Airbnb(エアビーアンドビー)は平成28年(2016年)11月17日、新サービス「トリップ(Trips)」を発表しました。現地のツアーを調べたり、話題のスポットを検索したりできるのが特徴で「宿泊の枠を超える、同社の8年間の歴史で最も重要な展開」と位置付けています。間違いなくサービスの充実化に向けて注力し、新しい旅行スタイルとして台頭してくるでしょう。
今回は、Airbnb(エアビーアンドビー)が打ち出した注目の新サービス「Trips」についてご紹介します。
訪日ラボのメールマガジン登録はこちら>(無料)
なぜ民泊仲介を行うAirbnbが、トータルな旅行サポートサービスに乗り出したのか
一般的に民泊仲介サービス・Airbnbは、一般住宅の空き部屋を活用した比較的安価に利用できる宿泊施設の紹介するものとして認識されています。民泊に対しては「日本では段階的に許容されているが、違法に利用するホストが絶えない」「価格面でホテル、旅館よりも有利に立っており、宿泊業にダメージを与える存在」といったネガティブな見方も広まっています。
しかし、明確に区別しなくてはならない点が1つあります。Airbnb自身は、民泊が持っているこれらの特徴を売りにしているわけではないということです。同サービスが提唱する民泊の価値は「現地の人とコミュニケーションができる」「普通の旅行よりもディープな体験ができる」「自分の趣味に合った宿泊施設が利用できる」といったもので、より濃密な旅行体験を前面に押し出しています。
Tripsは民泊仲介というより、旅行をトータルに支援することを目的としたサービス。CEOを務めるブライアン・チェスキー(Brian Chesky)氏は「旅行の中心に人を取り戻すことで、旅行を再びマジカルなものにしたい」と述べており、やはり主眼にあるのは旅行体験の充実化です。「Trips=Airbnbの理念を押し進めるために開発されたサービス」と理解することができるのではないでしょうか。
Tripsのサービス内容:発表時点で利用できる主要機能は「体験」「スポット」「ホーム」の3つ
https://www.youtube.com/watch?v=JaDcAs50rSM
Tripsには現在、「体験(Experiences)」「スポット(Places)」「ホーム(Homes)」という3つの主要な機能があります。今後、「フライト(Flights)」と「サービス(Services)」が加わり、5つになる予定です。
体験(Experiences):現地のアクティビティに参加
「体験」は、旅行先の人々が企画するアクティビティ、ツアーに参加できる機能です。サービス開始時点で約500種類が用意されており、対象となっている地域はロサンゼルス、ハバナ、ロンドン、パリ、フィレンツェ、ナイロビ、ケープタウン、東京、ソウルなど世界12都市。たとえば、東京で「侍の剣術ワークショップ」に参加したり、マリブでクラシックカーについて学んで実際に運転したりすることができます。
対象地域に加え、世界39の都市で新たなアクティビティ、ツアーの掲載をリクエストすることが可能。日本では、大阪がここに該当しています。
スポット(Places):おすすめスポットを検索
「スポット(Places)」では、Airbnbホストが勧める穴場や話題のスポットを検索できます。すでに100万件を超えるリコメンドが存在していることから、かなり内容が充実していることが伺えます。
現地の情報通や地元文化に精通した人から収集した「ツウのリコメンド(Insider Guidebooks)」も用意しています。「マラソン選手が紹介する最高のランニングコース「地元のバーテンダーが紹介する最高のダイブバー」「新進気鋭のシェフが紹介する次の名店となる知られざるレストラン」などを知ることができます。なお、「ツウのリコメンド」が利用できるのは現在、サンゼルス、サンフランシスコ、ハバナ、ナイロビ、デトロイト、ソウルという6都市のみ。その他の都市でも近日中に展開する予定です。
また、現地のレストランをAirbnbアプリで直接予約できたり、音声ガイドツアーにアクセスできたりと手に入れた観光情報を活用しやすくするための取り組みも実施されています。
その他の機能
その他の機能として挙げられるのは以下の通り。
- 旅行で必要になる予約が、ほぼAirbnbアプリでできる
- 機械学習に基づき旅行プランを提案する「旅行日程表(Trip Itinerary)」
- 身元認証プロセスの安全性、利便性向上
まとめ:Airbnbでさらに旅行が楽しみやすくなった
Airbnb(エアビーアンドビー)が新サービス「トリップ(Trips)」を発表。現在は「体験(Experiences)」「スポット(Places)」「ホーム(Homes)」という3つの主要機能があり、現地で実施されているアクティビティに参加したり、おすすめスポットを調べて予約したりすることができるようになっています。
【11/26開催】インバウンドの受け入れを「仕組み化」で乗り切る!宿泊・観光業の人手不足を解消する革新的ソリューションを紹介

外国人観光客の爆発的増加に伴い、スタッフの人手不足に直面する宿泊・観光業界。
さらには多言語対応やあらゆるサポートも求められ、キャパシティが限界状態にある事業者も少なくはないでしょう。
そこで訪日ラボでは、「人手不足を補いながらインバウンド対応を強化する」実践策を紹介するセミナーを開催します。
DXによる業務効率化や自動化、多言語対応の仕組みづくり、24時間・22言語対応の医療通訳付きオンライン診療、そして多言語での口コミ・MEO対策の無理のない運用方法まで、“少ない人員でも安心して外国人観光客を受け入れられる仕組み” を解説します。
<セミナーのポイント>
- 人手不足の現場でも実践できる、インバウンド対応・業務効率化のヒントがわかる!
- 多言語対応や医療連携など、“安心・安全な受け入れ体制”を整える具体策が学べる!
-
集客から滞在サポートまで、インバウンド受け入れを総合的に学べる!
→【11/26開催】インバウンドの受け入れを「仕組み化」で乗り切る!宿泊・観光業の人手不足を解消する革新的ソリューションを紹介
【インバウンド情報まとめ 2025年11月前編】中国、日本への渡航自粛を要請 / 2025年冬の国際定期便、過去最高の便数に ほか

訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に10月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
※訪日ラボ会員にご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。
詳しくはこちらをご覧ください。
→中国、日本への渡航自粛を要請 / 2025年冬の国際定期便、過去最高の便数に ほか:インバウンド情報まとめ【2025年11月前編】
今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」
訪日ラボの会員限定コンテンツ「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!
その他、訪日ラボの会員になるとインバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い教科書コンテンツやインバウンドを分析したレポート、訪日ラボのコンサルチーム登壇のセミナーなど役立つコンテンツが盛りだくさん!










