香港最大級の書籍見本市Hong Kong Book Fair 2018が、2018年7月18日(水)~24日(火)までの6日間、香港コンベンション・アンド・エキシビション・センターで開催されました。3フロアで、テーマ別に14のゾーンで構成され、39か国から史上最高となる680社・団体が出展し、100万人を超える来場者が訪れました。
ブックフェアは日本ファンの多い香港人が待ち望む大イベント。本や文具の展示販売、ショー、アートギャラリー、ジュエリーショップ、カフェ、レストランなど、「書籍」という分野にとらわれない多種多様な娯楽やイベントを提供しています。
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「Hong Kong Book Fair 2018」の日本館は大盛況
日本館では大勢の人々が練り歩き、老若男女問わず香港の人々が日本文化へ興味を持っていることがうかがえます。日本からは昨年より多い33企業・団体が出展し、日本のアニメ、漫画、観光などのプロモーションを行いました。
アニメツーリズム協会はカドカワや鳥取県などの8つの企業・団体と共に、日本館で最大のブースを設置。「鬼太郎とコナンの鳥取県クイズ大会」などのイベントが開催され、注目を集めました。観光を通して地域を活性化するだけでなく、アニメの舞台となった街を観光するアニメツーリズムの認知度向上を狙っているようでした。
人だかりには理由がある? 滞在型・体験型展示ブースに人気が集まる「Hong Kong Book Fair 2018」
日本館は赤と白を中心とした鮮やかなカラーデザインが来場者の目を引きます。アニメツーリズム協会のブースは天井高くに神社の鳥居が立ち、迫力満点。SNS映えする写真になるため、スマホをかざし写真を撮る人が絶えません。
他にも人気作品「時をかける少女」などのパネルが掲げられ、その舞台となった観光地に関連する本や雑誌が並んでいました。サンリオのキティちゃんとの記念撮影もあり、QRコードで画像をインスタグラムのページへアップすることも可能。もちろん、その場で印刷した写真をおみやげとして持ち帰ることもできます。
展示の横では1日4回、塗り絵やトレーシングなどの工作体験プログラムが行われ、子供も大人も楽しそうに参加しています。現地スタッフがみな親切で、常に笑顔で接客しているのが印象的でした。兵庫県のブースでは、兵庫県出身の漫画家横山光輝氏の『鉄人28号』やマスコット「はばタン」の塗り絵体験が賑わいを見せていました。
こうした遊び心に満ちた滞在型・体験型のスペースは、楽しみたい来場者の心をしっかりと捉えていました。
ブースデザインを工夫して来場客数アップを狙う「Hong Kong Book Fair 2018」
和歌山県のブースでは、視覚に訴える空間演出が人気を呼んでいました。ブース全面にウォールペーパーのごとく、人気のネコ「駅長のたま」の写真を貼っており、来場者は思わず足を止めてシャッターを切ります。
ブースの中央に設置したモニターからは映像が流れ、人々はパンフレットや本を手に取りながらブースに吸い込まれていきました。こうした人間の直感的な行動を意識した導線を確保すると人の流れが活発になるようです。
会場全体を観察すると、視覚的にも物理的にも動きがあり「通り抜け」感のある場所に活気がありました。
ドン・キホーテの場合ははそこに音響効果も加わります。おなじみのテーマ曲と鮮やかな色使いを背景に、ぬいぐるみとの写真撮影サービスが行われ、実際よりも来場者数が多く感じられたほどでした。人の流れが乏しくなるとスタッフが集まってしまい、「待ち構え」感を醸し出す結果となって、悪循環が起こるブースも時に見られました。
SNSを有効活用する「Hong Kong Book Fair 2018」の出展者
SNSは今や生活の必需品であり、Hong Kong Book Fair 2018でもコミュニケーションツールとして機能しています。スマホをかざしてQRコードを読み込み、その場で「いいね!」を押してもらう試みを、多くの出展団体が取り入れていました。
プリンスホテルのブースでは、フェイスブックのページで「いいね!」を押すと、バッジなどのギフトをその場でプレゼント。お得感があり、ブースを訪れた来場者のカウントやその後のフォローにもつながるため一石二鳥といえます。
印刷したパンフレットなどの配布物を持ち帰ってもらうと同時に、後日出展者と来場者が互いに追跡しやすいよう、SNSでも記録を残すことが重要です。
配布部数を制限しクリーンな会場づくりに配慮
Hong Kong Book Fair 2018は100万人を超える来場者が訪れるとは思えないほど、館内全体がクリーンな印象です。ゴミ廃棄時の分別と、配布物一人一部を奨励しており、パンフレットが無造作に捨てられる場面は見られません。
ブースによってはラミネート加工したパンフレットをトークに使用することで、来場者へ必要なパンフレットだけを持ち帰ってもらう試みもありました。会場フロアの入り口付近には、「TAP&GO」というデザイン性の高いバーチャルストアが設置されており、スマホひとつでデジタルブックの購入体験と記念撮影が可能です。
SNS映えする写真が取れて環境にも配慮している、これまでありそうであまり見かけなかった近未来的なスポットでした。
まとめ:「Hong Kong Book Fair 2018」は日本ファンの香港人に出会えるイベント
日本は南北に長く、四季折々の美しさと自然に富む国です。ある来場客から「日本は香港にない娯楽がたくさんある。魅力ある観光ルートをいつも探しています」と教えてもらいました。
香港には日本ファンが数多くいますが、地方都市についてはあまり知らないというのが現状。今年出展した鳥取、和歌山、埼玉、新潟、岩手などは、自然や名所旧跡を楽しめる観光地なので、香港人からも好評のようでした。東京や大阪などの大都市でも、隠れた人気スポットなどまだまだ開拓できそうな場所が残されています。
また、有名な観光ルートであっても、香港で認知度が高いわけではありません。兵庫県のブースでは、神戸、城崎、姫路をゴールデンルートと名付けて具体的な観光ルートとして提案していました。日本人なら一度は耳にする美しい観光地ですが、今回の出展を見て初めて知り、興味を持ったという来場者の声もありました。有名なルートであっても繰り返し提案し、さらに広く知ってもらうことが重要です。
他にも、「観光に興味があるから言葉も学びたい。日本語の新しいeラーニングシステムなどを紹介するブースがあればうれしかった」と、今後に期待を寄せる声も。新たな日本語教育のコンテンツを紹介するブースがあれば、意外に人気を得るかもしれません。
出展者が口を揃えて「出展による手ごたえや効果を感じる」と語るHong Kong Book Fair 2018。今までにありそうでなかった、おもしろいことを探し求める香港人とのタッチポイントをつくるイベントといえるのではないでしょうか。
「Hong Kong Book Fair 2018」イベント情報
イベント名 | Hong Kong Book Fair 2018 |
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開催国・都市 | 中華人民共和国香港特別行政区 |
開催日 | 2018年7月18日 ~ 2018年7月24日 |
会場 | 広州・香港コンベンション・アンド・エキシビション・センター |
主催 | 香港貿易発展局 |
対象 | 一般消費者、業界関係者 |
来場者数 | 104万人 |
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