冬ダイヤの増便・再開続々 ANAの成田~ホノルル線提供座席数は過去最高に【世界の航空便増減まとめ8〜9月】

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世界各国で航空便の新規路線開設だけでなく、コロナ禍で中止した運行便の再開、増便の動きが相次いでいます。

日本航空(以下、JAL)と全日本空輸(以下、ANA)が8月21日に発表した、お盆期間(8月10日~20日)の利用実績は国内線、国際線ともに前年を上回りました。国内線は台風の影響があったものの、2社ともコロナ前の9割以上まで回復。

一方、国際線においてはJALは旅客数が前年比1.6倍で利用率が85%。ANAにいたっては前年比でおよそ1.9倍の旅客数となり、利用率は83%まで上昇しました。日本をはじめ各国で水際対策が撤廃され、ハワイ方面やアジア路線が好調だったことなどが要因と考えられます。

それでは各国における航空便の新規路線開設や再開、増便の動きなどを見ていきましょう。

※この記事では、2023年9月4日時点における世界の航空便の運航情報をまとめています。以降の運行状況は変更されている場合があります。

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【東アジア】ANAの成田~ホノルル線提供座席数、コロナ前含め過去最高に

日本や中国、韓国の航空会社で冬ダイヤにおける増便や再開が予定されています。

日本では、ANAが羽田~青島線を開設するほか、総2階建ての超大型機エアバスA380型機「FLYING HONU(フライング・ホヌ)」の投入により、成田~ホノルル線の提供座席数がコロナ前を含めて過去最高となります。

日本トランスオーシャン航空(JTA)が沖縄~台北間の国際チャーター便を設定するなど、各国の往来が活発になっています。

日本 ANAの成田~ホノルル線提供座席数、コロナ前含め過去最高に

JALは10月29日から成田~香港線を週3往復から週5往復、11月6月から関西~ロサンゼルス線を週4往復から週5往復に増便します。また10月29日から11月30日の期間、関西~ホノルル、中部~ホノルルのそれぞれの路線で増便する予定です。

ANAは12月6日から成田~ホノルル線で、総2階建ての超大型機エアバスA380型機「FLYING HONU(フライング・ホヌ)」を全便に投入します。これにより座席数が大幅に増え、ANAのホノルル線の提供座席数はコロナ前も含めて過去最高となります。

また中国線の増便もトピックのひとつ。開設を延期していた羽田~青島線を10月29日から1日1往復で運航するほか、羽田~広州線、関西~北京線も再開して中国路線を強化します。

ZIPAIRは10月29日から成田~ホノルル線を週3往復運航し、繁忙期にあたる年末年始は1日1往復、2024年1月9日からは週4運航にする計画です。

ピーチ・アビエーションは関西~ソウル/仁川線を1日3往復から4往復に増便するほか、9月24日からは関西~香港線を1日1往復から2往復に増便、10月29日からは1日3往復へと段階的に増便します。さらに冬ダイヤで国内15路線を運休・減便し、機材を国際線に配分します。国際線の新たな路線開設も検討するとしています。

日本トランスオーシャン航空(JTA)は、10月7日と10日に那覇~台北/桃園間の国際チャーター便を1往復ずつ設定し、日台双方のツアーで活用します。同路線のチャーター便は、6月に続き今年度2回目となります。

また9月28日と10月1日には石垣~台北/桃園間の国際チャーター便も1往復ずつ設定し、同様に日台双方のツアーで活用します。新石垣空港発着の国際チャーター便は、国内航空会社で初となります。

さらに2023年8月8日、ハワイ州マウイ島で発生した火災の被災者支援として、JALとANAはマイルサービスの会員に対してマイルの寄付を募ると発表しました。また、ジャルパックのハワイツアーの一部収益が支援金として寄付されます。

<参照>

JAL:JALグループ、2023年度下期路線便数計画を決定
JAL:「ハワイ州マウイ島火災被害」被災者支援マイル
JAL :ハワイ州マウイ島 火災被害に対する支援について
ANA:2023年度国際線路線・便数計画の変更について
ANA:2023年度下期 ANAグループ航空輸送事業計画を一部変更
ANA:ハワイ・マウイ島火災への支援のためのマイル寄付を承ります
ZIPAIR:ホノルル線2023年冬スケジュールを販売開始
ピーチ・アビエーション:大阪(関西)発着の国際線 2 路線の増便を決定!
JTA:那覇=台湾(台北) 国際チャーターを運航!
JTA:石垣=台湾(台北) 国際チャーターを運航!

