海外旅行で便利なクレジットカードですが、訪日外国人観光客にとってもそれは同様で、様々な場面でクレジットカードの利用場面があります。日本クレジットカード協会は日本を「世界で最もクレジットカードが使いやすい国」にするという目標を掲げており、2014年に訪日外国人観光客を対象としたカードの利用環境に関するアンケート調査を行っています。
この調査の中でクレジットカードの利用意向がなかった理由の中には「旅行先ではカードが使いにくいことをガイドブック、インターネットまたは旅行代理店で知ったから」という理由があります。
また、カード利用環境について不満、非常に不満を選んだ人の理由としては「店舗の入り口等にカードが利用可能かどうかの表示がなかった」「使えるかどうかがガイドブック・ホームページ・旅行代理店等ではわからない」という回答が集まっています。
日本クレジットカード協会は「訪日外国人観光客への適切な情報発信」「クレジットカード利用表示の有効性に関する全国観光地への発信」「加盟店向けコミュニケーションサポートツールの提供」により、訪日外国人観光客向けの利便性向上としてのクレジットカード利用環境の整備が可能となり、国内における消費促進が期待できると位置付けています。それでは「世界で最もクレジットカードが使いやすい国」を実現するための具体的な施策とはどのようなものなのでしょうか?
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訪日外国人観光客への適切な情報発信による”利用環境の認知”の向上
訪日外国人観光客は「クレジットカードが使えるかどうか」をガイドブック、ホームページ、旅行代理店で予め調べてくる場合がほとんどですが、こうした情報が最新でないとそもそも意味がありません。
そのため日本クレジットカード協会は、訪日外国人観光客がよく参照する書籍やウェブサイトの情報の是正対応を検討しており、官民共同でクレジットカードの利用環境を整備、利用可能表示を店頭貼付する活動を実施しています。そしてなおかつ、そういった行動を様々なプロモーション媒体で告知しています。
全国観光地のクレジットカード利用可能表示の促進
観光地の中にはクレジットカード利用可能という表示を出しておくことによって、観光客の消費意欲が高まるという事を理解していないところも多く、そうした観光地に向けてインバウンド消費の取込みに効果があることを説き、加盟店の店頭、加盟店の公式サイト等へでも同様にクレジットカード使用可能という情報の発信を呼びかけ、クレジットカード利用可能な加盟店の受入体制を整備、訪日外国人観光客の国内消費を促進させることを目指しています。
また、訪日外国人観光客受け入れにおいて、利用可能表示の重要性を国内の小売事業者へ官民一体で伝達。将来的にはICTを活用した利用可能表示の高度化を検討しています。
加盟店向けコミュニケーションサポートツールの提供による“加盟店における言語対応”の強化
ショッピングの現場での訪日外国人観光客の不満の1つである「店員に聞いても言葉が通じない」という問題を解決するため、日本クレジットカード協会は小売店に対して決済シーンの多言語対応をサポートする「指差しシート」の自治体・商店街等との連携による拡散やICTの活用を図っています。
まとめ
日本クレジットカード協会が行った調査によると、日本のクレジットカード利用環境に関する満足度は、観光先進国であるフランスと比較しても低くはないとしながらも、「世界で最もクレジットカードが使いやすい国」を目指すために、まだまだ様々な対策が必要としています。
小売店規模で考えみても、まずは「各種クレジットカード使えます」というPOP作成を複数言語で作成することから始められますので、挑戦してみたはいかがでしょうか。
<参考>
- 日本クレジットカード協会:観光立国実現に向けたクレジットカード業界としての取り組み要約版
- 日本クレジットカード協会:訪日外国人観光客向け「指差しシート」
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インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。
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【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
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