約20兆円規模の市場と言われる中国の大型連休「国慶節(国慶日)」が開始!国慶節の基礎知識と中国人観光客の海外旅行トレンドを解説

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以前の記事でもご紹介したように、訪日中国人観光客の大量消費行動である「爆買い」は失速しています。しかしながら、インバウンド消費額や観光客数という視点から見て、やはり訪日中国人観光客は、日本のインバウンド市場にとって引き続き注視していくべきターゲットとなります。

日本人と同じように、大型連休・祝日の際には多くの中国人観光客が海外に旅行します。中国人の間で2大旅行シーズンといえば春節(旧正月)と国慶節(国慶日) です。今回は後者の国慶節(国慶日)に関して基礎知識と国慶節(国慶日)における中国人観光客の旅行トレンドに関してご紹介します。

爆買い何故減速した?これからターゲットとすべきは欧州圏訪日客?

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2017年の春節(旧正月)開始!春節の基礎知識と最近のトレンドを解説

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国慶節(国慶日)とは?建国記念日にあたる中国の連休期間:20兆円のインバウンド消費が見込まれる

国慶節(国慶日)は、中国及び台湾の祝日の一つです。日本でいう建国記念日にあたり、中国では10月1日、台湾では10月10日を国慶節(国慶日)と定めています。

中国における国慶節(国慶日)の制定は、1949年9月に中国人民政治協商会議において10月1日を国慶節(国慶日)と定めたことに由来します。1949年10月1日に天安門市場にて中華人民共和国の建国式典が行われ、毛沢東により中華人民共和国の成立が宣言されたことにより、国慶節(国慶日)が制定されました。なお、台湾においても、辛亥革命の発端となった1911年10月10日の武昌蜂起を記念して。毎年10月10日を国慶節(国慶日)としています。

2017年の国慶節(国慶日)は10月1日からの8連休となっており、国慶節(国慶日)期間に中国人観光客が国内外旅行で消費する額は約20兆円規模に なり、春節旧正月)を上回るとも言われています。

今年の国慶節(国慶日)における 中国人の海外旅行者は延べ600万人 とされており、日本のインバウンド市場にとっても注目のイベントになりそうな国慶節(国慶日)。過去4年間では、国慶節(国慶日)中にどのくらい訪日中国人観光客数は増えていたのでしょうか

ここ4年の国慶節(国慶日)で、実際にどれくらい訪日中国人観光客が増えているのか?

ここ4年間の訪日中国人観光客数:月別:JNTOのデータをグラフ化

ここ4年間の訪日中国人観光客数:月別:JNTOのデータをグラフ化

上記のグラフは、訪日中国人観光客数を2014年から2017年まで月ごとにまとめたものです。

2014年、2015年においては国慶節(国慶日)が含まれる10月の訪日中国人観光客数は増えていますが、昨年においては9月からわずかに訪日中国人観光客数は減少しました。

国慶節(国慶日)であるから」という理由で訪日中国人観光客数が劇的に増加するというわけではない ようですが、今年の国慶節(国慶日)は、例年にも増して、多くの訪日中国人観光客数ならびにインバウンド消費が期待できそう です。理由は以下の2つです。

2017年の国慶節(国慶日)は訪日中国人観光客が日本に殺到するかもしれない2つの理由

2017年の国慶節(国慶日)に訪日中国人が殺到する理由その①:訪日旅行はタイに次ぐ2番目の人気に!地方周遊も期待できる?!

国慶節(国慶日)の中国人の海外旅行トレンドに関して、産経ニュースでは以下のように報じています。

中国のオンライン旅行大手によると、連休中の中国人の渡航先ランキングで、昨年3位の日本は韓国を追い抜いてタイに次ぐ2位。中国では一部の地方政府が外貨流出懸念から訪日団体旅行を制限しているとみられるが、個人客が増えている。JTBによると、ツアーより展望台や水族館のチケットなどの売り上げの伸びが大きいほか、長めの連休期間を背景に「都心から離れた観光地も人気」という。- 産経ニュース:中国・国慶節(国慶日) 渡航制限の影響懸念も旅行先で日本が2位に浮上より引用

国慶節(国慶日)が、例年より長いことに加え、渡航先ランキングでも日本は昨年より順位を一つ上げ2位にランクインしており、 中国人の間で2017年の国慶節(国慶日)に日本を旅行先として選ぶ人が増えていることがわかります。先日の報道では、中国当局による団体訪日旅行の制限通達により心配された中国市場ですが、国慶節(国慶日)での訪日旅行の人気は上昇傾向にある模様。また、今年の国慶節(国慶日)においては訪日中国人観光客の 地方周遊も期待できる とのことです。

2017年の国慶節(国慶日)に訪日中国人が殺到する理由その②:中韓の関係の冷え込み→中国人観光客の旅行先は日本にシフト?!

連日ニュースで取り上げられるように、北朝鮮の情勢の緊迫などを理由として、在韓米軍の地上配備型ミサイル迎撃システム(THAAD)が配備されてから、韓国と中国の間では政治的緊張が高まっています。 これにより、現在、韓国に訪れる中国人観光客が激減しており、韓国内の免税店の客数は前年に比べて40%以上減っている とのこと。

また、産経ニュースによると、先ほどの中国のオンライン旅行大手による国慶節(国慶日)による大型連休中の中国人の渡航先ランキングにおいては、昨年は韓国が1位でしたが、以上の理由から今年においては 日本に追い抜かれ3位 となっています。

東アジアにおける国際情勢の変化により、例年では韓国に訪れてた中国人観光客が日本に旅行先をシフトしている ことが考えられ、2017年の国慶節(国慶日)においては、例年以上の訪日中国人観光客の訪問、並びに訪日中国人観光客によるインバウンド消費の伸びが期待できます。

まとめ:中国市場最大商戦の国慶節(国慶日)は、毎年トレンドと数値に注視しておくべき

国慶節(国慶日)は、中国及び台湾の祝日の一つで、例年1週間ほどの大型休暇となります。過去数年のデータをさかのぼると、国慶節(国慶日)に急激に訪日中国人観光客が増えているとは言えませんが、今年の国慶節(国慶日)は、中韓の国際関係の冷え込みにより、訪日旅行にシフトする中国人が一定数おり、例年に比べると多くの訪日中国人観光客が訪れる可能性が高いです。また、それに伴ったインバウンド消費の伸びも期待できる でしょう。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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