日本政府観光局(JNTO)が発表した訪日外客統計によると、2025年6月の訪日ロシア人数は1万1,900人でした。
また、観光庁が発表したインバウンド消費動向調査によると、2025年4-6月期の訪日ロシア人旅行消費額は172億円となっています。
本記事では、2025年上半期のロシア市場のインバウンド動向について解説します。
関連記事:2024年の訪日ロシア人数は9.9万人 消費額は317億円で過去最高:ロシア市場の最新インバウンドデータを解説【2024年年間】
訪日ロシア人客数データ:上半期は前年比103.5%増
日本政府観光局(JNTO)が発表している訪日外客統計によると、2025年6月の訪日ロシア人数は1万1,900人で、前年同月から111.9%増加しました。
2024年は、ウクライナ侵攻や各国からの制裁などの影響によって、訪日客数がコロナ前の水準に届きませんでした。2025年もそうした影響は続いているものの、経由便の多様化やクルーズ船需要の高まりなどにより、3月からは同月過去最高を更新し続け、上半期全体では2024年比103.5%増と大きく上回りました。これは、コロナ前2019年も上回る水準です。

ロシア人は春季や秋季に多く訪日する傾向があります。そのため下半期も順調に推移すれば、訪日ロシア人数がコロナ前を超えて過去最高を記録することも十分に考えられるでしょう。

訪日ロシア人消費額データ:4-6月期172億円
続いて、観光庁が発表しているインバウンド消費動向調査です。
2025年4-6月期の訪日ロシア人旅行消費額は172億円(前年同期比105.1%増)でした。一部データが公開されていないため正確な比較は難しいものの、4-6月期は前年から大きく伸びていることがわかります。
1人当たり消費額は減少していますが、訪日客数の増加に伴って消費額も大幅に伸長しました。

1人当たり消費額は32万9,977円
1人当たり消費額を見てみましょう。
2025年4-6月期の訪日ロシア人の1人当たり消費額は、32万9,977円でした。全市場の1人あたり平均消費額(23万8,693円)と比較すると9万1,284円多くなりました。
1人当たり消費額の構成をみると、最も大きな割合を占めたのは宿泊費で13万297円でした。次いで買物代が8万4,482円、飲食費が6万9,457円、交通費が3万2,745円、娯楽等サービス費が1万2,997円でした。

1人当たり消費額は、前年同期より1万円以上減少しました。宿泊費と飲食費、交通費が前年を下回った一方、娯楽等サービス費と買物代は前年を上回っており、特に買物代は2万円以上増加しています。
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以上、ロシアの最新インバウンドデータを解説しました。訪日ラボでは、市場別のインバウンド情報を日々発信していますので、ぜひご覧ください。
※本記事では、以下のデータを用いて記事内容・グラフを作成しています。
- 観光庁:訪日外国人消費動向調査およびインバウンド消費動向調査(※1人当たり消費額は全目的で算出、速報値を含む)
- 日本政府観光局(JNTO):訪日外客統計(※速報値を含む)
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<参照>
日本政府観光局(JNTO):訪日外客統計
観光庁:インバウンド消費動向調査
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