GoTo「年内」再開希望95.5%、「口コミ対策・Web上の情報整備」へ意欲 観光関連事業者への調査から

完全無料 口コミアカデミー 「インバウンドの教科書」出ました! 国別・都道府県別データ・トレンドをカバー 見てみる

コロナ禍で未だインバウンド再開の見通しが立っていない中、インバウンド業界や観光業界ではどのような意識が持たれているのでしょうか?

また、コロナ禍でも国内での観光需要回復を狙ったGo Toキャンペーンは2021年には再開されず、再開の目処も立っていないというところです。

今回訪日ラボでは、訪日ラボのメルマガ会員向けに独自アンケート調査を行いました。

前回記事に引き続き、その結果をご紹介します。

※調査結果の前編は以下の記事で紹介しています。

関連記事:インバウンド誘致、「コロナ後も積極的」67.9%:インバウンド対策意識調査

<調査概要>

  • 調査対象:訪日ラボWebサイト読者・訪日ラボメールマガジンユーザー
  • 調査方法:インターネット調査
  • 調査時期:2022年1月26日〜2022年2月2日
  • 回答者数:131名
  • 設問数:24問(回答内容によって異なります)

※なお、本調査結果の「都市部」と「地方」を分けた回答について、「都市部」は総務省の「大都市部」の定義に基づき、埼玉県千葉県東京都神奈川県愛知県大阪府の6都府県としています。また、企業の所在地を「その他・海外」とした回答は含みません。

インバウンド対策にお困りですか?
「訪日ラボ」のインバウンドに精通したコンサルタントが、インバウンドの集客や受け入れ整備のご相談に対応します!
訪日ラボに相談してみる


【訪日ラボは、インバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を8月5日に開催します】

カンファレンスについて詳しく見てみる

GoTo「再開希望」84%、そのうち「年内(2022年中)」再開希望が95.5%

「政府の経済復興支援策であるGoToトラベルやGoToイートなどの各種施策(以下、GoTo)について、いつかは再開を希望しますか?」という質問を行いました。

その結果、以下の結果となりました。


GoToについて、いつかは再開を希望しますか?
▲GoToについて、いつかは再開を希望しますか?

回答詳細

  • 希望する 56.5%
  • どちらかというと希望する 27.5%
  • どちらかというと希望しない 8.3%
  • 希望しない 7.6%

GoTo再開を「希望する」または「どちらかというと希望する」と回答した人の割合は、84.0%でした。

前回の2021年8月調査と比較して、「希望する」と「どちらかというと希望する」を合わせた回答の割合は、3.5ポイント増加しました。

観光事業者は引き続き政府による経済復興支援策を望んでいることがわかります。

GoTo再開希望時期、「年内(2022年中)」が95.5%

続いて、GoToトラベルキャンペーンなどの経済復興支援策に対する、再開希望時期について質問をしました。

上記の質問でGoTo再開を「希望する」または「どちらかというと希望する」と回答した人に対し、「GoToが再開する場合、再開時期はいつごろが望ましいですか?」という質問をしました。回答結果は以下の内容となりました。

GoTo 再開時期
▲GoToが再開する場合、再開時期はいつごろが望ましいですか?

回答詳細

  • 春の行楽シーズン〜ゴールデンウィークから 54.5%
  • 夏の行楽シーズンから 52.7%
  • いますぐにでも 18.2%
  • 秋の行楽シーズンから 16.4%
  • 2023年以降 4.5%

「年内(2022年中)」の再開希望を合計すると95.5%という結果となり、ほとんどの事業者が年内の行楽シーズンでの再開を希望しているということがわかりました。

しかし現段階で再開の見通しが立っていない中、政府の考えと事業者の期待にはギャップがあるようです。

再開希望の有無に対する理由さまざま

さらに上記の再開を希望するかどうかの回答に対する理由について伺ったところ、さまざまな理由の回答が得られました。

再開を希望する方は、

インバウンドビジネスとしては極めて厳しい状況であるので、もし感染症が春に落ち着いてくるなら、なるべく早く対策が実施できること望みます。

オミクロン株による感染が一定程度収まると考えるから

といった、経営上の危機感から早期の需要喚起策を待望する声や、感染拡大の収束を見込んだ上での再開希望の声がありました。

一方で慎重な意見を持つ方の理由では、

前回の失敗を踏まえて改善したうえでの施策であるなら希望する。ただし、顧客レベルが下がる懸念もある。

GoTo を使わなくても、人は旅行や外食を待ち望んでいる。質を高める方が今後の日本にとってもよい。

など、需要喚起策に伴う客層の変化を懸念する声や、「量」より「質」を重視するといった意見が見られました。

そのほか「一時的な効果に過ぎない」という意見や、「事務処理が煩雑だから」という意見もありました。前回のGoToキャンペーンを経て、制度の複雑さや効果に対して疑問視する声があることも事実です。

観光再開に向け「準備している」、前回から倍増

「今後GoToの再開や入国制限の解除など、観光が再び盛り上がった時に備えて、準備はできていますか?」という質問に対しては、以下のような結果となりました。

▲今後GoToの再開や入国制限の解除など、観光が再び盛り上がった時に備えて、準備はできていますか?
▲今後GoToの再開や入国制限の解除など、観光が再び盛り上がった時に備えて、準備はできていますか?

