Instagramのコンテンツは、ユーザーの好みに合わせて表示されるよう設計されています。
アルゴリズムを正しく把握して適切な対策を講じることで、よりユーザーの目にとまりやすい投稿を作成したり、フィードやストーリーズでの投稿の表示順位を高めたり、発見タブでのリーチを高めたりすることが可能になります。
最近では、インバウンド需要が増加したことを背景に、外国人観光客向けにInstagramを運用している店舗も増えています。
この記事では、Instagramの公式ブログ記事(Shedding More Light on How Instagram Works)をもとに、Instagramで用いられているアルゴリズムの仕組みについて解説します。
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Instagramの「アルゴリズム」について
Instagramでは、フィードやリール、発見タブなどをもとに投稿の表示順を決める仕組みが採用されています。この仕組みはユーザーごとにパーソナライズされており、アルゴリズムの特徴を理解すれば、ユーザーに効率よく情報を届けることができるはずです。
ただし、Instagramにはすべての表示内容を一括で管理する単一のアルゴリズムはなく、各機能に合わせた個別のアルゴリズムが使われています。たとえば、ストーリーズでは親しい友人の投稿が優先され、発見タブでは新しいクリエイティブな投稿が見つけやすい仕組みになっています。
このように、ユーザーがInstagramで充実した時間を過ごせるよう、それぞれの用途に応じてパーソナライズされているのです。
Instagramのアルゴリズムで重視される「シグナル」とは
Instagramでは投稿内容、投稿者、そしてユーザーの好みに関するさまざまな情報を集めています。
これらの情報は「シグナル」と呼ばれ、その種類は数千にもおよびます。たとえば投稿がシェアされた時間、スマートフォンやPCなどの使用端末、動画に対して「いいね!」を押す頻度などがシグナルに含まれます。
Instagramの3つのアルゴリズムを解説
Instagramではフィードとストーリーズ、発見、リールでそれぞれ別のアルゴリズムが用いられており、コンテンツの評価要件が異なります。
ここからは、Instagramで用いられている3つのアルゴリズムの仕組みについて、重要なシグナルをもとに解説します。
1. フィードとストーリーズ
フィードとストーリーズでは、以下の4つの評価要素をもとに、ユーザーが興味を持ち、エンゲージメントが発生する可能性の高い投稿が優先的に表示されます。
1. 投稿に関する情報
投稿がどれだけ人気かが評価されます。具体的には「いいね!」の数や、投稿に対する反応の速さ、動画であればその長さなどです。
反応の速さとは、投稿後にどれだけ早く「いいね!」やコメント、シェア、保存が行われたかを指します。さらに、コンテンツの他の要素として、投稿された時間や場所もアルゴリズムに影響を与えるポイントとなります。
2. 投稿者に関する情報
ユーザーが興味を持ちそうな投稿者であるかどうかを測定します。
投稿者に対する数週間以内のインタラクション(プロフィールが表示された回数やWebサイトへのリンクがタップされた回数など)が多いほど、高く評価されます。また、同じ投稿者の投稿が表示されすぎることのないように考慮されています。
3. ユーザーの行動
ユーザーが何に興味を持っているのかを「いいね!」の回数などから判断します。
4. 投稿者とのやり取りの履歴
投稿者、ユーザー同士のコメントの回数などを評価します。
上記を加味すると、フィードやストーリーズにおいては、下記のアクションの発生確率が高いほど、投稿は上位に表示されるでしょう。
- ユーザーが投稿を数秒間閲覧する
- 投稿にコメントする
- 投稿に「いいね!」を押す
- 投稿を再シェアする
- 投稿者のプロフィール写真をタップする
アルゴリズムは定期的にシグナルや予測を調整し、ユーザーが興味を持つコンテンツをより正確に表示できるよう改良を重ねています。
2. 「発見」タブ
