桜田五輪相が辞任で東京オリンピックどうなる/繰り返す失言「復興以上に議員大事」でトドメ、後任には元五輪相の鈴木氏が

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10日、桜田義孝 東京オリンピック・パラリンピック競技大会担当大臣(五輪相)が安倍晋三首相に辞表を提出し、受理されました。都内で行われた高橋衆院議員のパーティーで「復興以上に大事なのは高橋さんだ」と発言したことが問題となり、これまで連続した不適切発言について責任を取る形で退任となりました。後任として前五輪担当相の鈴木俊一氏の起用が固まっています。気になるのは、今回の辞任劇によって東京オリンピック・パラリンピックや今後のインバウンドにどのような影響があるかです。


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4月10日、桜田義孝五輪相辞任へ

桜田氏は4月10日、自民党の高橋比奈子衆院議員のパーティーに出席。岩手県出身の高橋氏への支援を呼びかける発言の中で「(震災からの)復興以上に大事なのは高橋さんなので、よろしくお願いします」とあり、これが復興を軽視するとして問題になります。

直後の記者団から発言の真意を問われたものの「そんなこと言ったことない。記憶にない」と回答。しかし、この発言のわずか2時間後には辞表提出という辞任撃となりました。

今までも数々の問題発言が

  • 「れんぽう」
    • 2018年11月の参院予算委員会で、立憲民主党の蓮舫参院議員の名前を「れんぽう」と言い間違える。
  • 「自分でパソコンを打つことはない」
    • 2018年11月の衆議院内閣委員会で、立憲民主党の今井雅人議員から「自分でパソコンは使っているのか」と質問され25歳で独立してやっている。秘書とか従業員に指示してる。自分でパソコンを打つことはありません」と発言。五輪相のほかサイバーセキュリティ戦略副本部長として事務を担当している桜田氏の適任が問われた。
  • 「USBはよく分からない」
    • 前述の「自分でパソコンを打つことはない」発言と同日、国民民主党の斉木武志議員から「日本の原発にもUSBメモリはありますか」と質問された際には「使う場合は穴を入れるらしいが、細かいことは、私はよくわからないので、もしあれだったら私より詳しい専門家に答えさせる」と答弁。この質問は、イランの軍事施設がUSBメモリを媒介として悪質なコンピューターウイルスに感染した事例を引き合いにしたものであり「日本の原発もサイバー攻撃を受ける可能性がある」という点での質問だったため、この発言でも適任を問われた。
  • 「(池江璃花子選手の白血病公表に)がっかり」
    • 2019年2月、競泳の池江璃花子選手が白血病と診断されたことを公表したことについて記者からコメントを求められた。その際の「金メダル候補で、日本が本当に期待している選手なので、がっかりしている」「盛り上がりが若干、下火にならないか心配している」との発言に対してん批判が殺到(一方で文脈を無視した発言の切り取り方を批判する声もあった)。
  • 「いしまきし」
    • 2019年4月参院内閣委で、過日宮城県石巻市で開催された東京五輪・パラリンピック関連イベント欠席の理由を聞かれ、答弁で「石巻市(いしのまきし)」を「いしまきし」と3回言い間違えた。

これらの数々の問題発言、失言を経て、今回の「復興以上に議員大事」発言がトドメを刺す形で辞任となりました。特に、直近の「いしまきし」発言と併せて、被災地を軽視するようにも見られる発言が続いた点については、東京オリンピック・パラリンピックの一つのテーマとして「復興」があることから、強い批判を浴びることになりました。

五輪相辞任が五輪・インバウンドに与える影響は?

桜田氏の辞任は就任からわずか半年のことでした。前述の通り、数々の問題発言や、東日本大震災の被災者を軽視するかのような発言の後の辞任劇について、被災地や関係者からは怒りの声と、桜田氏で東京五輪を迎えずに良かった、と見る向きもあるようです。

後任は元五輪相の鈴木俊一氏

五輪相の後任としてヘッドハンティングされたのが、元五輪相の鈴木俊一氏です。鈴木氏は2017年8月3日、第3次安倍第3次改造内閣で五輪相に就任。2018年10月2日、第4次安倍改造内閣発足に伴い退任しました。

鈴木氏はオリンピックに向けた「受動喫煙防止を目的とした健康増進法改正」について、原則屋内禁煙に反対の姿勢を見せていました。五輪相に就任した直後の記者からのインタビューで「禁煙を原則とするのではなく、徹底した分煙で実現すべきだ」と主張しました。この発言は、たばこのない五輪を推進する国際オリンピック委員会IOC)や世界保健機関(WHO)の方針と反することから問題視されました。

五輪まであと470日、できることを着々と

現状では突然の辞任劇により、東京五輪に向けた取り組みが一時的に不安定になる可能性があります。しかし、桜田氏の今までの数々の問題発言を考慮すれば、ともすれば五輪直前の不祥事で辞任、という最悪のケースも考えられました。

そう考えると、今のタイミングで経験者である鈴木氏へのシフトは、これから着々と五輪に向けて準備を進める中でラストチャンスだったのかもしれません。東京五輪まで残り470日、できることから着々と進めていきましょう。


<参照>

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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