日本政府は、新型コロナワクチンの接種を進めるとともに、「ワクチン接種証明書」の導入にも動きを進めています。厚生労働省の発表で、7月から紙媒体の証明書の発行を開始することがわかりました。将来的にはデジタル化を目指すということです。
また、利用目的としては、海外渡航者が諸外国入国時に求められる検疫や隔離措置を緩和するための利用を想定しているとしています。
海外ではワクチン接種証明遺書の提示から移動や観光が盛んになっているところもありますが、今回の発表では国内利用や観光目的での利用については明確にされていません。
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7月からワクチン接種証明書の発行開始、利用目的は海外渡航時の措置緩和を想定
日本の「ワクチン接種証明書」が7月から発行開始となることがわかりました。ワクチン接種を済ませた人の申請に基づいて発行されるもので、まずは紙媒体から開始し、将来的にはデジタル化を目指すとしています。
まずは海外渡航時の検疫や隔離措置の緩和に役立てたい考えです。
7月から紙媒体の証明書発行開始、デジタル版の開始時期は未定
6月25日、厚生労働省はワクチン接種証明書について新たな方針を発表し、証明書発行手続のステップを示しました。
発表によると、日本は、個人の接種記録を管理する市区町村を発行主体として、接種証明書の紙申請、紙交付を7月中旬をめどに開始するとのことです。証明書はあくまでも接種者からの申請に基づいて発行されるため、発行や携帯は必須ではありません。
ワクチン接種から証明書入手までの流れとして、ワクチン接種を済ませた人は、各市区町村に証明書の発行を申請することで証明書を入手できます。
発行は7月から始まりますが、最初は紙媒体での申請と交付になり、申請と交付のどちらも、郵送または窓口手続きによって進められます。
なお、ワクチン接種記録システム(VRS)を使用して審査・入力することが原則となっており、将来的には市区町村を通したうえで電子申請、交付まで発展させるとしています。
なお、当面の間は発行に際する手数料は求めない方針で、発行にかかる事務費は国費でまかなう考えを示しています。
発行それ自体は差別につながらないという見解・主に出国者の利用を想定
厚生労働省はワクチン接種証明書の懸念事項に対する考えも明らかにしています。
まず、証明書の導入はワクチン接種を済ませた人とそうでない人の間での差別につながるのではないかという懸念について、証明書はあくまで接種を受けた本人の接種の事実を証明するものであるため、発行それ自体が差別につながるものではないとの見解を示しています。
一方で、その活用については、接種を受けない人への不当な差別につながらないようにすべきものだとしており、その周知などに努めると述べています。
また政府が現段階で想定している利用方法は、当面は外国への入国時の防疫措置の緩和等のための利用だということです。諸外国から接種証明書の提示を求められた場合に利用するものだとし、国内での利用については言及していません。
海外では施設利用時にワクチン接種証明の提示を求め、接種証明書が入場、利用資格となっている国や地域などもありますが、日本はその段階ではないということでしょう。
なお、現在は、日本が発行する接種証明書を受け入れ、入国者への防疫措置等を緩和してもらうべく、各国の接種証明書及び制限緩和措置に関する情報収集等を行っているところだといいます。渡航者が現地で入国しやすくするため、各国政府に働きかけています。
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<参照>
厚生労働省:新型コロナワクチン接種証明書発行手続 第1回自治体向け説明会 資料
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