• 訪日客数は5年間で倍増を記録! 最近では珍しい1人あたりの旅行支出も伸び続けている豪州市場
  • 若い世代の訪日が目立つオーストラリア人のインバウンド市場! 3人に1人が20代の若者という結果に
  • 宿泊費だけで約10万円を出費! オーストラリア人にとって滞在環境は重要な支出ポイントに
出典:観光庁 平成28年 訪日外国人消費動向調査

インバウンドにおけるオーストラリア市場の特徴とは

2016年の訪日オーストラリア人は 44万人 を記録し、2012年と比較すると倍以上に増加しています。2016年、訪日オーストラリア人は一人当たり 246,866円 を訪日旅行時に使いました。この額は観光庁が調査対象とした国の中でもっとも高い金額です。 加えて、各国で総インバウンド消費額は順調に伸び続けているものの、一人当たりの旅行支出は減少傾向にある国が散見される中、オーストラリアのインバウンド市場においては、総インバウンド消費額も一人当たりインバウンド消費額も、両方ともここ5年間伸び続けています。インバウンド市場全体をみても 「とにかく好調」 といえるのはオーストラリア人のインバウンド市場だけかもしれません。

また、訪日オーストラリア人のインバウンド市場で、特筆すべき点は 「一人当たりの旅行支出が伸び続けている点」「若者の訪日率が高い点」「宿泊費に多額のお金を出費する点」 の3つです。それぞれ詳しく解説していきます。

訪日オーストラリア人のインバウンド市場の3つの特徴を解説

①最近では珍しい一人当たりの旅行支出が伸び続けている市場

先述の通り、2016年に訪日したオーストラリア人は、一人当たり246,866円を使っています。この数字は観光庁が調査対象としている20か国の中でもっとも多い数字です。平均泊数も13.2泊と、とりわけ長いわけでもないので 「オーストラリア人はもっとも訪日旅行時にお金を落とす民族である」 と考えても良いでしょう。 さらに、 最近の日本のインバウンド市場では、訪日客数こそ増え続けていますが、ひとりあたりの旅行支出は減少傾向にある国が多い です。例えば、2016年における中国の一人当たりの旅行支出は前年比-18.4%となっています。韓国、台湾、タイ、シンガポール、イギリス、フランス、カナダにおいても一人当たりの旅行支出は減っており、 一人当たりの旅行支出の減少を訪日客数の増加でカバーしているというのが日本のインバウンド消費動向における現状です。 一方、オーストラリアのインバウンド市場では、 客数の伸びのみならず一人当たりの旅行支出も5年連続で増加し続けています。** 今後のインバウンド市場において大きなターゲットとなってくるのは「訪日客数が増加」していることに加え「一人当たりの旅行支出も増加」している訪日オーストラリア人のような市場かもしれません。

②若者の訪日率が高い訪日オーストラリア人のインバウンド市場

また、訪日オーストラリア人は、欧米圏と比較すると、 若い世代の訪日が目立つ 市場となっています。 2016年の訪日オーストラリア人を年齢別にみてみると、もっとも多かったのは 男女ともに20歳から29歳の世代 でした。全体のうち 約35%が20代の若者 となっており、20代以下も合わせると全体の 4割が若年層 という結果になりました。一方、欧米圏の訪日外国人を年齢別にみてみると、20代以下が占める割合は約28%となっており、訪日オーストラリア人と10ポイント以上の差が開く結果になりました。 訪日オーストラリア人のリピーター率は高くないので、若い世代が多いという特徴を巧く活かし、今後どのように訪日オーストラリア人をリピーター化させていくかという点は、これからの課題でしょう。

③「滞在環境」は訪日オーストラリア人にとって重要な要素に:旅行支出の4割を宿泊費あてる傾向に

2016年の訪日オーストラリア人の旅行支出の内訳を見てみると、 宿泊費が占める割合は40.4% となっており、もっとも大きくなっています。訪日オーストラリア人は、一度の旅行で 宿泊費に平均99,802円 を支出しています。この額は、全国籍平均の42,182円の2倍以上となる金額であり、全国籍中もっとも高い額です。 訪日オーストラリア人は、 宿泊費用にお金を惜しまない傾向にあり、滞在環境を重視している ことが予測できます。ホテルや旅館など宿泊業界は、このポイントに着目しておくべきでしょう。特に欧米豪圏のインバウンドを誘致するうえでキーポイントとなってくる「日本らしさ・日本文化」と密接にかかわる日本旅館にとって、訪日オーストラリア人は魅力的なターゲットになるでしょう。