今回(2022年2月)調査では「準備している」という回答が68.7%でした。

前回(2021年8月)調査で、「準備している」の回答が33.9%だったことから、今回の調査では2倍以上増加していることがわかります。

観光再開への準備状況、「観光誘客に関するPR」が最多

上記の質問で、観光再開に向け「準備している」という回答をした人に対して、「観光再開に向けてどのような準備をしていますか?」という質問をしました。

質問に対する回答結果は以下となりました。

▲観光再開に向けてどのような準備をしていますか?(複数回答)
▲観光再開に向けてどのような準備をしていますか?(複数回答)

回答詳細

  • 観光誘客に関するPR、プロモーション施策の実行 55.6%
  • 商品の造成(観光・宿泊プラン、体験商品、お土産、グッズ展開など) 47.8%
  • コロナ対策(検温・手指消毒、感染予防行動のアナウンスなど) 45.6%
  • 受け入れ環境の整備(スタッフの雇用、GoTo対応のフロー整備、オペレーションの見直しなど) 38.9%
  • 口コミ対策、WEB上の情報整備(口コミのチェック・返信対応、Googleマップの情報整備など) 37.8%

GoToの再開に向けPR・プロモーションに注力している事業者が最も多く、つづいて商品の造成、コロナ対策について着手している事業者が多いことがわかりました。

その一方で「口コミ対策、WEB上の情報整備」は最も回答率が低く、観光再開に向けて準備している事業者でもこの分野への対策が比較的遅れているといえます。

関連記事:インバウンド誘致、「コロナ後も積極的」67.9%:インバウンド対策意識調査

今後取り組みたい施策「口コミ対策・Web上の情報整備」が二番目に多い結果に

上記の質問で、観光再開に向け「準備していない」という回答をした人に対して、「観光再開に向けて今後取り組んでいきたい施策はありますか?」という質問をしました。

質問に対する回答結果は以下となりました。

観光再開に向けて今後取り組んでいきたい施策はありますか?(複数回答)
▲観光再開に向けて今後取り組んでいきたい施策はありますか?(複数回答)

回答詳細

  • 観光誘客に関するPR、プロモーション施策の実行 58.5%
  • 口コミ対策、WEB上の情報整備(口コミのチェック・返信対応、Googleマップの情報整備など) 51.2%
  • 受け入れ環境の整備(スタッフの雇用、GoTo対応のフロー整備、オペレーションの見直しなど) 46.3%
  • 商品の造成(観光・宿泊プラン、体験商品、お土産、グッズ展開など) 34.1%
  • コロナ対策(検温・手指消毒、感染予防行動のアナウンスなど) 31.7%

すでに取り組まれている準備で最多であったように、「観光誘客に関するPR・プロモーション施策」が今後取り組みたいこととしても最多回答となりました。

しかし、すでに「準備している」で最も回答が少なかった「口コミ対策・Web上の情報整備」が、今後取り組みたい準備では次いで2番目に多い回答を占めました。

口コミ対策・Web上の情報整備」準備はできていないが必要である、という認識を持たれていることがわかる結果となっています。

訪日ラボを運営する株式会社movでは、「知らないと損する! “インバウンド×Googleマップ”集客術【基本編】」と題した資料を無料で提供しております。この機会にぜひご利用ください。

資料をダウンロード(無料)

調査結果に関するお問い合わせ・インバウンド対策の相談はこちらから

関連記事:インバウンド誘致、「コロナ後も積極的」67.9%:インバウンド対策意識調査

【7/3開催】宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」

インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。

本イベントでは「顧客への情報アピール」「顧客体験(ゲストエクスペリエンス)」「運営のデジタル化」など、施設運営に必要なをテーマを、市場の最前線を走るエキスパートたちが集結。お客様が施設を見つける「旅マエ」から、実際に滞在する「旅ナカ」まで、あらゆるフェーズにおける最新戦略と成功事例を徹底解説します。

<本セミナーのポイント>

  • 変わりゆく市場の状況と、今後注目のトレンドを把握できる
  • 旅マエの顧客行動を理解し、集客・予約率アップのヒントが得られる
  • 旅ナカの接客品質を高め、顧客満足度向上に繋がる実践的な対応を学べる
  • 各分野の専門家から、ビジネスを加速させる具体的な戦略や成功事例が聞ける

詳しくはこちらをご覧ください。

宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」【7/3開催】

【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」

2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。

「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。

初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。

参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。

<こんな方におすすめ>

  • インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
  • 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
  • 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
  • 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
  • インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生

「THE INBOUND DAY 2025」特設ページを見てみる

【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか


訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。

この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。

※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。

口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。

詳しくはこちらをご覧ください。

「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年6月後編】

今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」

スマホ最適化で、通勤途中や仕込みの合間など、いつでもどこでも完全無料で学べるオンラインスクール「口コミアカデミー」では、訪日ラボがまとめた「インバウンドの教科書」を公開しています。

「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!その他、インバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い役立つコンテンツが盛りだくさん!

→ 【無料】「インバウンドの教科書」を見てみる

完全無料 口コミアカデミー 「インバウンドの教科書」出ました! 国別・都道府県別データ・トレンドをカバー 見てみる

関連インバウンド記事

 

役にたったら
いいね!してください

この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客インバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!

プロモーションのご相談や店舗の集客力アップに