帝国データバンクは3月30日、旅館・ホテル市場の動向に関する調査結果を発表しました。
発表によると、2025年度の旅館・ホテル市場は、好調なインバウンド需要などにより事業者売上高ベースで6.5兆円と過去最高を更新する見込みです。
なお、同調査結果は、帝国データバンクが保有する企業信用調査報告書ファイルを基に、2025年度の旅館・ホテル業界の企業動向について調査と分析を行ったものです。
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訪日ラボのメールマガジン登録はこちら>(無料)旅館・ホテル市場6.5兆円 インバウンド需要が追い風となり過去最高
2025年4月~2026年3月の国内旅館・ホテル市場は、事業者売上高ベースで6.5兆円に達し、過去最高を更新する見込みです。また、2月末時点で2025年度の業績が判明している旅館やホテル約3,800社のうち、32.4%の企業が前年度から増収となりました。
好調の背景としては、円安にともなうインバウンド市場の拡大や、国内観光・出張需要の堅調な推移、さらにライブ・スポーツなど大規模イベントによる集客効果があるとしています。
特に、東京や大阪、京都などの都市部や主要な観光地では、宿泊需要が供給を上回る状態が続いており、客室単価の高止まりが収益を支える要因となりました。地方においても、地域の自然や独自の文化などを求める訪日客が増加し、市場全体を押し上げる一因となっています。

増収の割合が高い都道府県、万博効果で近畿2府1県が上位に
都道府県別に見ると、2025年度に増収となった旅館・ホテルの割合が最も高かったのは東京都(54.1%)でした。
次いで、滋賀県(47.6%)、大阪府(47.2%)、沖縄県(45.6%)、京都府(44.3%)となっており、大阪・関西万博によって観光客が集中した近畿地方の2府1県がトップ5に入りました。
沖縄県については、テーマパークの新規開業やリゾート需要の回復が追い風となり、国内外からの観光需要が拡大しました。

市場規模が拡大する一方で、減収となった企業の割合は2年連続で1割を超えています。
地方でのインバウンド需要の伸び悩みに加え、深刻な人手不足で予約を制限せざるを得ない状況や、大手ホテルチェーンとの競合によるシェアの奪い合いなどが、経営を圧迫する一因となりました。
また、債務超過の企業割合をみると、2025年度は全体の28.6%を占めており、コロナ禍前の2019年度の24.8%に比べて3.8ポイント上昇した形です。

2026年度も堅調な成長に期待 一方で収益性が課題
今後について同社は、イラン情勢により原油価格が急騰し、欧州各国からの訪日客減少が懸念されるものの、訪日数や旅行消費額はいずれも過去最高水準にあることなどから、2026年度も需要面では高水準に推移する可能性が高いと予測しています。
一方、今後は需要拡大が必ずしも収益拡大に直結しない局面に移行すると指摘。各事業者の価格戦略や投資判断、オペレーション効率といった経営力の差が、収益力の格差として顕在化すると分析しています。
加えて、深刻化する人手不足への対策として、設備投資や省人化投資を行い、その投資を回収できる財務・経営基盤を備えているかが、競争力を左右すると指摘しています。
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<参照>
株式会社帝国データバンク:全国「旅館・ホテル市場」動向調査(2025年度見通し)
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