都道府県が決定し、国はひとり1泊当たり5,000円・商品代金の50%を上限として支援します。(日帰り旅行の場合はひとり当たり5,000円・商品代金の50%を上限)

地域限定で旅行期間中に使用可能なクーポン券など、飲食店や地域の土産物店、公共交通機関などの地域の幅広い産業に裨益する支援策もあわせて行う場合には、ひとり1泊当たり2,000円を上限に追加支援が行われます。(日帰り旅行の場合はひとり当たり2,000円を上限に追加支援)

予算規模は約3,000億円となっています。

2021年4月以降、準備が整った都道府県から開始されており、2021年11月には、県民割の支援期間が2022年3月10日宿泊分(3月11日チェックアウト分)まで延長されました。

例1. 福島県「県民プラス」

福島県の県民割「県民割プラス」は、観光業を支援し県内経済を活性化するため、福島県民を対象として県内旅行をひとり1泊当たり最大10,000円補助する取り組みです。

ひとり1泊10,000円を上限として旅行代金の最大50%を割引し、土産店や飲食店で利用できる「県民割プラス宿泊者特典クーポン」をひとり1泊につき2,000円分付与します。

1回の旅行で3泊までが支援対象となっており、ビジネス目的の旅行は対象外です。

2020年6月から2021年3月まで実施してきた福島県民割は、ひとり1泊7,700円以上の宿泊で一律5,000円を割引するものでした。

今回は大幅に支援内容を拡充することから、キャンペーン名を「県民割プラス」と改名しています。

例2. 神奈川県民割「地元かながわ再発見」

神奈川県は、2021年12月1日から、県内限定の県内旅行を補助する「地元かながわ再発見(かながわ県民割)」を開始します。

神奈川県民の県内旅行を対象として、旅行代金をひとり1泊当たり最大5,000円を割引します。

宿泊旅行と日帰り旅行が対象で、横浜・鎌倉・箱根の「定番エリア」と、それ以外の「再発見エリア」とで割引額に差をつけます。

県内の宿泊旅行(旅行代金6,000円以上)について、定番エリアは3,000円、再発見エリアは5,000円割引されます。

県内の日帰り旅行(旅行代金3,000円以上)の場合は、定番エリアは1,500円、再発見エリアは2,500円割引されます。

実施期間は2022年1月31日までを予定しており、期間中は利用回数や連泊の制限はありませんが、事業者に振り分けられた予算に達し次第終了となります。

今後、支援の適用範囲は拡大する見込み

2021年11月現在、新型コロナウイルスの感染状況は落ち着いており、政府は支援範囲を段階的に拡大する見込みです。

政府は11月19日に、今後の新たな支援内容について発表しました。

隣接都道府県からの旅行も支援対象

これまでは「県民による同一都道府県内旅行」のみ対象とされていましたが、感染状況や都道府県からの要望等をふまえて、新たに「隣接都道府県からの旅行者による県内旅行」も支援の対象とされます。

要件として、ワクチン接種証明やPCR検査陰性証明などの活用によって、安全・安心の確保が図られていることや、支援対象とする都道府県が事業実施県の割引事業の内容に同意していることなどが挙げられています。

旅行先または出発地の都道府県がレベル3となった場合には停止されますが、それ以外の場合にも都道府県知事の判断により停止することが可能です。

11月19日以降、準備の整った都道府県から、県民割に隣県が追加されます。

さらに専門家の意見をふまえたうえで、年明け以降の適切なタイミングで、県民割の対象に「地域ブロック」を追加していくとしています。

県民割の更新に合わせて新たなGoToトラベル事業も

さらに年末年始の感染状況を改めて確認したうえで、専門家の意見もふまえて、全国規模での「新たなGoToトラベル事業」を実施していく予定です。

新たなGoToトラベル事業では、安心・安全な旅行環境を確保するため、ワクチン接種証明または陰性証明を利用条件として設定するワクチン・検査パッケージの活用のほか、旅行後2週間以内に陽性になった際の報告や旅行中の行動履歴記録の利用条件化、GoTo事務局による旅行2週間後の健康状態に関する抽出調査の実施など、感染防止対策が図られます。

また中小事業者への配慮として、割引率・割引上限額の引下げや地域共通クーポンの定額化など、低価格帯の実質割引率の引上げのほか、団体旅行についてはGW後の都道府県の実施において一定の専用給付枠が割り当てられます。

さらに旅行需要を平日へ分散させるため、平日は地域共通クーポン券を上乗せするほか、地方への観光を支援するための配慮として、交通費を含む旅行商品は割引上限額が引き上げられます。

ソフトランディング措置としては、割引率等の段階的引き下げのほか、GW後は都道府県による事業とし、地域の実情に応じて柔軟に割引率等を設定するとしています。

県民割 旅行事業復興のきっかけとなるか

新型コロナウイルスの感染状況が落ち着きを見せ始めた現在、県民割を実施する都道府県が増えてきています。

年明けには新たなGoToトラベル事業の実施も期待されており、県民割が旅行事業復興のきっかけとなるか注目が高まっています。

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<参照>

観光庁:地域観光事業支援の実施について

公益財団法人 福島県観光物産交流協会:福島県 県民割プラス

観光かながわNOW:「かながわ県民割」特設ページ

観光庁:今後の観光需要喚起策について

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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