京都を出自とし、きめ細やかな「おもてなし」サービスを武器に一躍全国区のタクシー会社となったMKタクシー。
現在は日本8都市、海外3都市で事業展開をしています。グループ合計では売上高で業界5位。インバウンド振興が進むなか、同社の取り組みに熱い視線が注がれています。
MKタクシーが京都で創業したのは1960年。その後、早くも72年には「深夜ステーション」を設置し、急病患者や妊婦に向けたサポートをはじめるなど、業界のイノベーションに向けて動き出します。
75年には大学新卒者のドライバーを募集し、78年には救急タクシーを発足するといった具合です。
同社がユニークな点として社内資格制度があります。日本赤十字救急員の資格取得を奨励したり、社内に観光資格制度を設け、ドライバーたちに「京都・観光文化検定試験」を受験するように啓蒙しているのです。「京都観光おもてなしコンシェルジュ」に任命されたドライバーも少なくないようです。
インバウンドに対するサービス体制強化に真っ先に乗り出したのも同社です。俗にいう「英語タクシー」は同社が草分けで、90年には「英会話ドライバー(ESD:English speaking driver)制度」を社内に設けます。こうして積極的に社内で英語研修に乗り出し、英語が話せるドライバーを増やしていったのです。
英語研修は「初級」「プレ中級」「中級」「上級」と4つにクラス分けされ、月2回実施されます。現在、安心して観光ガイドを任せられる」あるいは「英語のコミュニケーションができる」ドライバーは50名にのぼるそうです。
留学制度も設けました。1992年から導入され、当初は小規模なものでしたが、現在は年3回、最大40人が海外に送り出されます。行き先についていうと、初級の場合はフィリピンに2週間、 中級の場合はイギリスに2カ月間、 上級の場合はオーストラリアに1カ月といった具合です。
なお、採用制度も独特で、高校新卒者も採用しています。通常は18歳で普通免許を取得したとしても3年間はタクシーが運転できる二種免許の試験を受けることができません。
そこで、ハンドルを握れない間の期間を、語学やおもてなし等を徹底して学ぶ期間として当てているのです。
【7/9開催】消費額1.7兆円超!最新中国インバウンド市場の攻略ポイント
2024年、訪日外国人による旅行消費額は過去最高の約8兆1,257億円を記録。 そのうち中国は1.7兆円超(全体の約21%)と圧倒的な1位を占めており、宿泊日数や訪問者数でもトップクラスの存在感を示しています。
これだけ市場が大きく、経済インパクトのある中国インバウンド。 いま多くの企業が「中国向けに本格的な戦略を立てるべきではないか?」と検討を始めています。
しかし中国では、Googleをはじめとする多くのサービスに規制があり、中国現地のSNSや地図サービスを活用するなど、独自のカスタマイズされた対策が必要です。
本セミナーでは、インバウンド戦略の基本を押さえた上で、「中国市場の最新動向」と「具体的な対策」について、わかりやすく解説します。
<本セミナーのポイント>
- インバウンド戦略の基本が学べる!
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【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
※口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。
詳しくはこちらをご覧ください。
→「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年6月後編】
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