夏は学校が長期休みに入ることもあり、中国旅行市場が大きく動く季節です。
本記事では、中国企業各社から発表されたレポートをもとに、2025年夏における中国旅行市場の動向やトレンドについて振り返ります。
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海外旅行ではテーマパークが人気
夏の中国の旅行市場は活況を呈しており、海外旅行も同様でした。アジアは引き続き最大の旅行先であり、そのなかでもニッチな観光地が人気を集めているようです。
中国の大手生活サービスプラットフォーム「美団」旅行部門のデータによると、2025年夏の海外旅行の平均商品単価は前年より6%増加しました。
団体旅行先で人気の10か国には、日本、フランス、香港、マカオ、シンガポール、タイ、アラブ首長国連邦(UAE)、インドネシア、ロシア、韓国が挙げられています。特にUAE(前年比202%)とインドネシア(同316%)は前年からの増加が顕著でした。
中でもテーマパークは引き続き需要を牽引しており、海外旅行先での人気テーマパークトップ10では、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンが2位に選ばれたほか、東京ディズニーシー(7位)と東京ディズニーランド(10位)もランクインしました。
ほかにも人気の海外旅行アクティビティとして、日本からは沖縄美ら海水族館や東京タワー、SHIBUYA SKYが選ばれています。
団体旅行は少人数が主流に
中国の旅行市場全体をみると、消費においてより質を重視する傾向が示されています。そのなかでも、少人数グループツアーは主流になりつつあるようです。
美団旅行によると、今年の夏休み期間中に予約された団体ツアーのうち、高品質な少人数ツアーの割合は40%と、前年から90%増加しました。
ユーザーは一般的な観光からより深い体験を求めるようになり、美団旅行における夏の団体旅行でも、没入型体験が楽しめる日帰りツアーが人気となっています。
家族旅行でも「高品質」求める
また、特徴的なトレンドとして「子連れ」があります。美団旅行によると、夏休みの宿泊予約者のうち、ファミリー層は全体の40%以上を占めており、そのうち20%が5つ星ホテルを選択しています。
中国の大手旅行予約サイト携程(Ctrip)のデータにおいても、夏休みの旅行者全体のうち家族旅行の割合は35%を占めており、彼らは「高品質」や「体験の深化」を強く好む傾向が見られました。
ホテルに対しては、ファミリー向けの設備やサービスだけでなく、没入感のある体験ができるかどうかを重要視しているようです。
これはファミリー層がより良い宿泊体験のためにプレミアムな料金を支払う意思があることを示しており、アクティビティと宿泊体験の両方を重視する消費傾向を裏付けています。
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<参照>
- 美団文旅研究院:美团旅行发布《2025年暑期文旅消费观察》
- 携程黒板報:《2025年度暑期亲子游出行报告》重磅发布!
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