【食×旅】ガストロノミーツーリズムとは?魅力と効果、事例を紹介

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近年、ガストロノミーツーリズムに注目が集まっています。

ガストロノミーツーリズムとは、その土地の気候風土が生んだ食材や習慣、伝統、歴史などによって生まれた食や食文化に触れることを目的とした旅行のことです。

今回はガストロノミーツーリズムの魅力や効果について詳しく紹介します。

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ガストロノミーツーリズムとは?

ガストロノミーツーリズムとは、その土地ならではの食や農業など様々な地域資源を結び、その土地の食や自然、文化、伝統などの地域の魅力を一体的に経験できるツーリズムのことです。

欧米を中心に普及したスタイルであり、日本でも注目が集まっています。日本食は世界的にも注目度の高い食文化であり、ガストロノミーツーリズムを上手く取り入れることで、インバウンド誘客を期待できるでしょう。

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ガストロノミーツーリズムの魅力

ガストロノミーツーリズムの魅力は、多彩な日本食を楽しめるだけではありません。次はガストロノミーツーリズムの魅力について詳しく紹介します。

多様なスタイルを楽しめる

文化や歴史は土地ごとによって異なります。つまり同じ都道府県でも、市や町ごとに独自の文化や歴史を持っており、その土地ごとの食や食文化を楽しめるということです。

都道府県ごとの名産や名物だけでなく、地元の人しか知らない隠れた名店やグルメを楽しめるのもガストロノミーツーリズムの魅力のひとつでしょう。

訪日外国人にとってはもちろん、日本人にとってもまだ知らない食や食文化に触れられる貴重なチャンスでもあります。ガストロノミーツーリズム訪日外国人だけでなく、日本人にとっても魅力あるツーリズムだと言えるでしょう。

注目度が高い

ガストロミーツーリズムは海外だけでなく、国内でも注目が集まっています。観光庁はガストロミーツーリズムへの理解や取り組みを促進するため、「ガストロミーツーリズム世界フォーラム」の誘致に着手。見事、第7回ガストロミーツーリズム世界フォーラムの開催地として奈良県が選出されました。

すでにガストロミーツーリズムに着手している地方自治体もありますが、今後は観光庁の促進活動や世界フォーラムの開催も相まってさらに注目度が高まるでしょう。

小さな市町村でも取り組みやすい

ガストロミーツーリズムには、小さな市町村でも取り組みやすいという魅力があります。

これまで小さな市町村は観光に予算をさけない問題がありましたが、ガストロミーツーリズムはその土地が持っている文化や歴史、習慣を活かすため莫大な予算がなくても取り組めます。

たとえば地域のお店を巡るスタンプラリーや温泉と食事をセットにしたツアーなどは低予算でも実現できるでしょう。新しい名物や店舗を作る必要がないため、準備期間に時間がかからないのも取り組みやすさのひとつです。

ガストロノミーツーリズムに期待できる効果

ガストロノミーツーリズムのメリットは訪日外国人や国内の観光客を増やすだけではありません。次はガストロノミーツーリズムに期待できる効果について詳しく紹介します。

地域活性化

ガストロノミーツーリズムに期待できる効果のひとつは地域活性化です。食は人々の生活と密接に関わっており、どの地域でも独自の文化や歴史、習慣を持っています。有名な温泉や観光地がない地域でも食や食文化がないことはありません。

ガストロミーツーリズムを上手く取り入れることで観光客が増えれば、飲食業以外の宿泊施設や観光地、小売店などへの顧客増加が期待できるでしょう。

ガストロミーツーリズムは地域の飲食業を活性化するだけでなく、広い意味での地域活性化も期待できます。

飲食業界の横繋がりができる

飲食業界の横繋がりができるのもガストロノミーツーリズムの効果のひとつです。

ガストロノミーツーリズムで訪れるのは観光客だけとは限らず、同じ飲食業界の関係者や食材のバイヤーなどが集まります。生産者と料理人の交流促進効果もあり、新しい取引が生まれることで地域の飲食業界の活性化にも繋がるでしょう。

他にも新しい卸先が決まったり、海外から料理を学びに留学生が集まるケースもあります。コミュニティが広がることで新しい刺激が得られるのもガストロミーツーリズムの魅力のひとつです。

