沖縄の「竹富島」に欧米人が集まるワケ:ポイントは「そのまま」が残る景色〜ジャパンガイドでみる訪日観光客に人気の「史跡」 外国人が惹かれる日本らしい風景とは

完全無料 口コミアカデミー 「インバウンドの教科書」出ました! 国別・都道府県別データ・トレンドをカバー 見てみる

1996年に設立され、現在、月間約180万人のユーザー*が閲覧している「ジャパンガイド」では、アメリカ、オーストラリア、シンガポール、イギリスなどの英語圏からのアクセスが上位を占めています。今回は ジャパンガイドが選ぶ訪日観光客に人気の「史跡」ランキングと、訪日観光客がそれらの地域を訪れたときに注目するポイント をご紹介していきたいと思います。

では早速、ジャパンガイドのHistoric Sitesページで紹介されている史跡スポットを見ていきましょう。

評価 スポット名
★★★ 竹富島(沖縄)
★★★ 東山(京都)
★★ 妻籠(長野)
★★ 荻町(岐阜)
★★ 高山(岐阜)
倉敷(岡山)
八日市(愛媛)
祇園(京都)
東山ひがし茶屋街(石川)
馬籠宿(長野)
奈良井宿(長野)
大内宿(福島)
おはらい町(三重)
相倉(富山)
菅沼集落(富山)
鞆の浦(広島)
本島(香川)

(図表1)
※★の数が多いほどユーザーの評価が高い事を意味します。

京都の東山は初回訪日観光客の間でも人気のスポットですが、竹富島は日本人でも訪れたことのある人は少ないスポットでもあり、上位にランクインしていることを意外 に思われるかもしれません。訪日回数6回以上と回答するユーザーが全体の20%を占めるジャパンガイドの中でも、竹富島への訪問数はけっして多いわけではありませんが、実際に訪れたユーザーからの推薦レベルは5点満点中、4.4と高い数値を出しています。

また、東山と竹富島では興味を持っている国にも違いが出ています。竹富島はどちらかというとアジア圏よりも英語ネイティブ国 からのアクセスが多くを占めているのに対し、東山はマレーシア、インドネシア、タイなどのアジア圏 からのアクセスが目立ちます。このデータから、同じ「史跡」という括りの中でも、国によって具体的なエリアへの関心度が異なることがわかります。

(図表2)竹富島ページへのアクセス国の割合

(図表2)竹富島ページへのアクセス国の割合

(図表3)東山ページへのアクセス国の割合

(図表3)東山ページへのアクセス国の割合

※日本からのアクセスについては訪日旅行中の外国人からのアクセスが中心となります。

ジャパンガイドの創設者であり編集長でもあるステファン・シャウエッカーは「竹富島には昔の琉球の風景がそのまま残っている」点をその大きな魅力と考えており、「そのまま」という自然な状態が好きな外国人には、大きく響くポイントだとコメントしています。具体的には、島にはコンクリートの道路がなく、白砂を敷き詰めた道と、島の伝統的な建物だけが残されており、島の景観を壊すようなビルや看板が無いなどの点があげられています。ステファンは余計なものが一切ない竹富島の景観に感激し、後にスイスの両親を連れて竹富島を再訪したそうです。

長野県木曽路の宿場町、妻籠、馬籠も街道の歴史が垣間見えるエリアとして人気ですが、これらの地域が高い評価を受けている理由として、昔の宿場町の雰囲気が「そのまま」残っていることがポイントとなっている様子が伺えます。江戸時代の雰囲気を味わうことのできる宿がある点も、その魅力のひとつ。外国人は日本らしい伝統的な風景をみたいと思っているものの、実際には「そのまま」の景観を壊すことなく残すスポットは少ないのだとステファンはコメントしています。

妻籠©japan-guide.com

妻籠©japan-guide.com

インバウンドの最新情報をお届け!訪日ラボのメールマガジンに登録する(無料)

