• 宿泊と飲食にお金をかけるオーストラリア人
    • ハイシーズンは1月と12月、冬に一点集中
    • 観光目的では長期滞在する訪日オーストラリア人が多数

インバウンドにおけるオーストラリア市場の特徴とは

2018年の訪日オーストラリア人は55万人を超え、2014年と比較すると約1.8倍に増加しています。2018年、訪日オーストラリア人は一人あたり242,041円を訪日旅行時に使いました。2018年に訪日したオーストラリア人を年齢・性別ごとに見てみると、男女共に20代が大きな割合を占めています。また、訪日オーストラリア人のインバウンド市場で特筆すべき点は「宿泊費が飲食費の支出が多いこと」「ハイシーズンは1月と12月」「観光目的では長期滞在が多数」の3つです。それぞれ詳しく解説していきます。

訪日オーストラリア人インバウンド市場、3つの特徴を解説

1. 宿泊と飲食にお金をかけるオーストラリア人

2018年、訪日オーストラリア人が訪日旅行中に最も支出した費目は宿泊費で、約10万円となりました。次に多かった支出は飲食費で、約6万円となりました。オーストラリア人は観光目的の場合、滞在期間を長く設定する傾向にあるためこのような結果となりましたが、ホテル業界や飲食業界はオーストラリア人をターゲットにしたインバウンド施策をすることで、より多くのオーストラリア人に消費をしてもらえる可能性があります。具体的には、英語で接客のできる環境を整える、SNSや各種メディア等でオーストラリア人に向けたプロモーションを行うなどの方策が考えられます。英語対応を実現することでアメリカやイギリスなど他の英語圏からの訪日客にも対応ができるようになるため、英語対応環境の整備は優先して行うべき事項と言えるでしょう。

2. ハイシーズンは1月と12月

訪日オーストラリア人数を月別に見てみると、2018年は1月に最も多くのオーストラリア人が訪日しています。2018年1月の訪日オーストラリア人は69,924人で、次に訪日オーストラリア人数の多かった10月の63,608人と合わせると2018年度訪日オーストラリア人全体の約24%が1月と12月に集中していることが分かります。オーストラリアは南半球にあるため季節が逆転しており、1月や12月は真夏に相当します。そのため多くのオーストラリア人が年越しなどを兼ねて日本に温泉やスキーなどの冬を楽しみに来ており、この時期に合わせてピンポイントにインバウンド対策を行うことで効果的な集客が見込めそうです。

3. 観光目的では長期滞在する訪日オーストラリア人が多数

観光目的で訪日するオーストラリア人の約91%は、7〜90日間日本に滞在しています。オーストラリアと日本はシドニーと東京の場合約9時間半の飛行時間が必要なほど離れているため、たまの訪日旅行を満喫するために滞在期間を長く取るオーストラリア人が多数存在するようです。一方、業務目的で訪日するオーストラリア人の場合は4〜6日間の滞在が約46%を占めており、3日以内の滞在も約13%と、観光目的での訪日と対象的になっています。長期滞在する訪日オーストラリア人向けに様々なサービスやアクティビティを提供できる市場が存在しているとも言えるため、インバウンド対策の際には意識してみると良いかもしれません。

オーストラリア人の特徴

オーストラリア人の性格・国民性

オーストラリア人の性格・国民性には、一般的に以下のような特徴があるといわれています。

  • 陽気でせかせかしない
  • オーストラリア人は陽気でのんびりしている性格の人が多い傾向にあります。
  • 地域に対する愛着心が強い
  • オーストラリア人は自分が生まれた地域に対して強いプライドを持っており、他の地域をジョーク交じりで批判することがあります。
  • アウトドア好き
  • 自然に囲まれた環境で育っているからか、オーストラリア人にはアウトドアを好む人が多い傾向にあります。
  • 平等主義
  • オーストラリア英語で頻繁に出てくる単語「mate」には、仲間や同僚という意味があります。オーストラリア人の意識の根底には「平等主義」という概念があり、身分関係なくオーストラリア人はこの単語を使うことで、他人と打ち解けようとします。
  • 仲間意識の高さ
  • 上記の「mate」という単語に関連して、オーストラリアでは「mateship」という単語が存在します。これは困っている人を助けるという意味合いがあり、オーストラリアでは「他人を助ける」という行為が当たり前になっています。

<参照>

  • 明石書店出版:オーストラリアを知るための58章:越智道雄

オーストラリア人と接するうえで気を付けておきたいマナー

オーストリア人と接する場合には、以下のポイントに注意しましょう。

  • 失礼にあたるため、人を指ささない
  • 会話中は目をそらさないように心がける
  • ドアを開けて先に女性を入れるなど、レディーファーストを心がける
  • 食事の際は、ナイフは右手に、フォークは左手を持つ
  • 食事の際は、食器に口を付けない
  • 食事の際は、音をたてないようにする
  • 乾杯の際は、相手の目を見るようにする