オーストラリア人の特徴

オーストラリア人の性格・国民性

オーストラリア人の性格・国民性には、一般的に以下のような特徴があるといわれています。

  • 陽気でせかせかしない
  • オーストラリア人は陽気でのんびりしている性格の人が多い傾向にあります。
  • 地域に対する愛着心が強い
  • オーストラリア人は自分が生まれた地域に対して強いプライドを持っており、他の地域をジョーク交じりで批判することがあります。
  • アウトドア好き
  • 自然に囲まれた環境で育っているからか、オーストラリア人にはアウトドアを好む人が多い傾向にあります。
  • 平等主義
  • オーストラリア英語で頻繁に出てくる単語「mate」には、仲間や同僚という意味があります。オーストラリア人の意識の根底には「平等主義」という概念があり、身分関係なくオーストラリア人はこの単語を使うことで、他人と打ち解けようとします。
  • 仲間意識の高さ
  • 上記の「mate」という単語に関連して、オーストラリアでは「mateship」という単語が存在します。これは困っている人を助けるという意味合いがあり、オーストラリアでは「他人を助ける」という行為が当たり前になっています。

<参照>

  • 明石書店出版:オーストラリアを知るための58章:越智道雄

オーストラリア人と接するうえで気を付けておきたいマナー

オーストリア人と接する場合には、以下のポイントに注意しましょう。

  • 失礼にあたるため、人を指ささない
  • 会話中は目をそらさないように心がける
  • ドアを開けて先に女性を入れるなど、レディーファーストを心がける
  • 食事の際は、ナイフは右手に、フォークは左手を持つ
  • 食事の際は、食器に口を付けない
  • 食事の際は、音をたてないようにする
  • 乾杯の際は、相手の目を見るようにする

<参照>

  • 明石書店出版:オーストラリアを知るための58章:越智道雄

オーストラリア人の親日度・日本語学習者数

オーストラリアには、2015年時点で2,800人の日本語講師、1,643の日本語教育機関が存在しています。日本語を学習するオーストラリア人の数は2015年時点で33,224人です(*1)。 2015年時点でオーストラリアは、世界で4番目に日本語学習者が多い国です(*2)。近年では、2012年に第1回全豪日本語教育シンポジウムが実施されたり、同年に発表された白書「アジアの世紀における豪州」にて、日本語は学校教育で学ぶべき言語の一つであるとの位置づけをされたりと、オーストラリアで日本文化、並びに日本語のプレゼンスは高まってきているようです。

<参照>

  • (*1)国際交流基金:日本語教育の実施状況 オーストラリア(2016年度)
  • (*2)国際交流基金:2015年度海外日本語教育機関調査結果(速報値)2016/11/10

オーストラリア人のスマホ事情:人気の機種やSNSは?

オーストラリア人のスマホ事情:人気の機種やSNSは?

オーストラリアでもっとも使われているOSはiOSです。全体の57%がiOSを使用しています。Androidが占める割合は全体の41%となりました。 オーストラリアで人気のSNSとして3位にランクインしたWhatsApp Messengerは、日本でいうLINEのような主要メッセージアプリです。欧米を中心とした世界中で多くのユーザーを獲得しています。その他はInstagram、Facebook関連のアプリが人気になっている模様。 Android上で人気となっているSnapchatは動画や画像コンテンツを中心としたメッセージアプリです。大きな特徴は、他人に発信したコンテンツが短時間で消えるという点。現在、若者を中心として多くの人に利用されています。

オーストラリアのイベント・祝日カレンダー(2017年・2018年)

