【連載:マーケティング用語・施策の基礎解説】 |
そう疑問に感じてこの記事を読んでいる方も多いのではないでしょうか。Facebookページは、無料で開設でき、情報発信や交流に活用できる強力なツールです。複数人で管理でき、個人ユーザーへの情報発信はもちろん、多言語での運用も可能なため、訪日外国人の集客にも活用されています。
しかし、その一方で「Facebookページの運用がWebサイトのSEOにどれくらい影響するのか?」という疑問もよく耳にします。結論から言うと、FacebookページはSEOに直接的な効果はありませんが、間接的に大きな影響を与えることができます。
本記事では、FacebookページがSEOに与える「直接的な効果」と「間接的な効果」について詳しく解説します。さらに、FacebookページをWebサイトのSEOに最大限活用するための具体的な方法もご紹介します。
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Facebookページの自社サイトへのSEO効果はあるか
自社サイトを運営する際、検索結果の表示順位を重視し、SEO(Search Engine Optimization、検索エンジン最適化)に取り組むことは珍しくありません。
SEOにより、検索を通じてブランドを知ってもらい、来店や商品の購入、サービスの利用の前段階にある顧客にアプローチできます。
まずは、Facebookページでも自社サイトのSEOを進めることができるのか、またその方法について解説します。
直接的な効果は期待できない
Facebookページはシステムの設定の関係で直接的なSEO効果がないとされています。GoogleとFacebookは個人情報の保護や競争的関係にあることから、互いに持つデータを関連付けていません。
たとえば、Facebookは検索エンジンにFacebook上の情報をクローリングされないような設定をしています。またFacebook上のリンクには「nofollow」という属性が追加され、GoogleがFacebookのコンテンツに対して評価を与えられないようにしています。
このように、FacebookとGoogleの関係性とシステム設定によって、Facebookページでどんなに「いいね!」を集めても、自社サイトへのGoogleからの評価には影響がないと考えられます。
流入経路の1つとして間接的な効果が見込める
Facebookページからの流入で自社サイトのアクセス数が増加する場合があります。このアクセス数の増加は、Googleによる自社サイトの評価、ひいては狙ったキーワードの検索結果における表示順位の改善に間接的に貢献します。
具体的には、Facebookページから自社サイトへの質の高いユーザー流入が増えることで、以下のような効果が期待できます。
1. サイト滞在時間の向上
Facebookから訪れたユーザーが、Webサイト内で興味のあるコンテンツを見つけ、長く滞在することで、Webサイトの質が高いとGoogleに評価されやすくなります。
2. 直帰率の改善
Facebookページでユーザーの興味を引きつけ、Webサイトへ誘導することで、すぐに離脱するユーザー(直帰率が高いユーザー)を減らすことができます。
3. サイテーション効果
Facebookページでの言及やシェアが増えることで、Webサイトへの言及(サイテーション)も増加し、これもSEOに間接的な好影響を与える可能性があります。
4. ブランド認知度の向上
Facebookページで活発な情報発信を行い、ブランド認知度を高めることで、直接検索(指名検索)によるWebサイトへのアクセスも増加し、検索エンジンからの評価向上につながります。
これらの間接的な効果を最大化するためには、Facebookページで多くのユーザーに興味を持ってもらい、自社の認知度を向上させることが必要です。
そのためには、定期的なコンテンツの投稿、シェアされやすい仕組みづくり、そしてユーザーが次のアクションを起こしてくれるような質の高いコンテンツ提供が求められます。
間接的にSEOの効果を生み出すために必要な4つのこと
Facebookページを活用した自社サイトのSEOの成否は、Facebookページが魅力的であるかどうかにかかっています。
自社サイトへのアクセスにつながるFacebookページをつくるためにおさえておきたい4つのポイントを紹介します。
1. Facebookページのタイトルをわかりやすくする
タイトルはユーザーの心理に沿った検索キーワードを考え、目に留まりやすいような言葉を選択します。
タイトルを工夫する場合は、キーワードになる単語を見出しの先頭に配置します。タイトルが不自然にならないように、またタイトルとコンテンツの方向性に隔たりが生まれないように注意します。
2. Facebookページの基本的な情報を全て埋める
Facebookページで表示される基本データやプロフィールを設定します。
ポイントは一目でどのようなコンテンツを扱っているかがわかるようにすることです。自社サイトのリンクもあわせて追加すると企業の詳細がわかり、ユーザーの信頼を得られます。
サービスの説明だけでなく、印象に残りやすいプロフィール写真やカバー写真も用いるとユーザーの目に留まりやすくなります。
3. キーワードを意識し、ユーザーの検索意図に沿った質の高いコンテンツを届ける
Facebookページに投稿するコンテンツは、WebサイトのSEOと同様に、ユーザーがどのような情報を求めているのか(検索意図)を深く理解し、その意図に沿ったキーワードを適切に盛り込むことが重要です。これにより、Facebook上での情報検索時にユーザーに見つけてもらいやすくなります。
単にキーワードを詰め込むだけでなく、コンテンツそのものの質を徹底的に高めることが不可欠です。質の高いコンテンツは「いいね!」やコメント、投稿シェアといったエンゲージメントにつながり、結果的にフォロワーの増加を促します。
フォロワーが増え、Facebookページ上での活発なコミュニケーションが生まれることで、Webサイトへの流入機会も自然と増加し、間接的なSEO効果に貢献します。
4. 自社商品のターゲット層に的確にアプローチし、エンゲージメントを深める
FacebookページをSEOの間接的な導線として最大限に活用するためには、単にフォロワー数を増やすだけでなく、自社商品のターゲット層に近いユーザーとの親密な関係(エンゲージメント)を築くことが極めて重要です。
ターゲット層に的確にアプローチし、新規のファンを増やすことが、間接的なSEO効果を生み出すための不可欠な要素となります。
具体的には、Facebookページでターゲット層が関心を持つ質の高いコンテンツを継続的に投稿し、「いいね!」やコメント、シェアといったエンゲージメントを積極的に促しましょう。
露出を増やしながら魅力的な発信を続けることは、ブランドの認知機会を増やすだけでなく、ユーザーとの距離感を縮め、Webサイトへのアクセス意欲を高めることにつながります。
さらに、より効率的にターゲット層へアプローチしたい場合は、Facebook広告の活用も有効な手段です。
Facebook広告は、詳細なターゲティング設定が可能であるため、自社コンテンツをターゲット層と類似した属性を持つユーザーに絞って効果的に宣伝し、Webサイトへの潜在的な流入を増やすことができます。
関連記事:Facebookを使った効果的な集客方法とは?メリット・コツ・広告を解説
FacebookページはSEOの間接的な導線として活用しよう
Facebookページは、Googleとのシステム設定や競合関係から、WebサイトのSEOに直接的な影響を与えることはありません。Facebook上での「いいね!」やシェアが、Googleの検索ランキングに直接的に寄与することはないのです。
しかし、FacebookページはWebサイトへの強力な間接的な導線として活用できます。
質の高いコンテンツを発信し、多くのユーザーをFacebookページに引きつけ、そこからWebサイトへのアクセスを促すことで、結果的にWebサイトのアクセス数増加、滞在時間の延長、直帰率の改善などに繋がり、Googleからの間接的な評価向上に貢献します。
Facebookページを効果的に運用し、ターゲットユーザーの潜在的・顕在的なニーズに応える情報を提供することで、SEOの間接効果を最大限に引き出すことができます。
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2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
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- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
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- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
【インバウンド情報まとめ 2025年7月前編】「予言」の日7/5終了で訪日需要戻るか、6月の香港からの訪日客は33%減 ほか
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