SEO対策やインターネット広告など、Web上の戦略を実施する際によく使われるのが「CTR」という用語です。CTRは「Click Through Rate」の略で、クリック率を意味するマーケティング用語です。
インバウンド対策においても、コンテンツや広告の効果を数値で測定し、改善ポイントを明確にするための重要な指標です。高いCTRを達成することで、見込み顧客を効率的に引き寄せ、マーケティング全体の成功につなげることができます。
この記事では、CTRが持つ意味や計算方法、CTRが与える影響、CTRを高める方法を解説します。
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CTRとは
CTR(Click Through Rate:クリック率)は、インターネット上のコンテンツや広告がクリックされた割合を示す数値です。以下の計算式でCTRを算出できます。
<CTRの計算式>
CTR(%)= クリック数 ÷ 表示回数(インプレッション数) × 100
例えば、ある広告が合計1万回表示され、そのうち800回クリックされたとするとCTRは8%となります。
CTRが高いことは、コンテンツに興味を持ちクリックしたWebサイトのユーザーが増えたことを意味します。CTRを高めることでWebサイトのアクセス数やトラフィックも同時に向上するほか、広告の品質を高めることでCTRが高まるのみならずクリック単価も抑えられます。
CTRの目安
CTRの平均値は一般的に1%程度とされていますが、これはあくまで目安です。業界や広告の種類によって異なり、検索結果に表示される広告の場合は、検索キーワードによっても大きく変動します。
また、広告タイトルやテキストの訴求力によってもCTRは大きく左右されるため、一律に判断することはできません。
CTRが高くなる時
ユーザーにとって関連性が高かったり必要とされる情報のあるコンテンツは、CTRが高くなる傾向にあります。
また、ユーザーが検索したキーワードと広告の関連性が高かったり、ビジネスとの関係性が高いコンテンツであるほど、クリックされる確率は高くなり、結果としてCTRの向上につながります。
CTRが高いことのメリット
CTR(クリック率)が高いことには多くのメリットがあります。ここでは、CTRが高い場合に考えられるメリットを5つ紹介します。
1. ユーザーの興味を引きやすい
CTRが高いことは、広告やコンテンツがユーザーの関心を引き付けている証拠となります。見込み顧客を効率的に集めることができ、集客コストを抑えられるでしょう。たとえば、自然検索でクリック率が高い場合、ターゲットユーザーに適切なコンテンツを届けられているといえます。
2. 広告費を効率化できる
広告プラットフォーム(Google広告やFacebook広告など)では、CTRが高い広告に対して優遇措置が取られる場合があります。たとえば、Google広告では広告のCTRが高いと、品質スコアが向上し掲載順位が向上します。少ない費用で多くのクリックを獲得できるため、ROI(投資対効果)が改善できるでしょう。
3. コンバージョン率が向上する
CTRが高い広告やリンクは、興味を持ったユーザーを引き付けやすいため、最終的なコンバージョン(購入や登録など)につながる可能性が高まります。リンク先のランディングページやコンテンツが魅力的であれば、より成果に直結するでしょう。
4. ブランド認知度の向上
高CTRの広告やコンテンツは、多くのユーザーにクリックされることで、ブランドの印象や知名度が高まります。関心を持ったユーザーとの接点が増えることで、将来的な顧客につながる可能性が広がります。
5. パフォーマンス分析がしやすくなる
高いCTRは、コンテンツや広告のどこがユーザーに響いたかを明確にする指標になります。成功パターンを見つけることで、次回以降の施策を最適化しやすくなります。
CTRに影響を与えるもの
ここでは、それぞれがCTRの数値にどのように関係しているのか解説します。
検索順位
SEO対策でもっとも多くの人が意識しているのが検索順位でしょう。通常は検索順位の上位であるほどCTRも高くなり、検索順位の下位であるほどCTRも低くなります。
2024年のGoogle検索における順位別のCTRは、順位によって大きく異なります。以下に各順位の平均CTRを示します。
- 1位:39.8%
- 2位:18.7%
- 3位:10.2%
- 4位:7.2%
