日本への個人旅行解禁、世界各地で入国規制緩和進む/中国のダイナミックゼロコロナ政策どうなる?【新型コロナ海外・10月動向まとめ】

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バイデン米大統領は9月18日、新型コロナウイルスの大流行は「終わった」との見解を示しました。

いっぽう米ワシントン大学保健指標評価研究所(IHME)の分析によれば、世界における1日当たりの新型コロナウイルス新規感染者数は、北半球の冬季到来を受け、現在の1,670万人から、2023年2月までに約1,870万人と緩やかに増加すると予想されています。

また1日当たりの死者数は、現在の平均約1,660人から、2023年2月1日には2,748人に増加するとしています。

世界各国では入国規制や国内規制などの緩和が進み、特にヨーロッパや中東の多くの国は「ポストコロナ」「ウィズコロナ」に突入しています。

いっぽう「ダイナミックゼロコロナ」の方針を堅持する中国では、厳しいロックダウンが行われており、その異質な体制が顕著となっています。

ただし11月4日には、中国疾病予防抑制センターの疫学首席科学者を務めた曽光氏が、中国のダイナミックゼロコロナ政策に近く大きな変更が行われると明らかにしており、今後の動向が注目されます。

【東アジア】日本や韓国で水際対策緩和も、中国ではダイナミックゼロコロナ堅持

東アジアでは、日本や韓国、台湾で水際対策の緩和が相次ぐ一方、中国ではダイナミックゼロコロナ政策が堅持されています。

日本 水際対策大幅緩和、個人旅行も解禁

日本では10月11日、新型コロナウイルスの水際対策が大幅に緩和されました。

1日当たり5万人とされていた入国数の上限が撤廃され、個人の外国人旅行者の入国も解禁されました。

発熱などの症状がなければ入国時の検査は行われず、入国後の自宅などでの待機も求められません。

ただしワクチン接種証明書か、滞在先の出発前72時間以内に受けた検査の陰性証明の提示を求める措置は、今後も継続されます。

韓国 日本など8か国・地域からのビザなし入国再開

韓国の中央災難安全対策本部は10月26日、「冬季新型コロナ追加接種拡大計画」を発表し、ワクチン接種対象を18歳以上の全員に拡大しました。

また韓国疾病管理庁は10月19日、日本、台湾、マカオなど8か国・地域からの入国について、11月1日からビザなしでの入国を再開すると発表しました。

中国 ダイナミックゼロコロナ堅持、世界初の吸入型ワクチン承認も

中国の防疫当局は10月13日、全体方針として「ダイナミックゼロコロナ」を揺ぎなく堅持することを強調し、共産党メディアも同方針を支持する主張を相次いで報じています。

いっぽう中国疾病予防抑制センターの疫学首席科学者を務めた曽光氏は11月4日、米シティが主催した会合で、ダイナミックゼロコロナ政策について近く大幅な変更が行われると明らかにしました。

同国では冬を前に感染拡大を封じ込めようと、中国各地で当局が施設閉鎖やロックダウンの延長などに動いています。

中国広東省広州市では10月30日、新規感染者数が500人を超え、一部企業の操業停止など防疫措置が強化されています。

同市は第20回広州国際汽車展覧会(広州モーターショー)を11月18~27日に控えており、感染拡大による影響が懸念されています。

武漢市では新型コロナウイルス対策が強化され、一部区域の封鎖などの措置が取られています。

米アップルのサプライヤーである台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業のiPhone工場を擁する中国河南省の工業団地「鄭州航空港経済総合実験区」では11月2日、新たなロックダウンを9日まで導入すると発表されました。

また中国では新型コロナウイルスワクチンの開発が進められており、康希諾生物(カンシノ・バイオロジクス)は9月4日、同社が開発した吸入型新型コロナワクチン「コンビデシア・エア」の追加接種における緊急使用が国家薬品監督管理局に承認されたと発表しました。

吸入型新型コロナウイルスワクチンの使用が承認されるのは世界初とされており、上海市は10月25日、吸入型の新型コロナウイルスワクチンの接種を開始すると発表しました。

