コリンソン・インターナショナルは、アジア太平洋における旅行者の動向を調査し、レポートを発表しました。
同調査によると、旅行は回答者の年間支出額の約3分の1を占め、特に東南アジアにおいて高い消費力を示していることが分かりました。
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コリンソン、アジア太平洋地域の「2024年旅行特典および顧客エンゲージメントに関するレポート」発表
世界各地の空港ラウンジを利用できるプライオリティ・パスを提供するコリンソン・インターナショナルは11月19日、アジア太平洋地域の「2024年旅行特典および顧客エンゲージメントに関するレポート」を発表しました。
このレポートは、アジア太平洋地域14市場*で、7,250人の消費者を対象に、旅行者の行動や認識、嗜好を分析したものです。なお消費者は、年会費とリワード・特典のあるクレジットカードを所有し、1年間に飛行機で2回以上旅行をしていることを条件としています。
*オーストラリア、バングラデシュ、中国、香港、インド、インドネシア、日本、マレーシア、フィリピン、シンガポール、韓国、台湾、タイ、ベトナム
旅行が日常支出に匹敵 年間の約3分の1占める
コリンソンの調査によれば、すべての市場で、旅行は最も高い支出カテゴリのひとつとなり、年間支出の約3分の1を占めていることがわかりました。これは、食料品と小売店の買物を合計した「日常支出」カテゴリに匹敵します。
旅行関連のクレジットカード特典で最も重視するものを質問したところ、回答者の44%が空港ラウンジへのアクセスを挙げており、優先セキュリティ・チェック(11%)や空港送迎(9%)などを上回りました。
実際に回答者の89%が、所有カードの特典から空港ラウンジへのアクセスがなくなった場合、新しいカードの切り替えを検討すると回答しており、特に、日本、マレーシア、台湾、フィリピン、シンガポールで高い傾向が出ました。
また、アジア太平洋地域の旅行者は、ラウンジへのアクセスに加えて、旅行中に食事のオファーを利用できるといった体験も高く評価していることが明らかになりました。特に、タイ、マレーシア、オーストラリア、香港、台湾、シンガポール、フィリピンの回答者は、最も好む旅行特典トップ5に「食事のオファー」を挙げています。
シンガポールの旅行支出は年間約159万円 東南アジアに注目集まる
調査では特に、東南アジアの消費者が旅行に多く支出していることが明らかになりました。
シンガポール在住回答者の年間旅行支出額は1万619米ドル(約159万円)*にのぼり、中国や日本の2倍近くとなっています。マレーシアとタイの回答者も、それぞれ5,939米ドル(約89万円)と5,548米ドル(約83万円)と、旅行にかなりの金額を支出していることがわかりました。
この調査結果について、ビジネス・ソリューション・アジア太平洋担当バイスプレジデント ローハン・バラ氏は、「調査によって、旅行が消費者支出の原動力であることがわかった」とコメント。
また東南アジアについては、「特に旅行意欲が高く、すでに次の旅行大国になる準備が整っていることを示している。我々は東南アジアの旅行市場の潜在能力を無視すべきではない」と述べました。
*1米ドル=150円で訪日ラボ換算
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<参照>
コリンソン・インターナショナル:コリンソン・インターナショナル「2024年旅行特典および顧客エンゲージメントに関するレポート」、アジア太平洋地域の消費者が旅行に年間10,000米ドルを費やしていると明らかに
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「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
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