中国 スプリング・ジャパン、成田~ハルビン・天津線を1日1往復運航

スプリング・ジャパンは冬ダイヤ(10月29日~2024年3月30日)で、一部の日程を除き、成田~ハルビン線と成田~天津線を1日1往復運航します。

中国国際航空は9月10日から福岡~上海/浦東線を増便したほか、9月28日から沖縄〜北京/首都線の運航を週2往復で再開します。

中国東方航空は9月22日から広島〜上海/浦東線の運航を週3往復、9月27日から札幌/千歳〜上海/浦東線の運航を週2往復で再開します。

<参照>

スプリング・ジャパン:2023年冬ダイヤ 国際線航空券の販売開始Vol. 23-20 2023 年 8 月 18 日
中国国際航空:日中国際線運航再開と増便のお知らせ(9月7日付け)
中国東方航空:8-9月最新復便情報及び 新潟-上海線特別運賃設定のお知らせ

韓国 アシアナ航空、成田~ソウル線を増便

アシアナ航空は9月1日から30日まで成田~ソウル/仁川線を増便します。1日3往復運航していたものを週3往復増便し、週24往復を運航することになります。

<参照>

アシアナ航空:日本路線 運航スケジュールのご案内 (2023.08.10 更新)

【東南アジア】シンガポール航空、羽田~シンガポール線を1日4往復に

東南アジアではシンガポール航空が羽田線などで段階的に増便し、コロナ禍前の便数まで戻す計画です。

バングラデシュのビーマン・バングラデシュ航空も、成田線~ダッカ線を開設するなど往来が活発化しています。

シンガポール シンガポール航空、羽田~シンガポール線を1日4往復に

シンガポール航空では日本や豪州などさまざまな地域で、コロナ禍前の便数まで順次戻すよう増便を計画しています。

羽田~シンガポール線を段階的に増便します。10月1日から1日3往復に、翌2024年9月1日からはコロナ禍前と同様となる1日4往復に増便します。

現在1日3往復を運航するシンガポール~パース線は、11月24日から週4往復増となる週25往復、2024年3月31日からはさらに増便して1日4往復を運航する予定です。シンガポール~ダーウィン線は、2024年3月31日から1日1往復に増便します。

シンガポール~バルセロナ間の直行便を2024年6月2日から週2往復で再開し、シンガポール~ミラノ線を2024年6月3日から週4往復に増便します。これにあわせ、シンガポール~ミラノ~バルセロナ線は週5往復から週3往復に減便します。

<参照>

シンガポール航空:2024年夏期運航スケジュールを発表ネットワーク全体で運航便数を増加(2023年8月9日)
シンガポール航空:2024 年夏期スケジュール

バングラデシュ ビーマン・バングラデシュ航空、ダッカ~成田線を週3往復で開設

ビーマン・バングラデシュ航空は9月2日 から、成田=ダッカ線を週3往復で開設します。同社が成田に就航するのはおよそ17年ぶりで、同路線は日本からダッカへの初の直行便となります。

<参照>

ビーマン・バングラデシュ航空:2023年9月2日より 約17年ぶりに成田=ダッカ線に就航

【北・南米】デルタ航空、羽田~ホノルル線を10月末開設

アメリカのデルタ航空が、10月末に羽田~ホノルル線を3年7か月遅れで開設します。

アメリカ デルタ航空、羽田~ホノルル線を10月末開設

デルタ航空は10月28日に羽田~ホノルル線を1日1往復で新規開設します。2020年3月の就航が予定されていたもので、3年7か月遅れでの就航となります。

また同社は中国路線も拡大し、10月29日から、シアトル〜上海/浦東線を週7往復(1日1往復)、デトロイト〜上海/浦東線を週3往復運航して週10往復に増便します。さらに2024年3月には、約4年ぶりにロサンゼルス〜上海/浦東線の運航を再開し、週4往復を運航します。

