「開国」進む世界 各国で入国制限解除、観光再開相次ぐ

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コロナ禍が長期化する中、日本は対外的に厳しい水際対策を敷いている一方、世界では入国制限の緩和や観光客受け入れを再開を発表する国が次々と現れています。

ヨーロッパ、アジア、オセアニア地域のそれぞれの動向を紹介し、加速しつつある入国制限緩和の動きに注目します。

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「開国」進める海外、国内規制も緩和へ

イギリスやフランスなどに代表されるように、新型コロナウイルス感染症に関連する国内規制の緩和や撤廃に向けた動きが各国で加速しています。

同時に海外からの観光目的での渡航者を受け入れる波も世界各地で強まっています。今日、海外観光客の受け入れ再開を進めている国や地域を紹介します。

ヨーロッパ

ヨーロッパについては、欧州連合(EU)がワクチン接種済みの域内旅行者に対して入国時の検疫を撤廃することを勧告し、移動制限を大幅に緩和しました。地域各国も厳しい制限からの脱却を表明しています。

イギリス ワクチン接種済みなら全ての制限を撤廃へ

イギリスは2月11日からワクチン接種完了者に対して一切の制限を適用しないことを明らかにしています。

これまで求められていたイギリス到着時の検査の陰性証明、到着後のPCR検査受検、自己隔離などをすべて不要とするいうことです。

同国のグラント・シャップス運輸省は、制限緩和の発表時に、「この変更によってイギリスは世界で最もオープンな旅行業界のひとつになる」とコメントしています。

ノルウェー ワクチン接種の有無に関わらず、渡航者の隔離義務を撤廃

ノルウェーもまた、旅行検疫を撤廃しました。

ノルウェーは渡航者がワクチン接種を完了させていない場合には入国時の隔離や検査受検を義務付けていました。

しかし、ワクチン未接種者が新型コロウイルスに感染する割合が低いとの調査を受け、1月26日からはワクチン接種状況にかかわらず全ての人に隔離義務を課さないこととしました。

デンマーク すべての旅行制限と国内規制を撤廃

デンマークも同様で、政府が新型コロナウイルス感染症を「社会的に重大な疾患」と見なさないとしたことから、2月1日よりすべての旅行制限と国内規制を撤廃しました。

同国については、新型コロナウイルス感染症の検査で陽性となった場合も、自己隔離が求められることは無いということです。

アジア

アジアでは、シンガポールが2021年9月から、ベトナムと韓国が2021年11月から、ラオスが2022年1月から対象国や地域を限定して海外観光客を受け入れています。

また今後はインドネシアが全世界へ門戸を開く模様です。インドネシアは現在対象国を限定してバリ島で観光客を受け入れていますが、2月上旬からは全世界を対象とした受け入れを再開させる方針です。

タイ 「TEST&GO」スキームの受付を再開

アジア内で観光客受け入れへの積極的な姿勢を示しているのがタイです。

タイでは以前から、決められた地域で隔離期間を過ごす「サンドボックス」システムや、ワクチン接種完了者に適用される隔離免除プログラム「TEST&GO」を設け、コロナ禍でも海外観光客を積極的に受け入れてきました。

2021年12月には一時的に新規申請の受付を停止していましたが、2022年2月1日より全世界を対象に受付を再開させました。保健省のアヌティン・チャーンウィラクン大臣も再開を支持しています。

フィリピン ビザ免除国対象に、観光目的の入国許可へ

2月10日からは、フィリピンでも観光客の受け入れが再開します。フィリピン観光省が、ビザ免除国を対象にワクチン接種済みの外国人渡航者の観光目的の渡航を許可する旨を発表しました。

ベルナデット・ロムロ・プヤット観光大臣は今回の決定について、「観光業に依存する地域の雇用やコロナ禍で追い込まれた企業の回復に貢献するもの」と期待を寄せています。

加えて、「すでに外国人観光客の受け入れを再開しているASEAN諸国の観光地と肩を並べる体制が整った」とも示しました。

オセアニア

オセアニアではフィジーやパラオなどが昨年より観光客受け入れを再開させています。2022年に入り、オーストラリアとニュージーランドの2国が観光客の受け入れについて検討を進めていることがわかりました。

オーストラリア 4月には観光目的の入国許可へ

オーストラリアは早ければ4月には外国人観光客の入国を許可する方針とのことです。同国はこれまでニュージーランドとのトラベルバブル、シンガポールや日本からの渡航許可などを実行してきましたが、全面的な観光再開には踏み切っていませんでした。

そうした中、スコット・モリソン首相が「イースターの前にもオーストラリアの国境再開を実現したい」という旨を1月28日にラジオで語ったということです。

ニュージーランド 段階的に国境再開へ

また世界でも最も厳しい対策をとっていた国の一つであるニュージーランドも、ついに今年国境を再開する見込みです。

ジャシンダ・アーダーン首相は、2月3日の会見で、同国で長らく続けていた国境封鎖を段階的に解除していく方針を示しました。ビザ免除対象国からは7月以降、その他の地域からは10月以降に受け入れを再開する計画を進めているということです。

首相は「われわれの地域がしっかりと防御できた」と語ったうえで、「(世界と)再びつながることに取り掛からなければならない」と強調しました。

「鎖国」続く日本、インバウンド受け入れ再開は

日本では継続的に厳しい水際対策を敷いており、原則として外国人の新規入国を受け入れていません。

政府は感染症拡大防止の観点から措置を継続させているとしていますが、海外メディアや日本への入国を希望する留学生からは批判の声や制度見直しを求める声も相次いでいます。

また、世界が開国へ進めている中「鎖国」状態を続ける日本に対して「国益を失っている」との指摘もあります。

各国が「コロナとの共存」、すなわちウィズコロナ体制を整えつつあることからも、感染拡大防止を前提とする日本の動向に対してはより一層視線が集まると考えられます。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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