これだけは知っておくべき訪日イギリス人 3つのポイント
- ハイシーズンは春季と秋季
- 滞在期間が長く、2週間以上の滞在が6割超
- 円安による消費単価上昇に期待
イギリスに関連するインバウンド年表
1854年 | 日本とイギリスの国交が樹立 |
1961年 | JNTOロンドン事務所が設立 |
2019年 | 訪日イギリス人数が史上最多となる年間42万人を達成 |
イギリス基本データ
人口 | 約6,646万人 |
面積 | 約24万平方キロメートル |
首都 | ロンドン |
宗教 | キリスト教など |
公用語 | 英語 |
時差 | UTC(-9時間) |
通貨 | ポンド |
名目GDP | 約2兆8,553億米ドル |
経済成長率 | 約1.4% |
一人当たりGDP | 約42,526米ドル |
平均月収 | 2,292.71米ドル |
ビッグマック指数(経済力) | 4.41米ドル |
(参照)THE WORLD BANK Population, total、United Nations National Accounts - Analysis of Main Aggregates (AMA)、外務省 国・地域基礎データ、Numbeo Rankings by Country of Average Monthly Net Salary(After Tax)(Salaries And Financing)、The Economist The Big Mac index
イギリス市場の訪日旅行(インバウンド)データ
訪日外客数推移(2014年~2023年):訪日イギリス人は何人来ているのか
コロナ前の2019年までは、訪日イギリス人客数は6年連続で増加し、ピークとなった2019年には42万4,279人を記録しました。2019年は、9月から11月にかけて開催されたラグビーワールドカップの影響でイギリス人の訪日数が大きく増加しました。コロナ後の2023年は32万1,500人とピーク時の水準には達していませんが、順調に回復しているといえます。
月別訪日外客数:訪日イギリス人に人気なのは何月?
コロナ前の2019年までの傾向では、訪日イギリス人が増加するのは4月を中心とした春季、および10月を中心とした秋季でした。過ごしやすい気温の時期を狙い訪日するイギリス人が多いといえそうです。また、キリスト教人口が多いイギリスでは、クリスマスを家族で過ごす人が多いためか、冬季の訪日客は少なくなっていました。2023年もおおむね同じような傾向となっています。
インバウンド消費額推移(2014年~2023年):イギリス市場全体の規模は?
コロナ前の2019年までの6年間、訪日イギリス人のインバウンド消費額はおおむね増加傾向にありました。ピークとなった2019年には、ラグビーワールドカップの後押しもあり、前年比大幅増となる999億円を記録しました。パンデミックの影響で大きく落ち込みましたが、コロナ後の2023年には1,061億円とコロナ前を上回っています。
一人当たりインバウンド消費額推移(2014年~2023年):訪日イギリス人は1人いくら使う?
訪日イギリス人の一人当たりインバウンド消費額は、コロナ前はおおむね増加傾向にあり、2019年には24万1,264円を記録しました。コロナ後の2023年には、旅行者層の変化に伴い33万811円へと大幅な増加をみせました。
旅行支出内訳:訪日イギリス人は何を買い、消費している?
訪日イギリス人の支出において、最も大きな割合を占めたのは宿泊費で、129,225円でした。2番目に大きな割合を占めたのは飲食費で、59,175円でした。
人気のお土産ものランキング:訪日イギリス人は何をお土産に買っていく?
費目 | 購入率 | 購入者単価 | |
---|---|---|---|
1位 | 衣類 | 56.3% | 22,320円 |
2位 | 菓子類 | 54.1% | 8,471円 |
3位 | その他食料品・飲料・たばこ | 43% | 22,648円 |
4位 | 酒類 | 21.2% | 26,112円 |
5位 | 化粧品・香水 | 15.1% | 20,511円 |
6位 | 民芸品・伝統工芸品 | 14% | 10,165円 |
7位 | 電気製品(デジタルカメラ/PC/家電等) | 11.4% | 21,458円 |
8位 | 靴・かばん・革製品 | 10.6% | 22,691円 |
訪日イギリス人に最も人気のある品目は「衣類」で、一人あたり平均22,320円分購入されています。購入率順に並べると、「衣類」を筆頭に、「菓子類」「その他食料品・飲料・たばこ」「酒類」「化粧品・香水」の順で続いています。
買い物スポットランキング:訪日イギリス人はどこで買い物をしている?
買い物場所 | 購入率 | |
---|---|---|
1位 | コンビニエンスストア | 70.9% |
2位 | 百貨店・デパート | 56.9% |
3位 | スーパーマーケット | 52.7% |
訪日イギリス人に最も人気の買い物場所は「コンビニエンスストア」で、70.9%が買い物をしました。続けて「百貨店・デパート(56.9%)」と「スーパーマーケット(52.7%)」がランキング上位に入っています。
年齢・性別構成比:訪日イギリス人で最も多い属性は?
訪日イギリス人の70.5%が男性、29.5%が女性です。また、男性で最も多い年齢層は30~39歳で全体の22.5%を占め、女性で最も多い年齢層は20~29歳で全体の9.9%を占めます。
滞在日数:訪日イギリス人は何日間訪日旅行する?
訪日イギリス人の滞在日数は、全体の場合と観光・レジャー目的の場合、どちらも14~20日間が最多です。
訪日経験:訪日イギリス人は初訪日・リピーターどちらが多い?
2023年第3四半期(7〜9月期)の訪日イギリス人は、初来日が57.8%、リピーターが42.1%でした。
旅行形態:訪日イギリス人は団体旅行と個別旅行どちらが多い?
訪日イギリス人の旅行形態は、全目的の場合と観光・レジャー目的の場合、どちらも個別手配が最多です。
日本の観光情報の収集:訪日イギリス人の訪日旅行の情報手段は?
訪日イギリス人が旅マエに情報収集をする際、最も役に立ったのは「自国の親族・知人(50.4%)」でした。合わせて「動画サイト(YouTube/愛奇芸等)(34.6%)」「日本在住の親族・知人(30.5%)」と続いています。また、旅ナカで最も役に立った情報は「交通手段(68.1%)」と「飲食店(68.1%)」、合わせて「買物場所(40.9%)」と続いています。
イギリス市場のアウトバウンド(海外旅行)データ
イギリス人の海外旅行者数の推移(2012年~2020年):イギリス人の海外旅行需要は?
コロナ前の2019年までの6年間、イギリス人の海外旅行者数はおおむね増加傾向にあり、ピークであった2019年には9,309万人を記録しました。しかし2020年には、パンデミックの影響を受け2,383万人まで急減しました。
イギリスで人気の海外観光地ランキング:訪日旅行の競合となる国は?
国名 | 過去五年間で最多の外客数 | |
---|---|---|
1位 | スペイン | 18,806,776人(2017年) |
2位 | フランス | 7,391,769人(2018年) |
3位 | イタリア | 6,006,435人(2019年) |
4位 | アメリカ | 4,779,997人(2019年) |
5位 | アイルランド | 4,990,000人(2016年) |
(参照)日本政府観光局(JNTO) 訪日旅行データハンドブック 2022年より
イギリス人に人気の海外旅行先は、スペイン、フランス、イタリア、アメリカ、アイルランドとなっています。スペイン、フランス、イタリアは同じEU圏であること、アイルランドは英語圏かつイギリスの北アイルランドに隣接しておりアクセスが良いことなどが人気の理由となっているようです。また、アメリカとは古来より密接な関係を保っており、同じ英語圏であることから相互に多くの旅行者が行き交っています。
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