近年その数を増やしている訪日タイ人観光客は、我が国のインバウンド観光産業において無視することのできない非常に重要な顧客となっています。その訪日タイ人観光客の満足度を高め、さらなるインバウンド誘致のためにタイ人を採用することのメリットなどについて、説明していきます。
【訪日ラボは、インバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を8月5日に開催します】
訪日タイ人観光客のインバウンド観光における状況
タイでは、経済成長が進んだ結果、日本への観光旅行はもはや当たり前のものになりつつあります。富裕層だけでなく中間層に当たる人達でも、日本に気軽に旅行に来ることができるようになりました。
また、元々が親日国であることに加え、インターネットの普及によって様々な情報にアクセスしやすくなったことで、タイ人の日本への旅行はブームといってよい状況にあります。
訪日タイ人観光客の言語上の傾向
タイは、歴史上ずっと独立国を維持してきたことからタイ語文化が強く維持されています。そのためか、英語を理解できる人が少なく、日本語を理解する人はさらに限られてきます。
そういった状況にあるため、日本でのインバウンド観光対策としては、タイ語による案内を行うことがもっとも直接的かつ効果的な対策ということになります。
訪日タイ人観光客対策としてのタイ人採用の効果
訪日タイ人観光客の対策として、タイ語が最も効果的である以上、その言語を理解するタイ人を採用し、案内などを行ってもらうのが最も近道です。そして、近年では、日本への観光がしやすくなったことなどが後押しとなり、日本に就職を希望するタイ人の数も増えてきているという状況にあるようです。
訪日タイ人観光客対策に適したタイ人を採用するにあたっての困難さ
訪日タイ人観光客対策として、タイ人を採用することで、言語面での案内などにメリットが生じます。しかしながら、日本語とタイ語をしっかり理解しつつ、適切な翻訳ができる人材ということになると、簡単に見つけることはできない可能性があります。
より優秀なタイ人を採用する可能性を広げるために
本当に優秀な人材が必要であれば、ただ待っているだけでは採用することはできません。インバウンド観光対策は、昨今はどこも力を入れています。
そのため、採用を本気で考えるならば、タイでの現地説明会を開催したり、広告業者に依頼するなどの費用がかかってもタイ語での求人情報をインターネットによって行うなど、積極的な対策が求められます。
コストを抑えて訪日タイ人観光客誘客を強化したい場合
小規模な事業者などの場合、現地説明会や広告業者に依頼するなどの対応をとることは難しいと思われます。
その場合には、手間はかかりますが、タイ人を国内で応募し、採用後に教育しながら、適切な人材に育て上げていくという方法もないわけではありません。また、必要な場面になった時だけ、人材派遣会社などを活用するというのも選択肢のひとつといえます。
まとめ:タイ人の採用により訪日タイ人観光客向けのインバウンド観光対策を進めていくために
タイ人の日本語はもちろん、英語もあまり得意でないという特性から考えると、インバウンド観光における訪日タイ人観光客の誘客をさらに進めるためには、優秀なタイ人を採用してその言語力を活かしてもらうのが最適な選択ということになります。
こういったコストをかけられない事業者の場合でも、何らかの工夫と努力でタイ語ができる人材やサービスなどを導入してくことが望ましいでしょう。
訪日タイ人観光客インバウンドデータ集
データでわかる訪日タイ人観光客
タイ人は1人あたりGDPが6,000ドル弱で(世界94位)程度で、インバウンドが盛んな国の中ではそこまで経済力があるほうとは言えません。しかしながら、訪日タイ人は、そのあまり高くはない経済力に対してかなり高額の支出をしています。「豊かさ」を表すGDPを例にとって見てみましょう。
訪日タイ人の特徴・国民性・旅行スタイル
2013年のビザ発給要件緩和以降、円安効果とバーツ高効果もあり、近年急激にインバウンド消費において存在感を放つ訪日タイ人観光客。中国や台湾をはじめとした訪日ブームが加速している東南アジアの中でも、成長率が最も著しい国の一つです。タイは熱帯に位置しているため、年間を通じて気温が30℃ぐらいが平均です。
【7/3開催】宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」
インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。
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【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
→「THE INBOUND DAY 2025」特設ページを見てみる
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
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詳しくはこちらをご覧ください。
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