グルメ・レストラン予約サイト「食べログ」を運営する株式会社カカクコムは6月26日、決済代行サービスなどを提供する株式会社DGフィナンシャルテクノロジーと協業し、インバウンド向けネット予約サービス「インバウンド予約」の本格展開を開始すると発表しました。
対応言語は英語・中国語(繁体・簡体)・韓国語。ネット予約が可能な店舗数は、訪日客向けのレストラン予約サービスとして最大規模*の約35,000店となっており、今後も拡大する予定だということです。
*6月26日現在 カカクコム調べ。訪日客向けのレストラン予約サービス(即予約)として最大規模
「インバウンド予約(食べログ多言語版)」提供開始
訪日外国人の数が3か月連続で2019年実績を上回る月間300万人超えとなる中、カカクコムは食べログ多言語版において、ネット予約サービス「インバウンド予約」を開始しました。
食べログに掲載されている詳細な店舗情報・写真・口コミといった豊富な情報を自動翻訳により多言語で提供するとともに、空席カレンダーから予約を簡単に完了できるようになっているとしています。
また、株式会社DGフィナンシャルテクノロジーと連携した決済ソリューションの活用で、来店日直前の予約変更やNo show(無断キャンセル)といった予約における課題にも対応します。


カカクコム代表取締役社長の村上氏はプレスリリースで、「今回提供するサービスは、デジタルガレージグループの決済ソリューションを活用することで、キャンセルのリスクに対応し、飲食店の方々が安心して訪日客からのネット予約を受け付けることができるものになっております。日本各地の様々な飲食店が、英語、中国語(繁体・簡体)、韓国語で検索からネット予約まで可能になりますので、訪日客の方々にも便利なサービスとしてご利用いただけることを確信しております」とコメントしています。
食べログ多言語版 仕様の詳細は
食べログ多言語版や、今回リリースされたインバウンド予約について、インバウンド対策を実施したい飲食店が気になる仕様などをヘルプページからまとめました。
1. インバウンド予約(食べログ多言語版)と通常の食べログ、何が違う?
食べログのヘルプページによれば、食べログ国内版と多言語版には以下のような違いがあります。
インバウンド予約ではクレジットカード登録、予約時に440円/人(税込)のシステム利用料の支払いが必須となります。
カード登録を必須としているため、キャンセルされた際にキャンセル料の請求が可能となっています(事前にキャンセルポリシーの設定が必要)。ただし、事前決済のシステムはなく、必ず現地決済を行う必要があります。
店側の手数料は従量課金制で、国内客と変わりません。また、受け付けられるのはコース予約のみで、席のみ予約などの予約は受け付けられません。
なお、これらの仕様は変更される可能性があるため、詳しくは食べログ店舗会員ヘルプをご確認ください。

2. 食べログに登録した内容は自動翻訳される?
食べログ多言語版は、WOVN.ioという多言語化サービスを使用して各言語に自動翻訳されるようです。翻訳の可否は店側で選択できます(次の節を参照)。
翻訳はすべて自動翻訳となるため、原文との不一致又は誤訳の可能性があり、原文を正確かつ完全に翻訳した結果の保証はできかねるとしています。
3. インバウンド予約を受け付けたくない / 自動翻訳されたくない場合は?
コースごとに、インバウンド予約を受け付けるかどうか、コース内容の自動翻訳をするかしないかを選択可能です。
コース入力画面の「ネット予約受付先」の項目で、「食べログ多言語版(インバウンド)」にチェックを入れることでインバウンド予約の受付ができます。予約を受け付けたくない場合は、チェックを外します。
その下の自動翻訳「する」を選択した場合は各言語に自動翻訳されますが、「しない」を選択した場合、コース編集画面で入力した情報がそのまま表示されます。

4. 「インバウンド専用」の設定はできる?
先ほど解説した、コース入力画面の「ネット予約受付先」の項目で、「食べログ」のチェックを外すと国内の食べログでのネット予約は受け付けなくなり、インバウンド専用のコースとして予約受付することが可能となっています。
インバウンド対策に興味のある飲食店は要チェック
国内最大級のグルメ・レストラン予約サイト「食べログ」が、ついにインバウンド向けネット予約サービスを本格展開しました。ネット予約だけでなく、飲食業界で大きな課題となっているNo show(無断キャンセル)対策にも効果のある仕様になっています。
インバウンド向けのネット予約を展開したい飲食店の方や、No show対策などに興味のある方はチェックしておくとよいでしょう。
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<参照>
株式会社カカクコムプレスリリース:食べログ、インバウンド向けネット予約サービスを本格展開 -訪日客向けとして最大規模となる約35,000店が英語・中国語(繁体・簡体)・韓国語でネット予約可能に-
食べログ店舗会員ヘルプ:インバウンド予約(食べログ多言語版)
【9/26開催】元外食チェーン担当者が答える!飲食店のインバウンドお悩み解決 〜『大衆点評』入門編〜
訪日外国人観光客の数が急増する中、飲食店の現場では「インバウンド対応をしたいけれど、具体的に何をすればいいのかわからない」という声が数多く聞かれます。
そんな方にお届けしたいのが、中国人観光客にとって日本での飲食店探しに欠かせない存在となっている、中国最大級の生活情報プラットフォーム「大衆点評(たいしゅうてんぴょう)」の対策です。ユーザーの口コミや写真、メニュー情報の整備次第で、来店数に大きな差が生まれることも珍しくありません。
本セミナーでは、外食チェーン企業でインバウンド施策を担当していた経験を持つ、株式会社mov インバウンド支援事業本部 プランナーグループ マネージャー 金子が登壇。
大衆点評の基本的な仕組みや、飲食店が登録・情報整備を行うことのメリットをわかりやすくご紹介します。
「大衆点評って聞いたことはあるけれど、よくわからない」「まずは基礎から知りたい」という飲食店の皆さまにおすすめの入門編セミナーです。
<セミナーのポイント>
- 中国最大級生活情報プラットフォーム「大衆点評」の基本が学べる!
- 飲食店が今すぐ取り組むべきインバウンド対策がわかる!
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元外食チェーン担当者に直接質問ができる!
詳しくはこちらをご覧ください。
→【9/26開催】元外食チェーン担当者が答える!飲食店のインバウンドお悩み解決 〜『大衆点評』入門編〜
訪日ラボ主催「THE INBOUND DAY 2025」アーカイブ配信中!
訪日ラボを運営する株式会社movが8月5日に開催した、日本最大級のインバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」のアーカイブ動画が公開中です。
アーカイブ配信では、元大阪府知事の橋下 徹氏と大阪観光局理事長の溝畑 宏氏による基調講演のほか、脳科学者の茂木 健一郎氏、日本文学研究者のロバート・キャンベル氏、アパグループ 社長兼CEOの元谷 一志氏などの貴重な講演の様子を一挙公開(一部を除く)。
参加できなかった方はもちろん、もう一度議論を見直したい方も、ぜひご覧ください。
【インバウンド情報まとめ 2025年9月前編】PayPayが中国「WeChat Pay」と連携 / 観光庁予算要求814億円、人手不足対策などの予算増 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に9月前半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
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詳しくはこちらをご覧ください。
→PayPayが中国「WeChat Pay」と連携 / 観光庁予算要求814億円、人手不足対策などの予算増 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年9月前編】
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