まとめ:観光を強く意識した街づくりを

訪日観光客からは、ときどき「日本の観光地はシティプランニングがあまり行われないまま街づくりが進められてきたようだ」という声があがるそうです。つまり、写真を撮ると工事現場などにある赤い三角コーンなど、撮りたくないものが写りこんでしまう ということです。京都の産寧坂では電信柱の撤去が行われましたが、訪日観光客たちに足を運びたいと思ってもらうためには、建築物などのメンテナンス以外にも、看板や風景にそぐわない建築物の撤去など、「せっかくの景観を壊さないための取り組み」も重要になってくることがわかります。

参照:

  • Google Analytics 2017/03/01-2018/03/07データ参照
  • ジャパンガイド『Historic Sites』ページ
  • 『外国人が選んだ日本百景』『外国人だけが知っている美しい日本』『外国人が愛する美しすぎる日本』ステファン・シャウエッカー著

*ジャパンガイドのアクセス集計方法

  • Google Analytics参照
  • bot、クローラー、および関係者からのアクセスをすべて除外して算出
  • 日本語コンテンツへのアクセス数は除外しています。
  • Facebook等ソーシャルメディアへのアクセス数は含んでおりません。

訪日ラボ セミナー紹介&最新版インバウンド情報まとめ

【初心者向け&学び直しに】インバウンドの最新情報を見逃さない!統計データの見方&情報収集のコツ


インバウンド業界最大級メディア「訪日ラボ」副編集長が登壇する、「インバウンドの最新情報を見逃さない!統計データの見方&情報収集のコツ」と題したセミナーを開催します。

新しくインバウンド事業の担当になった方や、改めてインバウンドについて学び直したいという方におすすめ!ランチタイムの30分間で、サクッと学べるセミナーとなっております。

<本セミナーのポイント>

  • インバウンドのトレンド把握に役立つデータや情報がわかる!
  • インバウンド業界最大級メディア「訪日ラボ」を運営する副編集長 石橋が登壇!
  • ランチタイムの30分間でサクッと学べる!

詳しくはこちらをご覧ください。
【初心者向け&学び直しに】インバウンドの最新情報を見逃さない!統計データの見方&情報収集のコツ

【インバウンド情報まとめ 2024年4月】3月訪日外国人数「300万人」突破 他


訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月発行しています。

この記事では、2024年4月版レポートから、3月〜4月のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。

最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください!

本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。

口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。

詳しくはこちらをご覧ください。
3月訪日外国人数「300万人」突破 / 2月の世界航空需要、コロナ前から完全回復【インバウンド情報まとめ 2024年4月】

今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」

スマホ最適化で、通勤途中や仕込みの合間など、いつでもどこでも完全無料で学べるオンラインスクール「口コミアカデミー」では、訪日ラボがまとめた「インバウンドの教科書」を公開しています。

「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!その他、インバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い役立つコンテンツが盛りだくさん!

→ 【無料】「インバウンドの教科書」を見てみる4月から観光・インバウンドに関わる仕事に就いたり、関連部署へ異動となり、知識のインプットに追われていませんか? また、より一層事業を推進するために必要な学び直しの機会を設ける担当者も増えてきております。
このセミナーでは、
新担当になって、インバウンドの何から始めたらいいか分からない
インバウンド推進が本格化し、改めて情報やノウハウを学び直したい
そもそもインバウンドに興味があるが、情報を収集できていない
方にとって必要な基礎情報と、知っておきたい新情報をお届けする機会となっております!
詳しくはこちらをご覧ください。
→4月までに学んでおきたい!【基礎から始めるインバウンド対策】 〜ラーチーゴー & ジャパンガイドが教える市場別最新データ〜

完全無料 口コミアカデミー 「インバウンドの教科書」出ました! 国別・都道府県別データ・トレンドをカバー 見てみる

関連インバウンド記事

 

役にたったら
いいね!してください

この記事の筆者

エクスポート・ジャパン株式会社

エクスポート・ジャパン株式会社

2002年より訪日観光客向けポータルサイト「ジャパンガイド」のパートナー企業としての業務を開始。「ジャパンガイド」への広告出稿管理、各種お問い合わせや、編集長への取材等の窓口を担当。欧米圏からのアクセスが多くを占める「ジャパンガイド」のデータをもとに、訪日観光客の動向をご紹介していきます。

プロモーションのご相談や店舗の集客力アップに