日本政府観光局(JNTO)が7月16日に発表した訪日外客統計によると、2025年6月の訪日フィリピン人数は6万3,200人でした。
また、観光庁が同日に発表したインバウンド消費動向調査によると、2025年4-6月期の訪日フィリピン人旅行消費額は393億円となっています。
本記事では、フィリピン市場のインバウンド動向について解説します。
関連記事:2024年の訪日フィリピン人数は81.9万人、消費額は1,504億円でともに過去最高:フィリピン市場の最新インバウンドデータを解説【2024年年間】
訪日フィリピン人客数最新データ:6月は6.3万人
日本政府観光局(JNTO)が発表している訪日外客統計によると、2025年6月の訪日フィリピン人数は6万3,200人で、前年同月から2.8%減少しました。
2025年上半期の推移を見てみると、一部前年を下回る月があったものの、全体としては2024年を上回っています。
- 2024年上半期:40万1,767人
- 2025年上半期:44万8,089人

フィリピン人は、春(3〜5月)と秋冬シーズン(10〜12月)に多く訪日する傾向があります。
また、在フィリピン日本大使館は、申請審査体制の移行準備に伴い、ビザの申請件数を一時的に制限していましたが、4月から「日本ビザ申請センター」の運用を開始しました。これにより、申請手続きが効率化され、将来的には訪日客数の増加につながることも期待されています。
下半期も順調に推移すれば、2025年の訪日フィリピン人客数が2024年を超えて過去最高となることも考えられるでしょう。
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訪日フィリピン人消費額最新データ:4-6月期393億円
続いて、観光庁が発表しているインバウンド消費動向調査です。
2025年4-6月の訪日フィリピン人旅行消費額は393億円(前年同期比6.4%増)となりました。1人当たり消費額は前年から減少しているものの、訪日客数の増加に伴い、消費額も増加しました。

1人当たり消費額は16万7,864円
1人当たり消費額を見てみましょう。
2025年4-6月の訪日フィリピン人の1人当たり消費額は、16万7,864円でした。全市場の1人当たり平均消費額(23万8,693円)と比較すると7万829円少なくなっています。
1人当たり消費額の構成をみると、最も大きな割合を占めたのは宿泊費で5万7,777円でした。次いで買物代が5万2,815円、飲食費が3万3,478円、交通費が1万5,548円、娯楽等サービス費が7,897円となり、5つの費目すべてで、前年を下回りました。

1人当たり消費額の減少については、直近の円高傾向のほかに、平均泊数の減少(前年同期比3.7泊減)などの影響が考えられます。
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以上、フィリピンの最新インバウンドデータを解説しました。訪日ラボでは、フィリピンのインバウンド動向に関する情報を日々発信していますので、ぜひご覧ください。
※本記事では、以下のデータを用いて記事内容・グラフを作成しています。
- 観光庁:訪日外国人消費動向調査およびインバウンド消費動向調査(※1人当たり消費額は全目的で算出、速報値を含む)
- 日本政府観光局(JNTO):訪日外客統計(※速報値を含む)
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<参照>
日本政府観光局(JNTO):訪日外客統計
観光庁:インバウンド消費動向調査
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