観光庁は訪日外国人の受け入れ体制をソフト面からサポートするため、訪日外国人の日本訪問・滞在時の利便性向上を図ることを目的に、日本各地の宿泊事業者が実施するインバウンド対応事業を支援 します。観光庁では2020年に4000万人、2030年に6000万人の訪日外国人観光客の実現に向けて動いており、今回の対応支援事業も第4段の公募となります。
インバウンドの最新情報をお届け!訪日ラボのメールマガジンに登録する(無料)
今回の最大100万円支援「宿泊施設のインバウンド対応支援事業」とはどのようなものか
今回観光庁が実施する「宿泊施設のインバウンド対応支援事業」は、訪日外国人の日本訪問・滞在時の利便性向上を図るための宿泊施設の各種施設の整備などを対象に、1施設あたり上限100万円の補助金が出されます。 対象となるのは館内共用部のWi-Fi整備、館内共用部のトイレの洋式化、自社サイトの多言語化、館内共用部のテレビの国際放送設備の整備、館内共用部の案内表示の多言語化、館内共用部の段差解消などで、客室部分の整備は今回の補助対象外となります。
サイト多言語化についてより詳しい資料のダウンロードはこちら
補助金の交付までに必要なもの
補助金を申請して交付されるまでにはいくつかのステップが必要となっています。まずは複数の宿泊事業者(5以上)が協議会(団体)を設立、協議会が「訪日外国人宿泊者受入体制拡充計画」を策定し、国土交通大臣に当該計画の認定を申請します。この「訪日外国人宿泊者受入体制拡充計画」とは協議会が現状を分析し、それらを踏まえた取組、目標(外客宿泊者数、平均稼働率)等を計画するもので、これを受けて国土交通大臣が有識者委員会の意見を聴いて計画を認定、補助金の交付を決定するという流れとなっています。
補助率、補助金の額とその後
今回の「宿泊施設のインバウンド対応支援事業」の補助率は予算の3分の1で、上限は100万円 となっています。その後のフォローアップに関しては団体の場合、計画の実施状況を1年ごとに報告、宿泊事業者の場合は外客宿泊者数、客室稼働率を毎月報告することとなっています。なお、過去に観光庁「宿泊施設インバウンド対応支援事業」の補助金の交付を受けた実績がある場合は、今回の補助対象外となります。
2016年度の状況はどうだったのか?
観光庁が2016年度当初予算の支援先として選んだのは公募に基づく 95団体 でした。この95団体は旅館・ホテルなど682事業者から成り立っており、今年と同様にWi-Fiの整備、トイレの洋式化、ウェブサイトの多言語化などが対象となっていました。 認定を受けた95団体は38都道府県にまたがっており、認定を受けた事業者が多かったのは、長野県(15団体・100事業者)、群馬県(5団体・55事業者)、京都府(6団体・48事業者)、石川県(4団体・31事業者)、兵庫県(3団体・30事業者)など でした。補助金の交付対象を多い順位見ていくと、Wi-Fi環境の整備、トイレの洋式化、ウェブサイトの多言語化、案内表示の多言語化、タブレット(携帯情報端末)の導入、客室の和洋室化などとなっています。
まとめ:こうした制度を上手に利用して、しっかりとした受け入れ環境の整備を
旅館やホテルにとって訪日外国人向けの設備の整備は喫緊の課題として認知されていますが、実際にその対応を行うにあたって問題となるのが整備のための費用です。観光庁が実施している「宿泊施設のインバウンド対応支援事業」を利用すれば、申請から交付までの道のりは長いものの、各事業者がインバウンド対応に必要な設備の整備を行うための補助を受ける事が可能です。特に2016年度予算の補助金の交付対象として最も多かったWi-Fi環境の整備に関しては、もはや必須とも言える設備となっています。
<参照> - 「宿泊施設のインバウンド対応支援事業」(第四弾)の公募を開始〔平成29年度予算事業〕 - 宿泊施設インバウンド対応支援事業「訪日外国人旅行者受入環境整備緊急対策事業費補助金」交付要綱のポイント
2025年最新版!インバウンド×デジタルマーケティング戦略【訪日ラボトレンドLIVE スペシャルver.】
2024年も残りわずかとなりました。来年2025年は大阪・関西万博が開催されるほか、中国市場の回復などもあり、今年以上の盛り上がりが予想されています。2025年に向けて、訪日旅行者へ向けたマーケティング戦略を強化していきたいと考えている事業者の方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、株式会社movが毎月開催している「訪日ラボトレンドLIVE」をスペシャルver.としてお届け。今こそ知っておきたい「インバウンド×デジタルマーケティング戦略」を徹底解説します!
<本セミナーのポイント>
- 観光・インバウンドに詳しい専門家3名が登壇!
- 2025年に向けた「インバウンド×デジタルマーケティング」の戦略や施策について、「深掘り」した情報を「いち早く」「無料で」学べる!
-
質疑応答の時間もご用意。インバウンドに関する疑問・お悩みについて、専門家から直接「ヒント」を得られる!
詳しくはこちらをご覧ください。
→2025年最新版!インバウンド×デジタルマーケティング戦略【訪日ラボトレンドLIVE スペシャルver.】
【インバウンド情報まとめ 2024年11月前編】UberEats ロボット配達開始、万博需要見すえ大阪で ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月発行しています。
この記事では、主に11月前半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
※口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。
詳しくはこちらをご覧ください。
→UberEats ロボット配達開始、万博需要見すえ大阪で:インバウンド情報まとめ【2024年11月前編】
今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」
スマホ最適化で、通勤途中や仕込みの合間など、いつでもどこでも完全無料で学べるオンラインスクール「口コミアカデミー」では、訪日ラボがまとめた「インバウンドの教科書」を公開しています。
「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!その他、インバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い役立つコンテンツが盛りだくさん!