Facebook、X(旧Twitter)、Instagram、TikTokなどのSNSを活用して行うマーケティングを「SNSマーケティング」といいます。最近では、インバウンド需要の増加に伴い、日本人だけでなく海外に住む外国人をターゲットにしたSNSマーケティングの事例も増えてきました。
多くの人が利用するSNS上で集客活動を実施するSNSマーケティングには、商品やサービスの認知度を高めやすくなったり、顧客との接点を作りやすくなったりなどのメリットがあります。
本記事では、主要なSNSツールの特徴やSNSマーケティングのポイントなどを紹介します。これからSNSマーケティングをはじめようと考えている担当者は最後までご覧ください。
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主要SNSの特徴
国内外で利用されている主要なSNSには、Facebook、X(Twitter)、Instagram、TikTokなどが挙げられます。この項目では、上記のSNSツールの概要と特徴を紹介します。
Facebookは、世界最大のユーザー数を誇るSNSです。Facebookでは規約上、本人確認書類などに記載される実名を使うよう定められています。
北米や欧州などでは友人との連絡や、日々のできごとなどを共有するユーザーも目立つ一方、日本国内ではビジネスパーソンを中心に使用されており、おもな利用者層は30代〜50代とされています。
実名での登録が求められるといった理由からFacebookのアカウントは仕事で関わる人とつながりやすく、他SNSに比べるとビジネス向きアカウントとみなされる傾向にあります。
X(Twitter)
X(Twitter)は、短い文章を投稿できるSNSです。Facebookと異なり実名で登録する必要がなく、複数のアカウントを取得することもできます。この仕組みを活かして、趣味や関心にあわせて複数のアカウントを作成するユーザーも多く見受けられれます。
おもなユーザー層は10〜40代と幅広いことや、リポスト機能によって気軽に情報をシェアできることから、他のSNSに比べて拡散力の高いSNSであるといえます。
基本的に短い文章がメインコンテンツとなるX(Twitter)は、読みやすさと投稿のしやすさの両方を兼ね備えており、手軽に情報の収集と発信ができるSNSとして知られています。
Instagramは、写真や動画にテキストを添えて投稿できるSNSです。Instagramは2010年のリリース後、2016年に24時間限定で動画や写真を公開できる「ストーリーズ(通称ストーリー)」という機能や、2018年には最長1時間の動画を投稿できる「IGTV(Instagram TV)」の機能を公開しています。
上記のほかには、投稿した写真から直接商品を購入できる「ショッピング機能」などビジネス用の機能も提供しており、集客や販促活動にも活用できるSNSとして注目を集めています。
Instagramの特徴は若年層のユーザーが多いことで、「ググる」にかわる検索行動として、投稿に添えられたハッシュタグをたどって場所や商品の情報を調べる「タグる」という現象で話題になりました。
関連記事:海外にもリーチ可能なインスタのストーリーズとは?使い方、インバウンド集客にも活用できる理由を解説
TikTok
TikTokは、ショート動画を投稿できるSNSです。15秒から3分程度の短い動画を中心に、ダンス、コメディ、ライフスタイル、教育コンテンツなど、幅広いジャンルの投稿が行われています。
独自のアルゴリズムでユーザーの好みに合った動画を自動的に表示する仕組みが特徴で、気軽にコンテンツを楽しめます。
とくに若年層を中心に世界の多くの国で人気があり、個人や企業のマーケティングツールとしても活用されています。
SNSマーケティングのカスタマージャーニー
この項目では、カスタマージャーニーの定義や、SNSマーケティングにおけるカスタマージャーニーを表す「ULSSAS(ウルサス)」を取り入れる上で重要なポイントを紹介します。
カスタマージャーニーとは
カスタマージャーニー(Customer Journey)とは、顧客がある商品やサービスに興味を持ち、購入するまでの過程を可視化したものです。
カスタマージャーニーを参考に商品やサービスが購入されるまでの過程を理解し、購入に至るまでの要素を分析することで、より効果的なマーケティング戦略の作成に活かせるでしょう。
また、顧客が購入決定に至るまでの段階で取る行動や感情などをまとめた表は「カスタマージャーニーマップ」と呼ばれており、商品やサービスの課題・改善点の分析に役立てられています。
SNSにおけるカスタマージャーニー:ULSSAS
