日本政府観光局(JNTO)が発表した訪日外客統計によると、2025年6月の訪日中東人数は1万7,400人でした。
本記事では、2025年上半期の中東市場のインバウンド動向について解説します。
※ここでの中東地域とは、JNTOが重点対象国とするサウジアラビア、アラブ首長国連邦、バーレーン、オマーン、カタール、クウェート、イスラエル、トルコの8か国を指します。中東市場については、観光庁のインバウンド消費動向調査で消費額が公表されていないため、本記事では主に訪日外客統計のデータを扱います。
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中東の訪日客数データ:上半期は前年比1.5倍で推移
日本政府観光局(JNTO)が発表している訪日外客統計によると、2025年6月の中東地域からの訪日客数は1万7,400人で、前年同月から23.5%増加しました。
上半期の累計は11万5,770人と、2024年比で53.9%増加しており、すべての月で前年を超える結果となりました。イスラエルとイランの情勢悪化などの影響はあるものの、継続する訪日旅行需要や直行便数の増加などが好調の要因であると考えられます。
特に3月は、イスラム教の断食明け休暇や、前年に訪日者数が減少していたイスラエル市場の反動などにより、前年比102.7%増に伸長しました。
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特にGCC*加盟6か国は、世界でも有数の富裕層比率の高さを誇り、旅行消費額が大きいことでも知られています。現状、訪日市場はまだ小さいものの、訪日旅行商品を取り扱う現地の旅行会社や直行便の数は増加傾向にあります。
JNTOは4月にエミレーツ航空と覚書を締結しており、さらなる訪日市場拡大に向けた取り組みが進められています。
*GCC…湾岸協力理事会(サウジアラビア、アラブ首長国連邦、バーレーン、オマーン、カタール、クウェート)
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以上、中東の最新インバウンドデータを解説しました。訪日ラボでは、中東のインバウンド動向に関する情報を日々発信していますので、ぜひご覧ください。
※本記事では、日本政府観光局(JNTO)の訪日外客統計(速報値を含む)を用いて記事内容・グラフを作成しています。
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<参照>
日本政府観光局(JNTO):訪日外客統計
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