さて、前回、訪日外国人向けのウェブサイトの多言語化対応において、サイト制作にも様々なコストがかかるというお話をしました。
「翻訳・国際化・多言語化」って何が違うの?サイトの多言語化をするなら必ず知っておきたい重要な3つキーワードを解説!
もし、あなたが訪日外国人向けに多言語版の自社サイトを作る場合、どんな作業が思い浮かびますか?翻訳会社に依頼して完了!と思っているなら大きな間違いです。実は、「外国語対応」とひとくちにいっても、色々な作業があります。 外国語対応されたウェブサイトやサービスを展開する場合は、「翻訳」 と、さらに 「国際化」 と呼ばれる「システム対応」が必要になります。目次「翻訳」と「国際化」と「多言語化」「翻訳」とは?「国際化」とは?多言語化とは?「翻訳」と「国際化」と「多言語化」「翻訳」とは?「翻訳」の意味...
もし、あなたが多言語サイトを作る際には、元の日本語サイトの時点から気をつけなければいけないことが沢山あります。実際にいくつか紹介したいと思います。
今回は、「多言語サイトの作り・構成に関する落とし穴」「アドレス(URL)の作り・構成に関する落とし穴」の観点から、4つの落とし穴について説明したいと思います。
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多言語サイトの作り・構成に関する落とし穴
多言語化サイトで気をつけるべきポイントその①:入力ボックスの落とし穴
ECサイト、予約サイト、色々なサイトがありますが、テキストの入力ボックスはさまざまなサイトで使われています。例えば、メールアドレスの入力欄や、住所の入力欄など、さまざまな文字情報をサイト入力出来るかと思います。そんな 入力ボックス を作る際には、大きな落とし穴があります。
例えば、ユーザーから入金をして貰う場合、下記画像のGoodパターンとBadパターンを見比べて見ましょう。
- Goodパターンは「いくら入金しますか? ¥◯◯」
- Badパターンは「口座に¥◯◯入金する」
となっています。これを英語に翻訳するとどうなるでしょうか?
Goodパターンの「How much will you deposit? ¥◯◯」は、入力ボックスとテキストの順番が変わりません が、Badパターンは「Deposit ¥◯◯ into bank account.」と口座(bank account)と入金(Deposit)の順番が入れ替わってしまう ので、適切ではありませんね。
サイズ入力についても同様で、文中にテキストや選択ボックスがあると、言語を翻訳した際に整合性が取れなくなってしまう ことを気をつけなければいけないでしょう。
多言語化サイトで気をつけるべきポイントその②:テキスト入り画像の落とし穴
これは東アジアに非常に多い習慣ですが、ECサイトなどでは画像に文字が入っているケースが多くあります。
日本語のままだといいのですが、もし、英語版や中国語版のサイトを作るとなった場合、テキストだけを作るのにくらべて「画像制作」という、さらに大きなコストがかかってくることになります。さらにはその管理、画像入れ替え、などなど、知らずにつくってしまうと大きなコストになってしまうことを気をつけなければいません。
今は CSSと呼ばれるスタイルシート用のプログラミング言語によって、非常に簡易的に画像にテキストを入力、修正出来る 為、もし制作をお願いする際は「画像に文字を付ける際はCSSでお願いします」と注文するとよいでしょう。
多言語化サイトで気をつけるべきポイントその③:文字の長さについての落とし穴
「蝶」という単語はドイツ語だと「Schmetterling」と訳します。もしあなたが、何も気にせずに蝶の形をしたピアスの商品をアップロードした場合、説明分の長さサイトのレイアウトがほぼ確実にくずれてしまうことになるでしょう。この場合は、文字フォントのサイズを調整したり、元サイトに余白を作っておく必要があるでしょう。
アドレス(URL)の作り・構成に関する落とし穴
多言語化サイトで気をつけるべきポイントその④:アドレス(URL)を設計する時の落とし穴
もし、日本語サイト、英語サイト、中国語サイトを運営していた場合、検索エンジンからのアクセス流入 が欲しいと思います。そんな時にウェブページばかりに気を取られて、URLに気を使わずにサイトを作ってしまうと、せっかくのサイトが台無しになってしまいます。
例えば「http://yoursite.com」というURLであなたがECサイトを運営している場合、英語も日本語も同じURLで表示すると、元の言語しか検索エンジンの結果に表示されません。さらに、アクセス数の解析もURL毎にしか行う事ができないので、同じURLで英語も中国語も表示されるようにしておくと、「どの言語でどのくらいアクセスがあったか?」がわからなくなってしまいます。
日本語版が http://yoursite.com だった場合、英語版は http://en.yoursite.com や、 http://yoursite.com/en/ といったように 言語コードをURLに含める 必要があります。忘れずに行いましょう。
次回もサイト多言語化で気をつけることを紹介していきたいと思います。
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【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
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