SNS上におけるカスタマージャーニーを表すマーケティング用語で「ULSSAS(ウルサス)」という用語があります。ULSSASは、SNS上でユーザーが取る行動や、SNSでみられる現象の頭文字をとった略語です。
「U」はユーザーにより投稿されるレビューなどを指す「UGC(User Generated Contents)」、「L」は投稿への反応を意味する「Like」、「S」はSNS内での検索行動「Search1」に由来しています。
もう一つの「S」は「Search2」の頭文字で、検索エンジンでの検索行動を指します。「A」は購買を意味する「Action」、「S」は拡散を意味する「Spread」の頭文字です。
ULSSASの特徴は、最後のステップである「S(Spread=拡散)」によりカスタマージャーニーが終わるのではなく、ユーザーの拡散行動により新たな顧客を呼び込むことができるという点にあります。
ULSSASにおける重要なポイント:UGC
ULSSASにおいて重要なステップは、ユーザーと企業の最初の接点にあたる「UGC(User Generated Contents)」です。「ユーザー生成コンテンツ」とも訳されるUGCは、企業により作られた広告やキャンペーンなどのコンテンツではなく、ユーザー自らが作成・発信する情報のことを意味します。
たとえば、「レビューを投稿する」「X(Twitter)上で商品についてつぶやく」「Instagramに利用した飲食店の写真を投稿する」など、これらはすべてUGCにあたります。
自社製品に対するUGCを増やすには、ターゲットとするユーザーが興味をもつようなテーマを見つけ、UGCが作成される戦略を立てる必要があります。
代表的な例として、SNS上でユーザー参加型のキャンペーンを実施するといった取り組みが多くの企業で取り入れられています。
SNSマーケティングのポイント
SNSマーケティングを活用する上でのポイントには「認知度向上のツールとして活用すること」と「顧客の声に寄り添い企業のブランディングにつなげること」の2点があります。
それぞれ解説します。
1. 認知度向上のツールとして活用する
ウェブサイトやオウンドメディアなどの媒体を活用する場合に比べると、SNSを用いたマーケティングでは企業が投稿したコンテンツがユーザーの目に触れやすい点がメリットです。
SNSでは、そのユーザーである顧客との接点を築きやすいため、商品やサービスの認知度が上がる効果が期待できます。
またSNS上では企業自身が投稿をしていなくても、あるユーザーが商品やサービスについて取り上げ、利用者のあいだで拡散される現象も起こります。
このようにユーザー生成コンテンツの働きによって一気に製品の認知度が上がる可能性もあることから、UGCの存在はSNSマーケティングにおいて非常に重要な要素であることが分かります。
2. 顧客の声に寄り添って企業のブランディングにつなげる
SNSを利用したマーケティングのもう一つのポイントは、ユーザーと企業が気軽にやりとりできる点にあります。
SNS上では、コメントやリアクション機能などを介して顧客の声をダイレクトに収集できる上、企業と個人の距離を縮められる効果があります。
どのようにユーザーと接点を作るかは企業の運営方針にもよりますが、ユーザーが親しみやすい投稿を作ったり、返信やリアクション機能を使ってユーザーとやりとりを重ねたりといった工夫を重ねることで、企業イメージの形成や新たなファンの獲得につなげることも可能です。
SNSでは「いいね数」「投稿へのクリック率」といったデータの収集もできるため、データの分析・改善を重ねることでより効果的な運用方法も検討できます。
カスタマージャーニーを意識したSNSマーケティング戦略を
近年、企業がSNSを活用し、商品やサービスの認知度向上やブランディングに役立てる動きが見受けられます。
Facebook、X(旧Twitter)、Instagram、TikTokなどのSNSを活用したマーケティングには、商品やサービスの認知度を高めやすいほか、顧客の声をダイレクトに拾いやすいというメリットがあります。
SNSはそれぞれに特徴があり、自社がどのようなターゲットを獲得したいかによって使い分けると良いでしょう。
SNSマーケティングでのカスタマージャーニー「ULSSAS(ウルサス)」は、ユーザーが生成したコンテンツ「UGC」を起点に、他のユーザーにブランドや商品が認知される過程を表しています。
多くの企業がSNS運用を取り入れるいま、「ULSSAS」の第一段階でもあるUGCの増大を意識したマーケティング戦略の展開は、ますます必要とされると考えられます。
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