ユナイテッド航空も中国路線の運航を拡大し、10月1日からサンフランシスコ〜上海/浦東線、11月からサンフランシスコ〜北京/首都線をそれぞれ1日1往復で再開します。

<参照>

デルタ航空:10月末より羽田―ホノルル線のデイリー運航を開始
デルタ航空:冬季の中国便の運航を拡大
ユナイテッド航空:United to Resume Beijing Flying; Reintroduces Daily Service to Shanghai

【ヨーロッパ】ブリティッシュ・エアウェイズ、羽田~ロンドン線にファーストクラスを再導入

イギリスのブリティッシュ・エアウェイズが日本~イギリス間の定期便就航75周年を記念してキャンペーンを実施します。

イギリス ブリティッシュ・エアウェイズ、羽田~ロンドン線にファーストクラスを再導入

ブリティッシュ・エアウェイズはイギリス~日本間の定期便就航75周年を記念し、羽田~ロンドン/ヒースロー線にファーストクラスを再導入します。

ビジネスクラスには、個室タイプの最新シート「クラブスイート」を導入。さらに9月1日から10月31日までのロンドン発羽田行きの便で、エコノミーを含む全客室クラスで記念料理を提供します。詳しくは「日本路線に『最新ビジネスクラス席』ファーストクラスも復活:ブリティッシュ・エアウェイズ」で紹介しています。合わせてご確認ください。

またブリティッシュ・エアウェイズは、リガ(ラトビア)とベオグラード(セルビア)への運航を開始します。10月29日からロンドン/ヒースロー〜リガ線、10月31日からロンドン/ヒースロー〜ベオグラード線をそれぞれ週3往復で運航します。

<参照>

ブリティッシュ・エアウェイズ:BRITISH AIRWAYS CELEBRATES 75 YEARS OF CONNECTING BRITAIN WITH JAPAN
ブリティッシュ・エアウェイズ:LATVIA AND SERBIA’S CAPITAL CITIES JOIN BRITISH AIRWAYS’ FLIGHT NETWORK OFFERING CUSTOMERS EVEN MORE CHOICE, WITH RETURN FARES FROM JUST £73

【中東】カタール航空、ドーハ~NY線を1日3往復に増便

アラブ首長国連邦のエミレーツ航空やエティハド航空、カタールのカタール航空で増便が計画されており、往来が活発化しています。

アラブ首長国連邦 エミレーツ航空とエティハド航空で増便

エミレーツ航空は10月31日から2024年3月30日まで、ドバイ~ロンドン/ヒースロー線を週5往復増便し、週47往復を運航します。

エティハド航空は9月以降、関西のほか、デュッセルドルフやコペンハーゲン、サンクトペテルブルク、ティルヴァナンタプラム、ボストンなどへの新路線を開設します。さらに冬スケジュールで、アブダビとチェンナイやローマ、コーチなどを結ぶ便を大幅に増便し、乗り継ぎを強化します。

<参照>

エミレーツ航空:Emirates to scale up London Heathrow flights

エティハド航空:Etihad Airways ramps up winter schedule with new destinations, more flights and better connections

カタール カタール航空、ドーハ~NY線を1日3往復に増便

カタール航空は10月30日から、ドーハ〜ニューヨーク/ジョン・F・ケネディ線を1日3往復に増便します。

アメリカン航空、ジェットブルー航空、アラスカ航空の米航空会社3社との接続を強化し、デトロイトやローリー ダーラム、オーランド、タンパといった全米各地から、カトマンズやバンコク、ヨハネスブルグへのシームレスな乗り継ぎが可能となります。

<参照>

カタール航空:Qatar Airways Increases New York Frequency to Three Flights per Day

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客インバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!

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