- 5位:5.1%
- 6位:4.4%
- 7位:3.0%
- 8位:2.1%
- 9位:1.9%
- 10位:1.6%
<参考>
Google Click-Through Rates (CTRs) by Ranking Position in 2025
順位が下がるにつれてCTRも減少する傾向があり、8位以降のWebサイトのCTRはほぼ横ばいです。CTRの向上には検索順位の向上が鍵となります。
タイトル表記
タイトル表記の善し悪しはCTRのみならず、検索順位にも影響します。
クリックしたくなるような魅力的なタイトルであれば、多くの人の関心を引き寄せ、CTRの向上にも貢献するでしょう。
逆に、コンテンツが充実しているにもかかわらずタイトルが魅力的でないばかりにCTRや検索順位が伸び悩む可能性も考えられるため、キーワードを意識しつつ簡素で分かりやすいタイトル付けが重要です。
meta description
meta descriptionとは、ページの概要を120文字程度で記した文章です。HTMLソースに記述することで、検索の際にページタイトルの下に概要が表示されるようになります。
meta descriptionにページの概要を書いたり、クリックしたくなるような文章を書くことで、CTRの向上が期待できます。
meta descriptionそのものは検索順位に大きく影響しませんが、CTRは検索順位に影響するため、meta descriptionを適切に記入することでCTRを高め、検索順位の向上を狙えます。
CTRを高める方法
実際にCTRの向上を図る場合、どのようなテクニックを用いれば良いのでしょうか。
有効なテクニックとして、タイトルやディスクリプションの対策、リライト、SEO対策をそれぞれ紹介します。
適切なタイトルやディスクリプションを設定する
タイトルとディスクリプション(meta description)は、検索時に表示される重要な要素です。タイトルやディスクリプションを決める際には検索されているキーワードを盛り込むようにした上で、ユーザーが思わずクリックしてしまうような文章を心がけると良いでしょう。
また、長すぎると検索結果で全て表示できないため、一般的にタイトルは30字前後、ディスクリプションは120字前後にとどめるのが望ましいといわれています。
適切なキーワードを設定する
先述のように、タイトルやディスクリプション、テキストに適切なキーワードを含めることが重要です。ユーザーが入力した検索クエリと一致、または関連性の高いキーワードが入っていると、検索ニーズに合致しやすくクリック率を向上させる効果があります。
さらに、検索クエリと一致するキーワードは検索エンジン画面で太字表示されるため、視認性が高まりユーザーの注目を集めやすくなります。
検索ニーズを意識する
訴求する内容がユーザーの検索ニーズに合致しているか確認しましょう。
たとえば、人気の商業施設や飲食店の情報を求めているユーザーに対して、自社のサービスや商品のアピールだけでは興味を引くのは困難です。検索ユーザーが抱えている疑問や不満、求めている情報を的確にコンテンツに反映することが重要です。
定期的にリライトする
すでに存在するコンテンツでも、ユーザーの検索意図や検索ワードを考慮した上でリライトすることで、より高いCTRが期待できます。
また、ユーザーにとっても必要な情報がより簡単に手に入るようになるため、定期的に既存コンテンツのリライトを実施できると良いでしょう。
リライトの際には検索流入を狙うキーワードで検索した上位のコンテンツを確認し、それらのコンテンツを超えられるような内容を目指すと良いでしょう。
CTRはどれだけ魅力的に伝えられるかがカギ
Webサイトへの流入を測定する方法の1つがCTRです。CTRを高めることにより、Webサイトへの流入を増やせます。
CTR改善にはタイトルやディスクリプションの改善、適切なキーワード設定、検索ニーズの把握、定期的なリライトなどが重要です。
Webサイトへの流入が増えれば、そこから売り上げも見込めるためしっかりと対策をすると良いでしょう。
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2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
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