<参照>

  • 明石書店出版:オーストラリアを知るための58章:越智道雄

オーストラリア人の親日度・日本語学習者数

電通「ジャパンブランド調査」によると、オーストラリアは2018年時点で「親日度ランキング」ランク外となっており、親日度が特別に高い訳ではないことが分かります。(*1)
国際交流基金「海外日本語教育機関調査」によると、オーストラリアには2015年時点で1,643校の日本語教育機関と2,800人の日本語講師が存在し、357,348人が日本語を学習しています。(*2)

<参照>

  • (*1)電通 チーム・クールジャパン「ジャパンブランド調査2018」
  • (*2)国際交流基金 2015年度 海外日本語教育機関調査

オーストラリア人のスマホ事情:人気の機種やSNSは?

オーストラリアはiOSがAndroidより人気で、約59%のシェアを持っています。オーストラリアの平均月収は3,009.34米ドルと高水準なため、特に高所得層を中心にiPhoneが人気のようです。人気のSNSアプリはiOS・Android共にWhatsAppとFacebook Messengerがランクインしています。これらは共にアメリカ企業のSNSアプリです。また、Android第3位にランクインしているGoogle DuoはGoogle公式のアプリで、ビデオ通話に重点が置かれています。

オーストラリアのイベント・祝日カレンダー(2019年・2020年)

2019年2020年
新年1月1日(火)1月1日(水)
オーストラリアの日1月28日(月)1月26日(日)
グッド・フライデー4月19日(金)4月10日(金)
イースター・マンデー4月22日(月)4月13日(月)
アンザックの日4月25日(木)4月25日(土)
女王誕生日6月10日(月)6月10日(水)
勤労感謝の日10月7日(月)10月7日(水)
クリスマス12月25日(水)12月25日(金)
ボクシング・デー12月26日(木)12月26日(土)

オーストラリアの歴史

オーストラリアは、建国されてから数百年と比較的歴史の浅い国です。しかし、建国前にもさまざまな歴史がありました。
オーストラリア大陸にはもともと先住民であるアボリジニが住んでいました。
14世紀になると、ポルトガル人やオランダ人などヨーロッパ人がはじめてオーストラリアに上陸。しかし、価値のある土地と認識されず、その後100年間もの間、ヨーロッパからオーストラリアには探検隊が派遣されることはありませんでした。
しかし、18世紀に入ると、イギリスの探検家キャプテン・クックがシドニー郊外に上陸。東海岸を調査し、その一帯を「ニュー・サウス・ウェールズ」と名づけて英国王室による領有化宣言をしました。
1788年には、初代総督であるアーサー・フィリップ率いる船団がシドニー湾に上陸。流刑囚780人を含む1,200人がオーストラリアに連れてこられ、もともとオーストラリアに住んでいた先住民アボリジニは、英国王室領の不法滞在者となり、奴隷にされ、虐げられるようになります。
その後、19世紀半ばまでに、およそ15万人以上の囚人が大陸に送り込まれることに。炭鉱の発見や羊毛の生産などで開拓が急速に加速し、1829年に正式に全オーストラリアがイギリスの領有と宣言されることとなりました。
1800年代は、いわゆる「ゴールドラッシュ」の時期と呼ばれ、金鉱を求めて、大量の人がオーストラリアに移民してきます。政府は、非ヨーロッパ系移民よりも白人を優先する政策を採択。オーストラリアに白豪主義が生まれました。
その後、ニュージーランドを除く、オセアニア6植民地がオーストラリア連邦として成立。イギリスの自治領となります。第一次世界大戦、第二次世界大戦を経て、オーストラリアは経済成長を達成。多民族国家へと発展し現在に至ります。

<参照>

  • 明石書店出版:オーストラリアを知るための58章:越智道雄

オーストラリア宗教観

オーストラリア統計局が2017年6月27日に発表した「2016年の国勢調査」の結果によると、オーストラリアにおいて、無宗教であると回答した人は29.6%となっており、ここ15年間で倍増する結果となりました。
カトリックが占める割合は、22.6%となっており、無宗教者が特定の宗教を信仰する人の割合を上回りました。オーストラリアはもともとはキリスト教の国ですが、他国同様、宗教離れが進んでいるようです。
近年では、イギリスや中国、インド、フィリピンなどから移民が増え、オーストラリアでは宗教の多様化が進んでいます。同調査によると、近年ではイスラム教、仏教、ヒンズー教など基督教以外の宗教の信仰者も増えてきている模様です。

<参照>

  • ABS.Stat:People and Communities:Religionより
  • 明石書店出版:オーストラリアを知るための58章:越智道雄