株式会社電通は8月25日、「ジャパンブランド調査2025」の調査結果を発表しました。
同調査は、世界20の国・地域の20~59歳の1万2,400人を対象に、海外旅行、訪日観光、日本文化、地方創生、日本の食、日本製品、ライフスタイル、価値観などについて調査しています。
調査結果によれば、日本は「再び訪れたい国」1位となり、円安だけでない魅力が訪日を後押ししていることがわかりました。
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訪日ラボのメールマガジン登録はこちら>(無料)日本、「再び訪れたい国」1位 円安だけでない魅力が訪日を後押し
海外旅行の経験がある人を対象に実施した調査によれば、「観光目的で再び訪れたい国・地域」として日本を選んだ人の割合は52.7%に達し、1位となりました。2位の韓国(20.0%)との差は32.7ポイント、3位のアメリカ(16.6%)との差は36.1ポイントと、大きな開きが見られます。

市場ごとで見ても、日本は13か国・地域で再訪意向率1位となっており、特にタイでは2位と46.2ポイントの差がつきました。
また日本を訪れたい理由を見てみると、円安効果よりも食や日本製品など幅広い魅力が挙げられており、日本が今後も旅行先として高い人気を維持することが期待されます。

人気の訪日体験には、国・地域ごとに特色が
今後日本に訪れる際に関心のある体験トップ5は、以下の通りとなっています。
- 和食(56.4%)
- 自然景勝地(45.3%)
- 四季の体験(39.3%)
- 繁華街の街歩き(38.7%)
- 伝統文化の体験(36.4%)
また、「コンビニでの買物」(32.9%)も特にアジア圏で人気が高くなっています。ドラッグストアでの買い物や温泉など、関心のある体験には文化圏ごとの違いが見られるため、国・地域ごとに特色を踏まえた対応策が必要です。

日本らしさの象徴、Z世代では寿司より「マンガ・アニメ」
自然体験アクティビティに関しては、「桜の花見」(59.2%)が最も人気が高く、「温泉入浴」(52.2%)、「自然散策」(48.7%)、「紅葉狩り」(41.0%)が続きました。

また、日本らしさを感じるポイントとしては、「寿司」(42.2%)、「桜」(42.0%)、「富士山」(41.0%)が多く挙がりました。一方で、Z世代では「富士山」や「寿司」以上に、「マンガ・アニメ」に日本らしさを感じていることがわかりました。

訪日時の買い物はコンビニ 買いたいもの1位は「寿司」
訪日時の買い物について、コンビニとドラッグストアを比較した項目では、コンビニ(32.9%)がドラッグストア(24.1%)より高い結果となりました。コンビニとドラッグストアで購入したいものの上位は、それぞれ以下の通りです。
- 寿司(46.9%)
- アイスクリーム(45.1%)
- おにぎり、スイーツ(43.3%)
- スキンケア(45.9%)
- メイクアップ(38.7%)
- ボディケア、サプリメント(37.4%)
特にアジアでは、コンビニやドラッグストアでの買い物意向が高くなっています。
また、人気のお土産には、「和菓子」(43.1%)「チョコレート菓子」(41.4%)「工芸品」(40.0%)「甘いお菓子(チョコレート以外)」(38.3%)「日本ブランドの衣料品」(38.2%)が上位に入りました。

地方訪問は限定的だが、満足度は高水準
都道府県別の認知度・訪問経験・訪問意向をみると、最も高いのは東京都で、次いで北海道、大阪府、京都府が続き、過去10年間の傾向と比較してもほぼ固定化していることがわかりました。
また、主要都市(政令指定都市および中核市)単位での調査においても、札幌市、大阪市、京都市が突出して認知・訪問度が高いことが確認されています。

一方、ゴールデンルート(東京・名古屋・大阪・京都)を除く地方部のみを訪問した割合は低いものの、訪問した際の満足度は96.2%、再訪意向は93.4%と高い水準となっています。

温泉地の認知率には、国・地域で大きく偏りが
また、温泉地の認知率は国・地域で大きく異なっています。
英語圏・欧米文化圏では、温泉地の非認知率がアジアを大幅に上回り、特にカナダでは74.9%が提示した温泉地を認知していないことがわかりました。

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<参照>
電通:電通、世界20の国・地域を対象に「ジャパンブランド調査2025」を実施
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