東京メトロは8月7日、クレジットカードのタッチ決済とQRコードを活用した乗車サービスの実証実験を2024年度中に開始する予定であることを発表しました。22日には東急電鉄も同様の実証実験を開始することを明らかにしています。
半導体不足によりSuicaとPASMOの新規発行が中止されている中、カードを使用しない新たな乗車方法が選択肢の一つとなることで、カード不足の解消や利便性の向上が期待されています。
なお、南海電鉄も過去にクレカのタッチ決済用改札の実証実験を実施していました。本記事では東京メトロ、東急の実証実験の概要をご紹介します。
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東京メトロ・東急、クレカタッチ決済・QRコードによる乗車サービス実験をほぼ同時期に発表
東京メトロは7日、三井住友カード株式会社(三井住友カード)、ビザ・ワールドワイド・ジャパン株式会社(VISA Japan)、株式会社ジェーシービー(JCB)、QUADRAC株式会社と連携し、2024年度中に東京メトロ線内でクレジットカードのタッチ決済とQRコードを活用した乗車サービスの実証実験を開始することを発表しました。
クレジットカード利用の場合は、乗車券販売サイトで企画乗車券を事前に購入し、クレジットカードやデビットカード、プリペイドカード、スマートフォンなどのタッチ決済対応のデバイスを改札機にかざします。

QRコード利用の場合は、乗車券販売サイトで企画乗車券を購入し、スマートフォンに表示されたQRコードを改札機にかざします。
今回予定されている実証実験では、今のところ定期券や通常の乗車券などは対象となっておらず、企画乗車券のみの利用に限られるようです。
また東急電鉄についても、同様の実証実験が8月30日に開始されることがわかりました。実証実験は田園都市線全駅で行われ、2024年春までには一部駅を除く東急線全駅への対象改札機の設置を予定しているということです。
Suica、PASMOの新規発行が停止中、カード不足解消に期待?
現在、世界的な半導体不足の影響を受け、SuicaとPASMOの新規発行が停止されており、無記名のカードについては6月8日から、記名式についても8月2日から発売中止となっています。
インバウンド向けICカード乗車券「Welcome Suica」についても、今後の製造計画が不透明であることを理由に、8月2日より発売場所と枚数が制限されています。
これには、2022年10月よりインバウンドが再開したことで、首都圏で使われる交通系ICカードへの需要が急激に拡大したことも影響していると考えられます。
将来的にクレジットカードのタッチ決済やQRコードによる乗車ができるようになれば、今回のようなカード不足の解消にもつながるほか、利便性の向上が期待できるでしょう。
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<参照>
東京メトロ:クレジットカードのタッチ決済等を活用した乗車サービスの実証実験を2024年度中に開始します
東日本旅客鉄道株式会社プレスリリース:記名式の「Suica」及び「PASMO」カード発売の一時中止に関するお知らせ(PDF)
東急電鉄:「クレジットカードのタッチ機能」「QRコード」を活用した乗車サービスの実証実験を 8月30日(水)から開始
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【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
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