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飲食店が訪日外国人観光客をおもてなしするためのインバウンド対策を考える際に、相手の立場に立つと「食べることが出来ないもの」「食べてはいけないもの」「食べたくないもの」でそのニーズを整理することが出来ます。

特に世界の宗教の中には「食べてはいけないもの」を定めた宗教も数多く存在します。その中でも日本では馴染みが薄く、なんとなくキリスト教との関連があるらしい、程度に思われているユダヤ教徒の訪日外国人観光客向けインバウンド対策をする際に、飲食店が気をつけるべきポイントは何なのでしょうか?

宗教別インバウンド対策基礎知識:ユダヤ教徒の分布

ユダヤ教徒は世界中に分布していますが、その中でも圧倒的にその人数が多いのがイスラエル、次いで米国となります。この2国だけで世界のユダヤ教徒の約80%を占めていると言われています。ヨーロッパでは、移民が多いフランス、イギリス、ドイツなどに多く、南北アメリカではカナダ、アルゼンチン、ブラジルもユダヤ教徒の人口が多い国と言えます。

宗教別インベウンド対策基礎知識:ユダヤ教徒が食べてはいけないものを定める「カシュルート」とは

ユダヤ教徒の食事規定は「カシュルート」と呼ばれるルールに規定されています。これは「カシェル(もしくはコシェル)な状態」という形容詞で、カシェルは「ふさわしい状態」を示し、何を食べてはいけないかということについて、非常に厳格に定義されています。丁度イスラム教の「ハラール」「ハラーム」と似た概念と言えるでしょう。

代表的なものとしては、タブーとされている豚、反芻しない動物、もしくは蹄が完全に別れていない動物(イノシシ、ウサギ、馬など)、一部の鳥類、ヒレや鱗のない魚介類(タコ、イカ、エビ、貝類)、血液(ソーセージなど)、肉と乳製品を同時に使ったもの(料理ではなく、一回の食事に肉と乳製品が共に提供されることが禁忌、さらには調理器具の混用や保管場所の共有も禁忌となる。)、さらには肉類に関しても宗教上適切な方法(最も慈悲深い方法で屠殺する)で屠殺した動物の肉ではないと口にしない厳格な信者もいます。

宗教別インバウンド対策実践編:ユダヤ教徒向けに飲食店が注意すべき点

ユダヤ教で適切な処理を施した食材は「コーシャミール」と呼ばれます。しかしながらコーシャミールを日本国内で入手することは困難です。牛肉、鶏肉、羊肉については「食べる人もいる」といった程度で、基本的に魚料理は食べることが出来ます。また料理に使用する事は一派的ではありませんが、「カシュルート」の中には「ラクダ」「ウサギ」「ほとんどの昆虫類」「肉食動物」「一部の鳥類(猛禽類など)」も食べる事が禁じられていますので、注意が必要です。

宗教別インバウンド対策実践編:ユダヤ教徒向けに食材別で注意すべき点

ユダヤ教における「豚肉

豚肉はユダヤ教の教えでは食べる事が禁忌とされており、豚肉そのものだけではなく、ブイヨン、ゼラチン、肉エキス、ラードなど豚の肉、骨などから作られたものも避けなければいけません。

ユダヤ教における「血液」

血液は不浄なものとされているため、肉類の焼き加減、魚の焼き加減、調理方法には注意をしたほうが良いでしょう。なお、魚料理に関しては食べても良いとされていますが、刺し身など生魚に関しては食べる習慣があまりないということに加え、活き造りなど血が付着する可能性のある料理の提供には注意が必要です。

ユダヤ教における「エビ、イカ、タコ、貝類」

ユダヤ教の教えではヒレの無い魚や魚介類を食べることは禁忌とされます。

ユダヤ教における「牛乳、乳製品」

ユダヤ教の教えでは牛乳、乳製品と肉を一緒に食べてはいけないとされています。また牛乳、乳製品と肉類が同じ調理場で調理されること、同じ冷蔵庫に保存されている事も禁じられているため、厳格なユダヤ教徒を対象としたインバウンド対策においては注意が必要です。

 

まとめ:ユダヤ教徒向けインバウンド対策とは

ユダヤ教の訪日外国人観光客向けインバウンド対策を講じる場合は、ユダヤ教の食事規定である「カシュルート」に従う事が必要です。非常に厳格なユダヤ教徒の訪日外国人観光客をおもてなしすることは困難といえますが、いずれの場合も予約時や食事の提供前に、何を食べる事が出来ないのかを確認することがインバウンド対策として重要となります。

<参考>

 

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