3月15日から18日にパリ市ポルト・デ・ヴェルサイユで開催されたSalon Mondial du Tourisme Parisは今回で43回目を迎えた世界観光フェアです。大規模なツーリズムイベントとして、500を超える出展者に会うため、フランス国内外から多くの来場者が訪れました。2017年の一般来場者数は105,000人を記録しており、2018年度も多くの来場者が予想されます。
インバウンド対策なにから始めたら良いかわからない?
- 「インバウンドコンサル」の資料を無料でダウンロードする
- 「調査・リサーチ」の資料を無料でダウンロードする
- 「インバウンドデータ」の資料を無料でダウンロードする
- 「インバウンド研修」の資料を無料でダウンロードする
【訪日ラボは、8月5日にインバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を開催します】
会場での開催に加え、一部講演ではオンライン配信(参加費無料)も実施!さらに、チケットを購入した方限定でアーカイブ配信も予定しています。
ご来場が難しい方や当日ご都合が合わない方も、この機会にぜひご参加ください。
Salon Mondial du Tourisme Paris来場者の平均年齢は57歳
2017年度の105,000人の来場者の情報をもとに、今回のSalon Mondial du tourismeを開催しました。2017年の客層データは以下です。
項目 | データ |
---|---|
男女比 | 男性44%女性56% |
平均年齢 | (男女あわせて)57歳 |
来場者満足度 | 86% |
年に最低1回は旅行する割合 | 96% |
15日以内の旅行期間を検討する割合 | 16% |
ツーリズム専門家の増加率 | 11% |
開催日 | 2018年2月7日〜2月12日 |
旅行にかける予算 | 1000−3000ユーロ 45% 3000ユーロ以上 42% |
上記の統計結果から2018年度は大人向けの展示ブースが増え、クルーズやキャンピングカーなどの高価格帯商品のPRが目立っていました。
日本らしさを押し出した工夫が目立つブース
日本ブースでは北海道から沖縄まで全国の地方自治体、航空会社が集まって各地の観光スポットやツアーをPRしていました。中でも目を引いたのは、羽田空港から直行便のある国内都市を書いた提灯のモニュメント。羽田から直行でどこまで行けるのかが一目で分かるように用意されたもので、来場者からも「面白い、日本らしい」と言った声が聞こえてきました。
各ブースで無料配布されているガイドブックの表紙には、和紙を使用したデザインなどもあり日本らしさを感じました。
日本ブースではイベント開催中に、着物の着付けや折り紙などの多くの参加型プログラムが開催されていました。来場者が実際に体験することで日本への認識やイメージを高めてもらう狙いがあるそうです。
実際に私もプログラムに参加してみました。参加したのは岐阜県大津市が主催する手ぬぐいを織り合わせて手提げのバッグをつくるプログラム。日本では記念品としてもらう機会の多いタオルや手ぬぐいで瓶を包み、バッグ代わりにする方法などを、古くからの日本の知恵として紹介していました。参加者の反応も上々で手先の器用な日本人らしいと、ワークスペースの外からも見物人や写真を撮る人で賑わっていました。
来場者がSalon Mondial du Tourisme Parisに求めるもの
フランスは家族や恋人と過ごす時間を大切にする文化が強いと言われており、この特徴は各ブースによく反映されていました。中でも人気があったのは、食べ物やキャンピングカーのブース。年齢を問わずに一緒に楽しめることから、若いカップルや子育てを終えた夫婦、小さな子供連れまで幅広い層が注目しているようでした。
食べ物の紹介ブースでは100%天然のジャムや地元パリで焼き上げたクロワッサン、スリランカの紅茶やスペイン産のワインなど、世界中の特産品が並んでおりテイスティングも気軽にできます。
キャンピングカーはミニバンからワゴン車まで展示されていました。利用する人数によって設備や価格の違う車体が揃っており、選択肢が豊富に用意されています。
WebやSNSでの展開、拡散を狙った取り組み
2017年の客層データを元に、2018年度は個人の発信力を取り入れるプログラムを用意しました。そこで、旅の情報を発信しているフランス出身の人気ブロガーを5,6人招き、彼らが実際にどのように旅をしているか、気をつけたほうがいいことなどをアドバイスするワークショップコーナーを用意しました。
会場には人気ブロガー見たさで訪れた来場者もおり、各々がブースを周り、ワークショップの内容などをSNSで発信していました。次回のプロモーションも兼ねることができ、Salon Mondial du Tourisme Paris、出展者、ブロガーの三者が共に利益を享受できる仕組みが作られていました。
さまざまな情報を求める来場者で、配布物は品薄状態になるほど
各ブースで配布されている冊子はホテルや有名な観光地、注目を浴びている個人店まで多様なニーズに合わせて用意されていました。これだけでもかなりの情報を得られますが、さらに情報が欲しい方向けに有料書籍の販売もありました。有料のものは無料のものと比べて厚さが10倍ほどはあり、情報の量と鮮度もクオリティに見合うものでした。
まとめ:進化し続ける祭典Salon Mondial du Tourisme Parisに今後も目が離せない
Salon Mondial du Tourisme Parisは従来の体験型PRを超え、バーチャルとリアルが混在し五感に訴求する仕掛けが多々ありました。代表的な仕掛けとして、オランダブースでは熱気球のカゴが実際に展示されており、カゴの中に入って3Dメガネをかけると景色広がる工夫がされていたので、本当に空を飛んでいるような感覚を味わえました。
詳細なデータを集め、客層に響くように改善と工夫を続ける世界観光フェアは、常に時代に合わせて進化を続けるでしょう。会場をめぐるだけでも世界旅行をしている気分に浸れます。展示ブースは来年以降も更に進化し、旅行者をとりこにしていくだろうと感じました。
「Salon Mondial du Tourisme Paris」イベント情報
イベント名 | Salon Mondial du Tourisme Paris |
---|---|
開催国・都市 | フランス・パリ |
開催日 | 2018年3月15日〜18日 |
会場 | ポルト・デ・ヴェルサイユ |
対象 | 一般消費者 |
来場者数 | 105,000人(2017年、一般来場者数) |
インバウンド市場や各国の訪日外国人に関する調査やもっと詳しいインバウンドデータを知るには?
【7/3開催】宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」
インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。
本イベントでは「顧客への情報アピール」「顧客体験(ゲストエクスペリエンス)」「運営のデジタル化」など、施設運営に必要なをテーマを、市場の最前線を走るエキスパートたちが集結。お客様が施設を見つける「旅マエ」から、実際に滞在する「旅ナカ」まで、あらゆるフェーズにおける最新戦略と成功事例を徹底解説します。
<本セミナーのポイント>
- 変わりゆく市場の状況と、今後注目のトレンドを把握できる
- 旅マエの顧客行動を理解し、集客・予約率アップのヒントが得られる
- 旅ナカの接客品質を高め、顧客満足度向上に繋がる実践的な対応を学べる
- 各分野の専門家から、ビジネスを加速させる具体的な戦略や成功事例が聞ける
詳しくはこちらをご覧ください。
→宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」【7/3開催】
【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
※口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。
詳しくはこちらをご覧ください。
→「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年6月後編】
今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」

スマホ最適化で、通勤途中や仕込みの合間など、いつでもどこでも完全無料で学べるオンラインスクール「口コミアカデミー」では、訪日ラボがまとめた「インバウンドの教科書」を公開しています。
「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!その他、インバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い役立つコンテンツが盛りだくさん!