日本政府観光局(JNTO)が発表した2024年年間の訪日外客統計(年間推計値)によると、2024年年間の訪日ベトナム人数は62万1,100人でした。
また観光庁のインバウンド消費動向調査によると、訪日ベトナム人旅行消費額は1,364億円で、訪日客数、消費額ともに過去最高を記録しました。
本記事では、ベトナム市場のインバウンド動向について解説します。
※なおベトナムからの訪日客は、留学や技能実習などを目的とする訪日も多いため、1人当たり消費額や泊数などのデータを見る際には注意が必要です。
観光庁のインバウンド消費動向調査を確認すると、2024年7-9月期の場合は観光目的の訪日が53.8%で、東アジア・東南アジアのなかで最も低い数値となっています。
訪日ベトナム人客数最新データ:年間62.1万人
日本政府観光局(JNTO)が発表した訪日外客統計によると、2024年の訪日ベトナム人数は62万1,100人で、コロナ前の2019年比で25.5%増、前年比では8.2%増となりました。
ビザが免除される、もしくは取得が容易な地域(東南アジア、中国など)への旅行需要の高まりなどが影響したものの、訪日旅行需要も手堅く、前年を超えて過去最高を記録しました。
9月には台風11号による被害を受けて一時的に観光需要が低下しましたが、訪日需要への影響は軽微なものにとどまりました。
訪日ベトナム人消費額最新データ:年間1,364億円
続いて、観光庁が発表しているインバウンド消費動向調査によると、2024年年間の訪日ベトナム人旅行消費額は1,364億円で、コロナ前の2019年比で55.8%増、前年比では12.5%増となり、過去最高を記録しました。

また四半期別の推移を見ると、10-12月期を除いて2019年および2023年を上回っており、消費額が確実に拡大している様子がわかります。

1人当たりの消費額は21万9,903円
訪日ベトナム人客の消費額について、さらに詳しく見ていきましょう。2024年年間の訪日ベトナム人の1人当たり消費額は、21万9,903円でした。全市場の1人当たり平均消費額(22万7,242円)と比較すると7,000円ほど少なくなっていますが、2019年と比較すると4万円以上増加しています。
消費額の構成をみると、最も大きな割合を占めたのは宿泊費で7万2,695円。次いで、買物代が6万4,808円、飲食費が5万880円、交通費が2万1,801円、娯楽等サービス費が9,719円でした。特に2019年と比較すると、宿泊費は2万円以上増加しています。

訪日ベトナム人客には観光以外を目的とする人も多いため、観光・レジャー目的に絞ってみると、1人当たり消費額は18万5,034円となっています。そのなかで最も多くを占めたのが買物代で6万175円でした。次いで宿泊費が5万7,271円、飲食費が3万6,325円、交通費が2万1,733円、娯楽等サービス費が9,529円となりました。
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以上、ベトナムの最新インバウンドデータを解説しました。ほかにも訪日ラボでは、ベトナムのインバウンド動向やベトナム人観光客の特徴などをまとめていますので、ぜひご覧ください。
※本記事では、以下のデータを用いて記事内容・グラフを作成しています。
- 日本政府観光局(JNTO):訪日外客統計(※速報値を含む)
- 観光庁:訪日外国人消費動向調査およびインバウンド消費動向調査(※1人当たり消費額は全目的で算出、速報値を含む)
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<参照>
日本政府観光局(JNTO):訪日外客統計
観光庁:訪日外国人消費動向調査 / インバウンド消費動向調査
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