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ガストロノミーツーリズムの今後の見通しと課題

ガストロノミーツーリズムは訪日外国人を増やすのに魅力的なツーリズムですが、上手く運用するためには乗り越えるべき課題があります。

つづいて、ガストロミーツーリズムの今後の見通しと課題について紹介します。

言葉の壁

ガストロノミーツーリズムを上手く運用するためには、言葉の壁を解消しなければなりません。

ガストロノミーツーリズムではその地方独自の料理を提供するため、料理の説明や調理法を上手く翻訳して、外国人の理解を助ける必要があります。

時には意訳が必要なため、プロの翻訳家への依頼も検討するべきでしょう。

提供者側のレベルアップ

より多くの訪日外国人に来てもらうためには、提供者側のレベルアップも欠かせません。

たとえば料理をブラッシュアップしたり、新メニューの開発をしたりするのも顧客満足度を高めるためには必要です。時には訪日外国人向けにメニューを工夫する必要もあるでしょう。

オリジナリティを守りつつ、顧客満足度の高い料理を提供するのは簡単なことではありません。

他にも丁寧な接客や清潔なお店づくりなども大切です。初めて来店した人でも居心地がよく、簡単にサービスが受けられるよう工夫する必要があります。

企業と連携してプロモーションが必要

来訪者を増やすためには、企業と連携してプロモーションをおこなうことが大切です。

観光客の多くは事前に情報を得て旅の行き先やプランを考えています。情報がなければ魅力的なサービスであっても観光客の目に留まる可能性が低くなってしまう。

たとえば地方の情報誌やテレビ番組でプロモーションをおこなうのも効果的です。多くの人にサービスの存在を知ってもらうことで、SNSや口コミで情報が拡散され来訪者の増加が期待できます。

効果的なプロモーションはサービスや目的によって異なるため、専門企業と連携しながら進めていくのが安心でしょう。

国内ガストロノミーツーリズムの事例を紹介

ガストロノミーツーリズムは海外だけでなく、日本国内でも開催されています。次は国内ガストロノミーツーリズムの具体的な事例を紹介します。

静岡県

静岡県では、ウォーキングをしながら地域の食や自然、文化を体験する「ONSEN・ガストロノミーツーリズムin静岡市・梅ヶ島温泉郷」を開催しました。

ウォーキングではコンヤの里梅園や赤水の滝展望台などを巡り、梅ヶ島新田温泉を目指します。コースの途中に設けられた「ガストロポイント」では、静岡県の名産であるワサビやヤマメ、シイタケなどを使った料理や地酒が提供され、食と自然を満喫できるプランになっています。

長野県

長野県では「発酵」に注目したガストロノミーツーリズムを開催しています。味噌や野沢菜漬け、日本酒などの伝統的な和の発酵食品だけでなく、ワインやチーズ、生ハムなどの発酵食品なども製造しています。

発酵食品の裏には長野県の伝統や文化があり、発酵食品を巡る旅はまさにガストロノミーツーリズムといえるでしょう。近年は食を通じて長野県の伝統や文化を体感できるようなお店やイベントも年々増えています。

新潟県

新潟県では、食と温泉をかけ合わせたガストロノミーツーリズムが開催されています。

たとえば「ONSEN・ガストロノミーツーリズムin岩室温泉」は、岩室温泉を目指してウォーキングしながら新潟県の郷土料理や地酒を楽しめるツーリズムです。

温泉までの道には広大な田園や国指定重要文化財である「種月寺」を見ることができます。

山梨県

山梨県は高い品質やサービスを求める富裕層をターゲットにしたガストロノミーツーリズムを開催しています。

山梨県の特産品である甲州ワインと地元の食材を使った料理を提供し、高付加価値な観光メニューの充実を図っています。

他にも2019年に「ワイン県」宣言をおこない、ワインを切り口にした新しいツーリズムの企画開発にも成功しています。

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まとめ

ガストロノミーツーリズムとは、その土地の食材や文化、伝統などで育まれた食や食文化を楽しむツーリズムです。

主に欧米で注目され、近年は日本でも開催している地方自治体が増えています。来訪者を増やすためには、ガストロノミーツーリズムの理解を深め、開催するのも効果的です。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客インバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!

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