これだけは知っておくべき訪日タイ人 3つのポイント
- 訪日タイ人のハイシーズンは3月、4月、10月、12月
- インバウンド消費額は増加傾向
- 親日度ランキング1位、円安が追い風となるか
タイに関連するインバウンド年表
1924年 | 日本とタイ王国の国交が樹立 |
1960年 | JNTOバンコク事務所が開設 |
2019年 | 訪日タイ人数が史上最多となる年間132万人を達成 |
タイ基本データ
人口 | 約6,943万人 |
面積 | 約51万4,000平方キロメートル |
首都 | バンコク |
宗教 | 仏教、イスラム教など |
公用語 | タイ語 |
時差 | UTC+7(-2時間) |
通貨 | タイ・バーツ |
名目GDP | 約5,050億米ドル |
経済成長率 | 0.041 |
一人当たりGDP | 約7,274米ドル |
平均月収 | 605.10米ドル |
ビッグマック指数(経済力) | 3.80米ドル |
(参照)THE WORLD BANK Population, total、United Nations National Accounts - Analysis of Main Aggregates (AMA)、外務省 国・地域基礎データ、Numbeo Rankings by Country of Average Monthly Net Salary(After Tax)(Salaries And Financing)、The Economist The Big Mac index
タイ市場の訪日旅行(インバウンド)データ
訪日外客数推移(2014年~2023年):訪日タイ人は何人来ているのか
コロナ前の2019年までは、訪日タイ人客数は増加傾向にあり、ピークとなった2019年には131万8,977人を記録しました。パンデミックの影響で落ち込みましたが、2023年には99万5,500人と、コロナ前の7割以上まで回復してきています。
月別訪日外客数:訪日タイ人に人気なのは何月?
コロナ前の2019年までの傾向では、訪日タイ人が最も増加するのは4月でした。4月にはタイの旧正月であるソンクラーンがあり、その休暇を利用して訪日するタイ人が多いようです。また、10月から12月にかけて、晩秋から初冬の時期も人気が高まっているようです。最も減少するのは6月から9月となっています。2023年もおおむね同じような傾向となりました。
インバウンド消費額推移(2014年~2023年):タイ市場全体の規模は?
コロナ前、2016年から2019年にかけて訪日タイ人のインバウンド消費額は増加傾向にあり、ピークとなった2019年には1,732億円を記録しました。パンデミックの影響で大きく落ち込みましたが、2023年には1,902億円とコロナ前を上回る増加を見せています。
一人当たりインバウンド消費額推移(2014年~2023年):訪日タイ人は1人いくら使う?
訪日タイ人の一人あたりインバウンド消費額は、コロナ前は2015年以降減少傾向にありましたが、2019年には13万円台と若干の盛り返しをみせました。コロナ後の2023年には、旅行者層の変化に伴い19万1,026円へと大幅な増加をみせました。
旅行支出内訳:訪日タイ人は何を買い、消費している?
訪日タイ人の支出において、最も大きな割合を占めたのは買物代で、55,798円でした。2番目に大きな割合を占めたのは宿泊費で、52,900円でした。
人気のお土産ものランキング:訪日タイ人は何をお土産に買っていく?
費目 | 購入率 | 購入者単価 | |
---|---|---|---|
1位 | 菓子類 | 79.1% | 15,003円 |
2位 | 衣類 | 48.3% | 18,675円 |
3位 | その他食料品・飲料・たばこ | 43.1% | 14,564円 |
4位 | 靴・かばん・革製品 | 40.4% | 36,427円 |
5位 | 化粧品・香水 | 26.4% | 17,339円 |
6位 | 酒類 | 11.1% | 18,409円 |
7位 | その他買物代 | 8.7% | 17,216円 |
8位 | 医薬品 | 8.6% | 10,964円 |
訪日タイ人に最も人気のある品目は「菓子類」で、一人あたり平均15,003円分購入されています。購入率順に並べると、「菓子類」を筆頭に、「衣類」「その他食料品・飲料・たばこ」「靴・かばん・革製品」「化粧品・香水」の順で続いています。
買い物スポットランキング:訪日タイ人はどこで買い物をしている?
買い物場所 | 購入率 | |
---|---|---|
1位 | コンビニエンスストア | 68.8% |
2位 | 百貨店・デパート | 64.8% |
3位 | 空港の免税店 | 60.2% |
訪日タイ人に最も人気の買い物場所は「コンビニエンスストア」で、68.8%が買い物をしました。続けて「百貨店・デパート(64.8%)」と「空港の免税店(60.2%)」がランキング上位に入っています。
年齢・性別構成比:訪日タイ人で最も多い属性は?
訪日タイ人の41.7%が男性、58.3%が女性です。また、男性で最も多い年齢層は30~39歳で全体の14.3%を占め、女性で最も多い年齢層は30~39歳で全体の17.7%を占めます。
滞在日数:訪日タイ人は何日間訪日旅行する?
訪日タイ人の滞在日数は、全体の場合と観光・レジャー目的の場合、どちらも4~6日間が最多です。
訪日経験:訪日タイ人は初訪日・リピーターどちらが多い?
2023年第3四半期(7〜9月期)の訪日タイ人は、初来日が25.9%、リピーターが74.1%でした。
旅行形態:訪日タイ人は団体旅行と個別旅行どちらが多い?
訪日タイ人の旅行形態は、全目的の場合と観光・レジャー目的の場合、どちらも個別手配が最多です。ただし、団体ツアーの割合も全目的と観光・レジャー目的の両方で1割を超えており、他の国・地域と比べても比較的多いと言えます。
日本の観光情報の収集:訪日タイ人の訪日旅行の情報手段は?
訪日タイ人が旅マエに情報収集をする際、最も役に立ったのは「SNS(Facebook/Twitter/微信等)(29%)」でした。合わせて「動画サイト(YouTube/愛奇芸等)(22%)」「日本在住の親族・知人(21.7%)」と続いています。また、旅ナカで最も役に立った情報は「交通手段(55.1%)」でした。合わせて「飲食店(49.6%)」「買物場所(33%)」と続いています。
タイ市場のアウトバウンド(海外旅行)データ
タイ人の海外旅行者数の推移(2012年~2019年):タイ人の海外旅行需要は?
コロナ前の2019年までの6年間、タイ人の海外旅行者数は伸び続けており、ピークであった2019年には1,045万人を記録しました。2020年以降のデータは発表されていません。
タイで人気の海外観光地ランキング:訪日旅行の競合となる国は?
国名 | 過去五年間で最多の外客数 | |
---|---|---|
1位 | ラオス | 2,160,300人(2019年) |
2位 | ミャンマー | 1,924,581人(2019年) |
3位 | マレーシア | 1,914,692人(2018年) |
4位 | 日本 | 1,318,977人(2019年) |
5位 | 中国 | 870,526人(2019年) |
(参照)日本政府観光局(JNTO) 訪日旅行データハンドブック 2022年より
タイ人に人気の海外旅行先は、ラオス、ミャンマー、マレーシア、日本、中国と、全てアジア諸国となっています。ラオス、ミャンマー、マレーシアは距離が近く交通費が抑えられることが人気の理由であり、タイから陸路で訪れることもできます。コロナ禍から回復したタイミングでも、同じ理由でこれらの国・地域が人気になるものと考えられます。
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