国際航空運送協会(IATA)は、2025年4月の世界の旅客需要に関するデータを発表しました。
4月の航空総需要(RPK)は前年同月比で8.0%増加し、総供給量(ASK)は同6.5%増加しました。また、搭乗率は同1.1ポイント増の83.6%となり、過去最高を更新しました。
3月に鈍化していた国際線需要の成長率は、4月には再び二桁台の伸びを見せ、回復傾向となりました。国内線需要は引き続き各市場の成長にばらつきが見られますが、全体では前年同月比を上回る成長を見せています。
*RPK(Revenue Passenger Kilometers)…有償旅客キロ(有償旅客数×輸送距離)
*ASK(Available Seat Kilometers)...有効座席キロ(総座席数×飛行距離)
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【国際線】全市場で前年超え アジアは14.4%増
2025年4月の国際旅客需要は、市場全体で前年同月比10.8%増加し、全市場で成長が見られました。
アジアは同14.4%増、ラテンアメリカは同13.9%増、アフリカは同13.6%増と、それぞれ大きく増加。北米では同5.4%増加しましたが、ファーストクラスおよびビジネスクラスの旅客数は26%減少しました。
全市場で見ても、国際旅行は9割以上でエコノミーおよびプレミアムエコノミークラスが利用されており、ファーストクラスおよびビジネスクラスは減少傾向にあります。
その他の市場では、中東市場が同11.2%増、欧州市場が同9.4%増でした。

【国内線】インド・ブラジルが二桁成長 米国は3か月連続減少
2025年4月の国内旅客需要は、市場全体で前年同月比3.3%の増加となりました。
市場別では、米国が3か月連続で減少した一方、インドとブラジルは二桁ペースで成長を拡大させています。
特にインドの成長は目覚ましく、2025年の4か月間全てで、需要・供給それぞれが二桁台の成長を達成しています。

拡大するインド市場に期待
IATA事務局長のウィリー・ウォルシュ氏は、旅行において4月は好調な月だったと評価。特に国際線の需要成長が加速し、搭乗率が過去最高を記録したことに触れました。また大西洋を横断する市場が再び成長に転じたことは、「喜ばしいこと」と所感を述べました。
一方で、北米のプレミアムクラスの旅行者数減少や米国国内市場の低迷にも言及。「消費者と企業の信頼に脆弱性の兆しが見られる」と危機感を表しました。
また、成長が拡大するインド市場にも注目。「近年のインドの航空接続性の発展は驚異的である」と述べました。
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<参照>
国際航空運送協会 (IATA):Passenger Growth Accelerates to 8% in April
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