インバウンド需要の拡大により、大都市だけでなく地方部にも注目が集まっています。今後、地方の宿泊施設はどのような対策を行なっていくべきなのでしょうか。
訪日ラボは1月、Booking.com(ブッキングドットコム)の営業本部長 信濃伸明氏を迎え、セミナーを開催しました。本記事では、当日の内容を特別にご紹介します。
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2025年のインバウンド動向
信濃氏はまず、Booking.comの検索データを用いて2025年のインバウンド動向について解説しました。
日本旅行の検索数、欧州・北米・中東が伸長
日本を目的地とする検索数の国別ランキングでは、台湾、アメリカ、オーストラリアがトップ3となりました。一方、伸び率ではヨーロッパや北米の伸長が目立ちました。
また、トップ10には入らないものの、イスラエルを中心とした中東地域からの旅行者も増加しています。中東の旅行者はラグジュアリーな宿泊施設を好む傾向があり、消費額の面でも注目すべき存在となっています。
関連記事:JNTOが2025年インバウンド動向を総括 地方誘客や市場の多様化進む

需要は周辺地域に波及
宿泊先としては、東京・大阪・京都などの「ゴールデンルート」が依然として大きなボリュームを占めていますが、増加率で見ると地方の躍進が目立ちます。特に高松(香川県)は、瀬戸内国際芸術祭の開催を背景に、四国周遊の拠点として多くの台湾人旅行者に選ばれ、1位を獲得しました。
また、2位にランクインした白馬(長野県)をはじめとする人気リゾート地では、宿泊価格が高騰した結果、需要が周辺地域にも広がっています。そのため、特定の観光地だけでなく広域的な経済効果が生まれています。
同様の現象は九州でも見られ、福岡のホテル需要や価格の上昇に伴い、電車で30分ほどの距離に位置する熊本が人気を集めています。
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日本のチャンスを広げる2026年のトレンド
2026年の旅行トレンドを象徴するテーマとして、信濃氏は「The Era of YOU(自分らしさを表現する時代)」を挙げました。これは、旅行者が画一的な旅行ではなく、自分が何をすれば楽しいのか、何が自分らしいのかを追求する傾向を指します。
なかでも日本の活路になり得るトレンドとして、推し活などの「空想物語への没入、ファンタジー旅」が挙げられています。観光ではなく、アーティストのライブやスポーツチームの試合を目当てに旅をするスタイルが、さらに広がりを見せるようです。
また、サステナブルトラベルは引き続き重要なトレンドで、あまり知られていない場所を見つけ出し、自分だけの体験をすることの価値がますます高まっていくと予測されました。
関連記事:2026年旅行トレンド、「自分らしさ」を求める旅行者が増加傾向に (Booking.com)

地方の宿泊施設がインバウンドの恩恵を受けるには?
目的地が多様化するに伴って旅行者の需要も変化しており、ありきたりな観光地ではなく、その土地ならではのリアルな体験が求められるようになっています。
そのため、観光プランを考える際には、「作り込まれた日本」ではなく「本物の日本(Authentic Japan)」を提示できるかが重要になっています。
このトレンドを後押ししているのが、AIの進化です。信濃氏は、AIの活用こそが、地方の宿泊施設がインバウンドの恩恵を受けるためのカギになると話します。
旅行者の検索は、抽象的な要望に変化
Booking.comが実施した「AIに関するグローバル意識調査レポート」によると、旅行の計画や予約時にAIを利用している旅行者は97%*にのぼりました。検索のスタイルも、従来の目的地や条件を入力するものから、「家族でゆっくりしたい」「日本の居酒屋ツアーを楽しみたい」といった抽象的な要望を投げかけ、AIがそれに適した目的地を提案するものへと変化しています。
このようなAIによる提案・マッチングによって、認知度が低い地域やスポットであっても、旅行者に発見されるチャンスが飛躍的に広がっています。
*日本の旅行者の数値
関連記事:89%が「今後の旅行計画にAIを活用したい」Booking.com調査
宿泊施設が「AIに選ばれる」ためには?
AIによる提案や高度な検索機能が普及している状況を踏まえ、今後、宿泊施設が旅行者とのマッチングを加速させるためには、まずAIに選ばれる必要があります。
そのため、宿泊施設が取るべき対策として挙げられるのが、写真と口コミの最適化です。
セミナーでは、宿泊施設がAIに選ばれるための具体策について、詳しく説明しています。続きはぜひアーカイブ動画でご覧ください。
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