「発見」タブには、ユーザーがフォローしていない、興味を持ちそうな投稿が一覧表示されます。ユーザーに新しいコンテンツを表示するために作られているため、フィードやストーリーズとはアルゴリズムの仕組みも異なります。
まずユーザーが興味を持ちそうなアカウントが以下の手順で選定されます。
- ユーザーが過去に反応(「いいね!」、コメント、保存)した投稿を抽出
- 1.で抽出した投稿に対し、反応したほかのユーザーを抽出
- 2.で抽出したユーザーが、反応(「いいね!」、コメント、保存)した投稿を抽出。この投稿の投稿者を、ユーザーが興味を持ちそうなアカウントとして選定
たとえば、あるユーザーがカフェAに関する投稿に「いいね!」したとします。カフェAの同じ投稿に反応したほかのユーザーが、カフェBに関する投稿にも「いいね!」していることがわかった場合、カフェBに関する投稿の投稿者が、興味を持ちそうなアカウントとして選定されます。
次に、興味を持ちそうなアカウントの投稿を以下の順序でランク付けします。
1. 投稿に関する情報
投稿の人気度(「いいね!」やコメント、シェア、保存の数や速度など)を重要なシグナルとしています。このシグナルは、フィードやストーリーズよりも「発見」タブでより重要視されています。
2. ユーザーと投稿者のやりとりの有無
ユーザーと投稿者の間で過去にコメントなどのやりとりが発生していたかどうかを評価します。
「発見」タブに表示される投稿の大半はフォローしていないアカウントのものです。ただし、過去にやりとりをしたことのあるアカウントがある場合、それらが優先的におすすめとして表示されるようになります。
3. ユーザーの動向
ユーザーが過去に「発見」タブにて「いいね!」したり、保存したり、コメントした投稿を評価します。ユーザーが反応を示した投稿に類似したコンテンツが多く表示されることがあります。
4. 投稿者に関する情報
投稿者が数週間以内に他のユーザーからどれだけ関心を持たれているか(「いいね!」、保存、シェアされたか)などを参考に、インタラクション数が多いほど、高く評価されます。
3. リール
「リール」は最大90秒のショート動画を投稿したり視聴したりできる機能です。「発見」タブと同じく、ユーザーがフォローしていない投稿者の興味を持ちそうな投稿が一覧で表示されます。
「リール」で用いられているアルゴリズムも「発見」タブで用いられているアルゴリズムに類似していますが、「リール」では、「投稿の楽しさ」をより重視しているといいます。
リールを最後まで視聴したかどうか、音源ページに移動したかどうか(これは、自分自身でリールを作成するインスピレーションを得るかどうかを示す指標としています)などの要素が考慮されます。
「楽しい」投稿を選定したのち、以下のアルゴリズムを用いてリール一覧に表示される順序が決定されます。
1. ユーザーの動向
ユーザーが過去に反応(「いいね!」、コメント)した投稿から、ユーザーの興味を予想します。
2. ユーザーと投稿者のやりとりの有無
「発見」タブと同じく、フォローしていない投稿者である可能性が高いですが、ユーザーと投稿者の間で過去にやりとりがあれば、その投稿に対する興味度を把握します。
3. 投稿に関する情報
音源、画素数やフレームなどの情報、人気度などから投稿を評価します。
解像度の低い投稿や透かしの入った投稿、政治に関する投稿は一覧に表示されないよう考慮されています。
4. 投稿者に関する情報
投稿者の人気度などを評価します。人気の高い投稿者ばかりが評価される訳ではなく、リールの投稿者全員にコンテンツを見てもらう機会を与えられるよう配慮した評価がなされています。
アルゴリズムの仕組みを理解し、ターゲットに見てもらえる投稿を発信しよう
Instagramでは投稿の内容やエンゲージメント、投稿者の人気度、ユーザーの興味や動向、投稿者とユーザーのインタラクションなど、さまざまな要素を総合的に評価するアルゴリズムが採用されています。
Instagramをマーケティングに活用する際は、ターゲットとなるユーザーが興味を抱く投稿はどのような投稿なのかを考え、投稿を作成するとともに、普段から積極的にユーザーと交流するとよいでしょう。
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