台湾 団体旅行客の受入れ再開

台湾では10月13日、新型コロナウイルスの水際対策が緩和され、団体旅行客の受け入れが再開されました。

台湾交通部観光局は9月30日、海外医療保険への加入の推奨など、海外から台湾、台湾から海外への海外団体旅行時のガイドラインを公表しました。

香港 マカオで3か月ぶり感染者確認、主要カジノ封鎖

マカオ当局は10月31日、複数の新型コロナウイルス感染者数の確認を受けて、週末に主要カジノの一時封鎖などの厳格なコロナ対策を復活させました。

それまでマカオでは3か月以上、感染者が確認されていませんでした。

当局は10月30日にMGMチャイナ経営のコタイ地区のカジノを封鎖し、顧客と従業員に対し11月1日まで施設内に留まるよう指示したほか、マカオの70万人の住民は11月1日までにウイルス検査を受ける必要があります。

【東南アジア】シンガポール、ワクチン接種有無に基づくコロナ対策を全廃

東南アジアでは、シンガポールやフィリピンで新型コロナウイルス関連の規制が緩和されるなど、コロナ禍前の生活が戻りつつあります。

シンガポール ワクチン接種有無に基づくコロナ対策を全面撤廃

シンガポール政府は10月10日から、ワクチン接種の有無に基づく新型コロナウイルス対策を全廃しました。

ワクチンを接種していなくても、500人以上が参加するイベントへの参加や、ナイトクラブへの入店、飲食店での食事などが可能となりました。

ただしバスや鉄道など公共輸送、病院や介護施設では、引き続きマスク着用が義務付けられます。

フィリピン 入国規制緩和、ワクチン未接種でも入国可能に

フィリピン政府は入国規制を緩和し、新型コロナウイルスワクチン未接種者の入国を条件付きで可能としました。

未接種者は同国入国後、到着日から5日目に陰性証明を得るまで、検疫局が認める施設で隔離措置を受ける必要があります。

タイ タイ中銀、不動産と社債市場向け支援措置終了

タイ中央銀行は10月31日、新型コロナウイルス危機への対応として導入した、不動産向けと社債市場向けの支援措置を終了すると発表しました。

またタイ財務相は9月23日、マスクなどの関税免除措置を12月末まで延長しました。

またチャイルドシートの輸入関税も、2022年9月23日から2023年12月31日まで免除されます。    

インドネシア マスク着用義務を11月7日まで延長

インドネシア政府は10月3日、新型コロナウイルス対策を11月7日まで延長し、国内全土で4段階中最も低い「レベル1」を維持するとしました。

レベル1では自宅外での常時マスク着用が必要となっており、必須分野・重要分野に該当しない業種ではワクチン接種済みの従業員のみ出勤率100%まで出勤できます。

【南アジア】印デリー準州、公共の場でのマスク着用義務撤廃

南アジアでは、インドのデリー準州で、公共の場でのマスク着用義務が撤廃されたほか、カンボジアでも新型コロナウイルス関連の入国規制が全廃されました。

インド デリー準州、公共の場でのマスク着用義務撤廃

インドのデリー準州では10月1日から、公共の場におけるマスク着用義務が撤廃されました。

同州では2月に各種コロナ関連規制を解除していましたが、公共の場のマスク着用は義務付け、違反者には罰金を科していました。

しかし直近での新型コロナウイルス感染者数の減少を受けて、マスク着用義務の規制も解除されました。    

カンボジア 新型コロナ関連入国規制を全廃

カンボジア保健省は10月3日、入国時のワクチン接種証明書の提示を不要にすると発表し、新型コロナ関連の入国規制を全て撤廃しました。

入国時の空港などでのサーモグラフィーによる検温は継続されるものの、入国時の水際防疫対策は事実上全廃されました。

【北・南米】米、日本への渡航注意レベルを最低の「レベル1」に引き下げ

北・南米地域では、アメリカが日本への渡航注意レベルを最低の「レベル1」に引き下げるなど、規制緩和の動きが相次いでいます。

アメリカ 日本への渡航注意レベル、最低の「レベル1」に引き下げ

米国国務省は10月11日、日本への渡航注意レベルを最低の「レベル1:通常の注意を払うこと」に引き下げました。

いっぽう米政府は10月13日、新型コロナウイルスに関する公衆衛生上の緊急事態指定を90日間延長しました。

医療機関への助成や、低所得者向け公的医療保険拡大などの措置が維持されます。

カリフォルニア州のニューサム知事は10月17日、新型コロナウイルスに関する非常事態宣言を、2023年2月末で終了すると発表しました。

なお同州は9月29日に、従業員向けの新型コロナウイルス有給休暇を12月末まで延長しています。

また米国のバイデン大統領は10月25日、記者会見で新型コロナ2価ワクチンの接種を強く推奨しました。

カナダ ファイザー製新型コロナ・オミクロン株対応2価ワクチン承認

カナダ保健省は10月7日、ファイザー製の新型コロナ・オミクロン株対応2価ワクチンを承認しました。

同国で2価ワクチンが承認されるのは、9月1日にモデルナ製の18歳以上を対象とした承認に次ぐ2例目で、「BA.4」「BA.5」を対象としたものとしては初となります。

