観光業3〜5年目の方向け!新年度の今、改めて読みたい「オーバーツーリズム」特集

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訪日ラボでは、観光業の方に向けて、新年度のはじめに読んでおきたい記事特集をお届けしています。

今回は、観光業3〜5年目で徐々に仕事にも慣れてきて、観光業の課題や今後のあり方について考えてみたいという方向けに、近年議論が活発になっている「オーバーツーリズム」について解説していきます。


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基礎から解説!オーバーツーリズムとは?

オーバーツーリズムとは、観光客が急増し、観光地側の受け入れ可能なレベルを超えてしまった際に、地域社会や自然環境などに悪影響を及ぼすことを指します。日本のみならず世界中の観光地で問題視されており、以下のような問題を引き起こしています。

  • 環境への影響: 観光客の急増により、大量のゴミが捨てられたり、生態系や自然環境そのものが破壊されたりすることがあります
  • 地域社会への影響: 観光客による騒音や混雑は、住民の日常生活に悪影響を及ぼすことがあります
  • 交通インフラへ等の負担: 交通渋滞、公共交通機関の混雑など、交通インフラに対する負荷が増大します

上記以外にも、観光客によるマナー問題や、観光地化による地価や家賃の高騰など、地域によって課題は様々です。

オーバーツーリズム対策に必要なことは?

各問題に対応するため、政府はオーバーツーリズムを「重要課題」と位置付け、閣僚級会議を開催。2023年10月にはオーバーツーリズム対策の具体策を盛り込んだパッケージ案をまとめ、「対策の3つの方針」を定めました。

オーバーツーリズム対策3つの方針

  • 観光客の集中による過度の混雑やマナー違反への対応
  • 地方への誘客の推進
  • 地域住民と協働した観光振興

さらに、オーバーツーリズム対策において基本となるのが「レジデンスファースト」の考え方です。問題の根本的な解決に向けては、地域住民の生活を第一優先と捉えることが大切であり、観光客と事業者そして地域住民の「3方よし」の観光業を確率が必要不可欠です。そうした基本姿勢を地域全体で共有しながら、持続可能な観光業の確立に向けた取り組みが進められています。

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オーバーツーリズムの具体例

人気の観光地では、すでにオーバーツーリズムの課題が顕在化している地域も多く、早急な対応が迫られています。

例えば京都府京都市周辺では、交通機関の混雑が市民生活に与える影響は大きく、慢性的な渋滞やタクシー不足が深刻です。北海道美瑛町では観光客のマナー違反による自然破壊や私有地への立ち入りなどが常態化しています。

海外ではスペイン・バルセロナやイタリア・ベネチアなどで、慢性的な混雑や渋滞、都市機能への影響や地価の高騰など多くの問題が顕在化。観光エリアへの「入場料」の徴収など対策が計画されています。

オーバーツーリズムの対策としては、デジタル技術を駆使した混雑の管理、地元住民の参加を促す取り組み、エコツーリズムサスティナブルツーリズムの推進など、その内容は様々。また観光客に対しても、訪れる場所の環境や文化に配慮し、地域に貢献する意識を持つことが求められています。

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訪日ラボ【連載:オーバーツーリズムを考える 〜真の観光立国への道のり〜 】

訪日ラボラボでは過去5回にわたって、オーバーツーリズム特集記事を掲載。オーバーツーリズム対策における日本政府の動きや各地取り組み事例、そして持続可能な観光業の確立に向けて必要なことについてまとめています。
コロナ禍後、急拡大するインバウンド需要にどのように対応するべきか。ぜひ参考にしてみてください。

  1. 岸田首相、オーバーツーリズムは「重要課題」 秋にも対策取りまとめ【連載:オーバーツーリズムを考える 〜真の観光立国への道のり〜 第一回】
  2. 政府のオーバーツーリズム対策案を徹底解説【連載:オーバーツーリズムを考える 〜真の観光立国への道のり〜 第二回】
  3. 「レジデンスファースト」とは?オーバーツーリズム対策の考え方と本質的な課題【連載:オーバーツーリズムを考える 〜真の観光立国への道のり〜第三回】
  4. オーバーツーリズムの具体的な対策事例17選 課題やケース別に徹底解説!【連載:オーバーツーリズムを考える 〜真の観光立国への道のり〜 第四回】
  5. 2024年、インバウンド観光は完全復活へ。真の観光立国実現に向けて、やるべきことは【連載:オーバーツーリズムを考える 〜真の観光立国への道のり〜 第五回】

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「THE INBOUND DAY 2025」特設ページを見てみる

【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか


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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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