距離的に日本から最も遠く、長期滞在型の訪日英国人観光客は日本にとってインバウンド対策が進んでおらず、観光客数が伸び悩んでいる国のひとつです。タイでは日本の4倍以上を誘致しており、日本のプロモーション不足が指摘されています。
今回は訪日英国人観光客の買い物リストを知り、なにを買うかを学んで、ニーズの把握に役立つ情報をご紹介します。
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訪日英国人観光客の一人当たりの買い物消費額
観光庁の調査では、2015年の訪日英国人観光客の全体の旅行消費総額は545億円で全体の1.6%となりました。また一人当たりの旅行消費総額は210,682円でその内買い物が占める額は31,239円となっており、平均をやや下回る数字になっています。
訪日英国人観光客のショッピングに対する意識調査
訪日英国人観光客が訪日旅行に期待していることは、1位に「日本食を食べること」で48.8%、2位に「自然・景勝地観光」で11.2%、3位に「日本の歴史・伝統文化体験」で10.3%となっています。ショッピングに対する期待度は「スポーツ観戦(相撲・サッカーなど)」と並んで6位で2.8%と低く、観光体験を重視し、なにかを買うことは重視していないことが分かります。
訪日英国人観光客はなにを買う?
ショッピングに他国の訪日外国人観光客ほど興味がない訪日英国人観光客ですが、英国人が購入する商品カテゴリーの特徴を見てみましょう。いったい、なにを買う傾向があるのでしょうか。
JNTOの調査によると「その他食料品・飲料・酒・たばこ」が15,011円、「マンガ・アニメ・キャラクター関連商品」が12,881円、「書籍・絵葉書・cd・dvd」が11,799円となっています。これらのカテゴリーが訪日英国人観光客が購入するカテゴリーで上位に入ります。
訪日英国人観光客に人気のお土産に選ぶお菓子とは
訪日英国人観光客は具体的には、なにを買うのでしょうか。お土産としてよく購入していく商品は、1位に「ご当地もののお菓子」で、白い恋人や東京ばな奈などが代表的です。
2位には「ギフトラッピングのお菓子」で、デパートなどで美しい装飾がされたギフトセットなどが人気です。3位には「子供向けの作って遊べるお菓子」で、スーパーに売っているような簡単な駄菓子から、大きめの箱型パッケージをした本格的なものまで人気を集めています。
訪日英国人観光客には日本の工芸品や文房具も人気
そのほかには、なにを買う傾向があるのでしょうか。訪日英国人観光客は日本にしかないユニークな製品に興味を示し、江戸切子や和細工、イギリスのインテリアにもなじむ和モダンテイストのグッズも人気です。また、寿司の形を模した文房具やUSBフラッシュなどのパソコン用品も人気を集めています。
訪日英国人観光客が購入する商品の傾向とは
アジア系の訪日外国人観光客は化粧品や医薬品などに強い興味を示しますが、訪日英国人観光客は日本でしか購入できない商品を記念として求めています。食品やお菓子などの購入率が高く、家電製品などはほとんど購入していません。アジア圏とは対照的な買い物リストだと言えるでしょう。
まとめ:訪日英国人観光客の消費動向とインバウンド対策
訪日英国人観光客は訪日外国人観光客中で4番目に一人当たりの旅行消費総額が高く、収入水準も高いため、今後インバウンド対策によってさらにお金を落として貰うことが可能になってくると考えられます。そのためには訪日英国人観光客がなにを買うかを把握し、的確なプロモーションを行うことも重要です。
訪日英国人観光客インバウンドデータ集
データでわかる訪日英国人観光客
「ジェントルマン」発祥の地、イギリスからやってくる訪日英国人観光客はマナーやエチケットには敏感な性格を持ちます。基本的に相手との間に距離を置いた付き合い方をするため、欧米系の顔だからといって対米国人に接するときのような、あまりにもフレンドリーな態度は控えたほうが賢明です。
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インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。
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【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
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