チリ 高リスク者対象にオミクロン型変異株対応の2価ワクチン接種開始

チリ保健省は10月7日、オミクロン型変異株対応の新型コロナウイルス2価ワクチンについて、10月11日から接種を開始すると発表しました。

接種の対象となるのは、医療従事者や12歳以上の免疫不全患者、慢性疾患の患者、60歳以上などの高リスクに分類される約130万人となっています。

同国は既に180万回分の新型コロナ2価ワクチンを確保しており、今後はインフルエンザの予防接種などと同様に、感染リスクが高いとされる対象者に対し、年に1度の無料接種が実施される予定です。

ペルー 緊急事態宣言解除、マスク着用は任意に

ペルー首相府(PCM)は10月27日、2020年3月15日に発令されて以降、33回延長されてきた新型コロナウイルス緊急事態宣言を解除しました。

ただし引き続き、マスクの任意着用やワクチン接種を推奨するよう、保健省や中央政府、各地方自治体に指導しています。

メキシコ 事業所への新型コロナ衛生指針発表、マスク着用は任意に

メキシコ保健省は10月7日、事業所に対する新たな新型コロナ衛生指針を発表しました。

ワクチン接種率が向上し、新規感染者数が大きく減少していることを受けて、マスク着用を屋内外問わず任意とするなど、衛生指針を緩和しました。

【ヨーロッパ】スペイン、新型コロナ関連の入国規制を全廃

ヨーロッパでは、スペインで新型コロナウイルス関連の入国規制が全廃されました。

スペイン 新型コロナ関連の入国規制を全廃

スペイン政府は、10月21日から日本を含むEUとEFTA(アイスランド、ノルウェー、スイス、リヒテンシュタイン)以外からの入国にあたり、ワクチン接種証明書や回復証明書、陰性証明書などの新型コロナウイルス関連の提示義務を撤廃しました。

これまで同国は西欧主要国で唯一、日本からの入国に規制を設けていましたが、これにより新型コロナウイルス関連の入国規制は全て解除されたことになります。

【東欧】ロシアで入国時のPCR陰性証明が不要に

東欧では、ロシアで入国時のPCR陰性証明が不要となりました。

ロシア 入国時のPCR陰性証明不要に

ロシアでは10月21日から、入国時のPCR陰性証明が不要となりました。

それまで外国人は入国48時間以内に受診したPCR検査の陰性証明が必要でしたが、同日以降は入国前に機内などで配布される問診表の記入のみで入国が可能となりました。

【アフリカ】アフリカ大陸のワクチン接種率、約20%にとどまる

WHO(世界保健機関)が9月21日に発表した報告書によれば、9月4日時点でアフリカ大陸の全人口の約20.3%にあたる2億3,590万人がワクチン接種を完了しました。

モーリシャスとセーシェルの接種率はそれぞれ75.3%、76.3%と高いものの、ブルンジ(0.1%)やコンゴ民主共和国(3.0%)、カメルーン(4.5%)、マダガスカル(5.1%)、セネガル(6.5%)などでは10%未満にとどまっています。

アフリカ地域の接種率は着実に伸びているものの、世界平均の6割は大きく下回っています。

モロッコ 空港でのPCR陰性証明書やワクチンパス提示が不要に

モロッコの空港庁(ONDA)は9月30日、入国時の新型コロナウイルス関連規制の緩和を発表しました。

同日よりPCR検査の陰性証明書やワクチンパスの提示は不要となり、入国時に必要な書類は旅行者衛生フォームのみとなりました。

【WHO】新型コロナ「依然として世界的な緊急事態」

WHOは10月19日、新型コロナウイルスについて「依然として世界的な緊急事態であることに変わりはない」との見解を示しました。

WHOの委員会は「世界の一部ではパンデミックが終息したと考えられているが、新型コロナウイルスは依然として世界の人々の健康に引き続き悪影響を及ぼす公衆衛生上の出来事だ」と指摘しました。

週当たりの死者数はパンデミック開始以降、最も少なくなっているものの、他のウイルスに比べると依然として高水準にあるとしています。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

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