アメリカのデータ分析会社STRは6月5日、2025年4月におけるアジア太平洋地域のホテル業績最新情報を公表しました。
発表によると、4月の日本のホテルの客室稼働率は最高水準を記録し、ホテル業績において、アジア太平洋地域でトップであることがわかりました。
関連記事:旅館・ホテル市場規模、過去最高「5.5兆円」の見通し インバウンド増が追い風に
【訪日ラボは、インバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を8月5日に開催します】
4月のアジアにおけるホテル業績は好調
アジア太平洋地域の4月の業績は好調で、主要16か国中10か国において、客室稼働率、平均客室単価(ADR)、および客室1室あたりの売上高(RevPAR)が増加しました。中国、シンガポール、タイを除くすべての国でRevPARが上昇しています。
3月から4月にかけては宗教行事や祝日の移動が多く、2025年もラマダンやイースターなどがずれたことで、地域のビジネス・旅行需要に影響を与えました。
日本、4月の客室稼働率は過去1年で最高水準に
同発表によれば、2025年4月におけるホテル業績において、アジア太平洋地域で日本がトップであることが明らかになりました。
桜のシーズンであることも影響し、平均客室単価および客室稼働率がともに上昇しました。なかでも客室稼働率は、過去1年間で最高水準を記録しました。円ドルの為替レートも、訪日旅行の増加に貢献しました。
また、今後については、4月に開幕した大阪・関西万博が、10月中旬まではプラスの影響を与えると見込まれています。

韓国・台湾はじめ、各国で業績好調
日本と同様に、4月のホテル業績が好調だった国としては、韓国と台湾が挙げられます。両国ともに、客室稼働率と平均客室単価が上昇しました。
また、東南アジアではベトナムやインドネシア、南アジアではインド、モルディブ、スリランカにおいて、客室稼働率および平均客室単価の上昇が見られ、これに伴いRevPARも増加しました。
加えて、4月に気温が下がる南半球のオーストラリアにおいても、為替レートの影響による長距離旅行の増加が追い風となり、好調な業績が見られました。

中国は供給増により客室稼働率が低下
多くの市場で好調な結果が見られる中、中国市場では客室稼働率の低下が大きく影響し、RevPARは前年を下回る結果となりました。稼働率の低下の背景には、宿泊施設の供給増加があるとされています。
また、フィリピンやタイにおいても、客室稼働率の低下がRevPARを圧迫したとされています。

インバウンド対策にお困りですか?
「訪日ラボ」のインバウンドに精通したコンサルタントが、インバウンドの集客や受け入れ整備のご相談に対応します!
<参照>
STR:Asia Pacific hotel performance update -April 2025
【7/3開催】宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」
インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。
本イベントでは「顧客への情報アピール」「顧客体験(ゲストエクスペリエンス)」「運営のデジタル化」など、施設運営に必要なをテーマを、市場の最前線を走るエキスパートたちが集結。お客様が施設を見つける「旅マエ」から、実際に滞在する「旅ナカ」まで、あらゆるフェーズにおける最新戦略と成功事例を徹底解説します。
<本セミナーのポイント>
- 変わりゆく市場の状況と、今後注目のトレンドを把握できる
- 旅マエの顧客行動を理解し、集客・予約率アップのヒントが得られる
- 旅ナカの接客品質を高め、顧客満足度向上に繋がる実践的な対応を学べる
- 各分野の専門家から、ビジネスを加速させる具体的な戦略や成功事例が聞ける
詳しくはこちらをご覧ください。
→宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」【7/3開催】
【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
→「THE INBOUND DAY 2025」特設ページを見てみる
【インバウンド情報まとめ 2025年6月前編】最新の「観光白書」公開!インバウンドに関わる政策の変更点を徹底解説 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月前半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
※口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。
詳しくはこちらをご覧ください。
→最新の「観光白書」公開!インバウンドに関わる政策の変更点を徹底解説 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年6月前編】
今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」

スマホ最適化で、通勤途中や仕込みの合間など、いつでもどこでも完全無料で学べるオンラインスクール「口コミアカデミー」では、訪日ラボがまとめた「インバウンドの教科書」を公開しています。
「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!その他、インバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い役立つコンテンツが盛りだくさん!