日本の美容サロンの「当たり前」が大きな付加価値に:ホットペッパービューティーアカデミー調査

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株式会社リクルートの美容に関する調査報告機関「ホットペッパービューティーアカデミー」は、美容サロンにおけるインバウンド実態調査を実施しました。

調査の結果、訪日外国人観光客から人気の施術メニューやインバウンド対応における課題などが明らかとなりました。

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訪日客と美容サロン従事者に調査

この調査は、訪日外国人観光客936人とインバウンドの来店を経験している美容サロン*従事者2,632人(スクリーニング調査2,632人、本調査* 1,016人)を対象として実施されました。

*美容サロン:美容室・理容室・ネイルサロン・エステサロン・リラクゼーションサロン・アイビューティーサロン
*本調査:訪日外国人観光客の来店を経験している人が対象

訪日客の半数が利用意向あり

日本の美容サロンに対して利用意向がある訪日外国人観光客は、全体の50.2%*でした。また、行ってみたいと思う美容サロン(複数回答可)では、「マッサージ・リラクゼーション施設」の回答が最も多く、利用意向の割合は37.7%でした。

*「当てはまるものはない」を選んだ人を「利用意向なし」として、それ以外の選択肢を選んだ人を「利用意向あり」として集計

▲訪日外国人観光客が日本で行ってみたいと思う美容サロン:株式会社リクルートプレスリリースより

欧米では日常的なメニューが美容室で人気に

美容室従事者(468人)に「訪日外国人観光客にどのようなメニューを注文されたか」(複数回答可)について質問したところ、最も注文の多かったメニューは「カット」で、次点で「シャンプー&ブロー」「カラー」となりました。

2位のシャンプー&ブローに関して、 同機関は「シャンプー&ブローは日本では単独で注文されることは少ないが、欧米では日常的に注文されるメニュー」とコメントしており、文化との違いが回答結果に表れているといえます。

▲訪日外国人観光客が注文したメニュー:株式会社リクルートプレスリリースより
▲訪日外国人観光客が注文したメニュー:株式会社リクルートプレスリリースより

日本での「当たり前」は大きな付加価値に

訪日外国人観光客への「日本の美容サロンの魅力は何か」(複数回答可)という質問に対して、最も多く挙げられた回答は「清潔感・衛生的」で、次点で「日本ならではのデザイン・スタイルに仕上がる」「施術が上手・丁寧」と続きます。

同機関は、「日本人にとって美容サロンが清潔であることは当たり前だが、海外では大きな付加価値として捉えられており、加えて日本の高い技術やホスピタリティも訪日外国人観光客にとって満足度を高める要因になっている」と分析しています。

▲訪日外国人観光客が感じている日本の美容サロンの魅力:株式会社リクルートプレスリリースより
▲訪日外国人観光客が感じている日本の美容サロンの魅力:株式会社リクルートプレスリリースより

また、日本の美容サロンの利用経験または利用意向のある訪日外国人観光客(475人)に、「日本の美容サロンで1回あたりに使っても良いと思う金額」を質問した結果、平均は1万4,033円で、最も多い回答は「5,000円〜1万円」となりました。

1万円以上支払ってもよいと答えた回答者は39.8%で、金額が上がっても支払い意向層が高い層が一定数いることが分かります。

▲日本の美容サロンで支払ってもよい金額:株式会社リクルートプレスリリースより

コミュニケーションは半数以上が「身振り手振りで対応」

訪日外国人観光客とのコミュニケーションがある美容サロン従事者(994人)に「訪日外国人観光客とどのようなコミュニケーション・会話をしたか」(複数回答可)を質問したところ、「身振り手振りでの対応」との回答が半数を超え、次点で「スマホなどの翻訳機能を使用」「どの国の人でも英語で対応」「スマホで写真や画像を表示してイメージを共有」と続きます。

訪日外国人観光客とのコミュニケーションにおいて、スマホの翻訳機能や画像の共有など、デジタルツールの活用が進んでいることが分かります。

▲訪日外国人観光客とのコミュニケーション方法:株式会社リクルートプレスリリースより
▲訪日外国人観光客とのコミュニケーション方法:株式会社リクルートプレスリリースより

訪日客対応での課題は「コミュニケーション」

「海外からのお客さまが来店したとき、困ったことがあったか」という質問については、コミュニケーションの課題が最も多く挙がり、そのほかには予約・会計でのトラブルや文化・マナーの違いが挙げられました。

言語対応やサービスマナーをはじめとする文化の違いには、依然として課題があることが分かります。

▲訪日外国人観光客の対応で困ったこと:株式会社リクルートプレスリリースより
▲訪日外国人観光客の対応で困ったこと:株式会社リクルートプレスリリースより

技術やホスピタリティの高さが心を掴む

今回の調査から、日本の美容サロンの利用意向がある訪日外国人観光客は半数を超えていることが分かりました。この結果について同機関は、日本の美容技術やホスピタリティの高いサービスインバウンドの心を掴んでいると分析しています。

一方で、訪日外国人観光客受け入れ体制に関して、言語対応やサービスマナーの違いなど依然として課題があることも明らかとなりました。

同機関は、昨今の円安傾向で訪日外国人観光客が美容サロンを利用しやすくなっている中で、日本の美容サロンのファンを増やすことが新たな顧客基盤の形成につながるとコメントしています。

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<参照>

株式会社リクルート:美容サロンにおけるインバウンド実態調査 日本の美容サロンに対して「利用意向がある」外国人旅行者は50.2% 外国人旅行者が美容室で利用する人気メニューは?

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インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。

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【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」

2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。

「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。

初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。

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  • インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
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【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか


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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客インバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!

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