2017年2018年
元旦(ニュー・イヤーズ・デー)1月1日(日)1月1日(月)
デボンポート・カップ1月11日(水)1月10日(水)
建国記念日(オーストラリア・デー)1月26日(木)1月26日(金)
ホバート・レガッタ2月13日(月)2月12日(月)
ロンセストン・カップ2月22日(水)2月28日(水)
勤労感謝の日(レイバー・デー)3月6日(月)3月5日(月)
キング・アイランド・ショー3月7日(火)3月6日(火)
マーチ・パブリック・ホリデー勤労感謝の日(エイトアワーズ・デー)勤労感謝の日(レイバー・デー)3月13日(月)3月12日(月)
キャンベラ・デー3月13日(月)3月12日(月)
※聖金曜日(グッド・フライデー)4月14日(金)3月30日(金)
※復活祭の翌日(イースター・マンデー)4月17日(月)4月2日(月)
※復活祭の翌々日(イースター・チューズデー)4月18日(火)4月3日(火)
戦没者追悼日(アンザック・デー)4月25日(火)4月25日(水)
メーデー、勤労感謝の日(レイバー・デー)5月1日(月)5月7日(月)
アグフェスト5月5日(金)5月4日(金)
州創立記念日(ウェスターン・オーストラリア・デー)6月5日(月)6月4日(月)
女王誕生日(クイーンズ・バースデー)6月12日(月)6月11日(月)
ボロル―ラ・ショー・デー6月30日(金)6月29日(金)
アリス・スプリングス・ショー・デー7月7日(金)7月6日(金)

オーストラリアの歴史

オーストラリアは、建国されてから数百年と比較的歴史の浅い国です。しかし、建国前にもさまざまな歴史がありました。 オーストラリア大陸にはもともと先住民であるアボリジニが住んでいました。 14世紀になると、ポルトガル人やオランダ人などヨーロッパ人がはじめてオーストラリアに上陸。しかし、価値のある土地と認識されず、その後100年間もの間、ヨーロッパからオーストラリアには探検隊が派遣されることはありませんでした。 しかし、18世紀に入ると、イギリスの探検家キャプテン・クックがシドニー郊外に上陸。東海岸を調査し、その一帯を「ニュー・サウス・ウェールズ」と名づけて英国王室による領有化宣言をしました。 1788年には、初代総督であるアーサー・フィリップ率いる船団がシドニー湾に上陸。流刑囚780人を含む1,200人がオーストラリアに連れてこられ、もともとオーストラリアに住んでいた先住民アボリジニは、英国王室領の不法滞在者となり、奴隷にされ、虐げられるようになります。 その後、19世紀半ばまでに、およそ15万人以上の囚人が大陸に送り込まれることに。炭鉱の発見や羊毛の生産などで開拓が急速に加速し、1829年に正式に全オーストラリアがイギリスの領有と宣言されることとなりました。 1800年代は、いわゆる「ゴールドラッシュ」の時期と呼ばれ、金鉱を求めて、大量の人がオーストラリアに移民してきます。政府は、非ヨーロッパ系移民よりも白人を優先する政策を採択。オーストラリアに白豪主義が生まれました。 その後、ニュージーランドを除く、オセアニア6植民地がオーストラリア連邦として成立。イギリスの自治領となります。第一次世界大戦、第二次世界大戦を経て、オーストラリアは経済成長を達成。多民族国家へと発展し現在に至ります。

<参照>

  • 明石書店出版:オーストラリアを知るための58章:越智道雄

オーストラリア宗教観

オーストラリア統計局が2017年6月27日に発表した「2016年の国勢調査」の結果によると、オーストラリアにおいて、無宗教であると回答した人は29.6%となっており、ここ15年間で倍増する結果となりました。 カトリックが占める割合は、22.6%となっており、無宗教者が特定の宗教を信仰する人の割合を上回りました。オーストラリアはもともとはキリスト教の国ですが、他国同様、宗教離れが進んでいるようです。 近年では、イギリスや中国、インド、フィリピンなどから移民が増え、オーストラリアでは宗教の多様化が進んでいます。同調査によると、近年ではイスラム教、仏教、ヒンズー教など基督教以外の宗教の信仰者も増えてきている模様です。

<参照>

  • ABS.Stat:People and Communities:Religionより
  • 明石書店出版:オーストラリアを知るための58章:越智道雄