2018年訪日外国人数において、訪日カナダ人は前年比8.2%増の330,500人を記録しました。カナダでは、日本食やアニメなど日本の文化や流行が認知されつつあり、訪日カナダ人への積極的なプロモーションを行えば、引き続き訪日外国人数の増加が期待できます。
今回は、カナダのSNS(ソーシャルメディア)利用率や利用状況をはじめ、プロモーション施策などについて紹介します。
【訪日ラボは、8月5日にインバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を開催します】
会場での開催に加え、一部講演ではオンライン配信(参加費無料)も実施!さらに、チケットを購入した方限定でアーカイブ配信も予定しています。
ご来場が難しい方や当日ご都合が合わない方も、この機会にぜひご参加ください。
カナダのインターネット事情・利用状況とは
日本のインバウンドにおいて、カナダはまだこれから開拓の余地がある市場です。
海外にいるターゲットにプロモーションするには、やはりインターネットが有効です。まずはカナダのインターネット利用状況を把握しましょう。
カナダ人の91%がインターネットを利用
![▲[カナダのインターネット利用状況]:Digital 2019より引用 ▲[カナダのインターネット利用状況]:Digital 2019より引用](https://static.honichi.com/uploads/editor_upload_image/image/1918/main_1.jpg?auto=format)
「Digital 2019」の統計によると、まずカナダのインターネット利用状況で把握すべき点は、ネットユーザー率の高さです。カナダ人のインターネット利用者率は、全人口の91%(約3384万人)でした。日本のネットユーザーが94%なので、利用状況は非常に近いといえます。
また、SNSの利用者率は67%にのぼりました。人数でいうと、カナダでは2500万人がSNSを利用していることになります。
このことから、カナダへのプロモーションではインターネットやSNSを利用するのが効果的であることがわかります。
カナダで人気のSNSランキング
インターネットユーザーおよびSNS利用者率が非常に高いカナダでは、実際にどのSNSに人気があるか「Digital 2019」の統計をもとに、ランキング形式で見ていきましょう。
1. Facebook
![▲[カナダで最も利用されているSNS]:Digital 2019より引用 ▲[カナダで最も利用されているSNS]:Digital 2019より引用](https://static.honichi.com/uploads/editor_upload_image/image/1919/main_2222.jpg?auto=format)
「Digital 2019」の統計によると、SNSでトップはYoutubeが84%、僅差でFacebookが80%となりました。Youtubeは動画共有がメインとなるサイトですが、Facebookは動画だけでなく写真やテキストの投稿など、交流や情報収集ツールとしても利用できる人気の高いSNSとなっています。
統計サイトのstatistaでは、Facebookの利用者数は2018年下半期後期時点で23億人を突破しており、SNSとしては世界最多といわれています。
また、カナダのインターネットユーザーの8割がFacebookを利用しており、うち6割はメッセンジャー機能であるFBメッセンジャーを利用しています。Facebookはカナダ人にとってメインツールであり、その利用状況の高さがうかがえます。
2. Instagram
Facebookに次いで人気なのはInstagramで、カナダのインターネットユーザーの48%が利用しています。
Instagramといえば、日本でも2500万人が利用し、「インスタ映え」という言葉が2017年の新語・流行語大賞年間大賞に選ばれるなど、若年層を中心に人気の高いSNSとして知られています。Instagramの特徴は、写真やストーリー、ライブ配信などで独自の世界観を出すことや、ハッシュタグで共通のユーザー投稿を発見できる点にあります。
また、プロモーション手法の一つとして、Instagram上で多くのフォロワーを得て高い宣伝効果を持つ「インスタグラマー」を用いたSNSマーケティングもポピュラーになってきています。
3. Twitter
カナダでは、FacebookやInstagramに次いでTwitterが人気です。
Twitterは全角140文字以内でメッセージや画像、動画、URLを投稿し、リアルタイムで近況を発信するコミュニケーションツールです。カナダのインターネットユーザーのうち37%が利用しています。
Twitter Q3 2018 Shareholder Letterによると、Twitterの利用者数は2018年下半期後期時点で3億3,500万人にのぼり、世界共通で人気の高いSNSの一つであることがわかります。
事例:Facebookを活用したプロモーション・集客
カナダでも利用者数8割を超える人気の高いFacebookですが、SNS業界・業種にかかわらずさまざまな企業がFacebookを活用してプロモーションを行っています。ここでは、レストラン・カフェのプロモーション事例を紹介します。
アキバフクロウ
[アキバフクロウ Facebookトップページ ]
「アキバフクロウ」は、2014年8月8日にオープンし、TripAdvisorの「外国人に人気の日本の体験・ツアー ランキング 2018」で第2位にランクインした、フクロウに会えるカフェです。
「アキバフクロウ」は、Facebookアカウントを4カ国語で運用しています。投稿されたフクロウの写真には英語や中国語など訪日外国人からのコメントもついており、しっかり訴求できているのがわかります。
ヤキニクバル 韓の台所 カドチカ店
![▲[ヤキニクバル 韓の台所 カドチカ店 で検索した結果]:FacebookWEBページより引用 ▲[ヤキニクバル 韓の台所 カドチカ店 で検索した結果]:FacebookWEBページより引用](https://static.honichi.com/uploads/editor_upload_image/image/1921/main_4.png?auto=format)
「ヤキニクバル 韓の台所 カドチカ店」は、トリップアドバイザーの「外国人に人気の日本のレストラン ランキング2018」1位の実績を誇ります。
店内のさまざまな箇所に、Facebookページにいいねや口コミでお得なキャンペーンがあるなど、口コミにつながる施策を行っています。また、来店時にも丁寧な接客をすることで、Facebookページのいいねや口コミに繋げることも心がけています。
レストラン・カフェのSNS・ソーシャル活用に関するインバウンド対策事例集
レストラン・カフェはどうやってSNS・ソーシャルをインバウンド集客やインバウンド対策に活用すべきなのでしょうか?「口コミを生み出す!アキバフクロウが実践しているSNS・ソーシャル活用事例」など、各社・各団体の先行事例を集めてみました。
まとめ:カナダのSNSを利用して効果的なマーケティングを
今回は、カナダのSNS利用率や利用状況、プロモーション施策などについて紹介しました。
カナダは、インターネットユーザーは9割、うちSNSの利用率は約6割に及びます。カナダではFacebookやInstagram、Twitterが人気の高いSNSとして挙げられますが、SNSマーケティングにおいては、SNSそれぞれの特性を理解して活用することが重要となります。成功事例を参考に、効果的なマーケティングに繋げましょう。
<参照>
- Digital 2019:CANADA
- statista:Number of monthly active Facebook users worldwide as of 4th quarter 2018 (in millions)
- 訪日ラボ:レストラン・カフェのSNS・ソーシャル活用に関するインバウンド対策事例集
-
Twitter Q3 2018 Shareholder Letter
【7/3開催】宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」
インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。
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【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
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→「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年6月後編】
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