鉄道業界で進む海外進出:JR東日本がシンガポールにインバウンド拠点「JAPAN RAIL CAFE」開設

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訪日外国人観光客の増加から、日本国内の企業はインバウンド誘致を進めています。

以前の記事でご紹介したように、鉄道業界でも訪日外国人観光客誘致に注力しており、その取り組みは多岐にわたります。

最近、鉄道業界では、東南アジアなど訪日旅行が人気のアクティビティーとなっている国に、インバウンド拠点を構えることで訪日外国人観光客の誘致を図る試みが行われています。

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【訪日ラボは、8月5日にインバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を開催します】

会場での開催に加え、一部講演ではオンライン配信(参加費無料)も実施!さらに、チケットを購入した方限定でアーカイブ配信も予定しています。

ご来場が難しい方や当日ご都合が合わない方も、この機会にぜひご参加ください。

JR東日本、シンガポールにインバウンド拠点「JAPAN RAIL CAFE」を12月4日に開業

「Japan Rail Cafe」外観イメージ:Facebookより引用

「Japan Rail Cafe」外観イメージ:Facebookより引用

東日本旅客鉄道株式会社(以下、JR東日本)では、シンガポール中心部に「JAPAN RAIL CAFE」を2016年12月4日に開業します。

Platform for real Japan, Platform for real communication”がコンセプトに:訪日観光の情報発信などを実施

「Japan Rail Cafe」機能イメージ:プレスリリースより引用

「Japan Rail Cafe」機能イメージ:プレスリリースより引用

「JAPAN RAIL CAFE」は、日本の観光情報の発信や、訪日旅行に興味を持つ人同士の情報交換などを促進するための場所。

「Platform for real Japan, Platform for real communication」(本物の日本を体感できる「場」、お客さま同士が情報交換できる「場」~)が運営コンセプトとなっており、ASEAN における新しい形態のインバウンド拠点をめざすとのこと。

具体的な活動内容として、

  1. 情報発信・訪日サポート・・・日本政府観光局(JNTO)や他企業・自治体と連携し日本の魅力を紹介
  2. コミュニケーションツールの設置・・・訪日旅行時の思い出の写真の展示や伝言板の設置により現地人同士の情報交換を促進
  3. カフェ・物販・・・JR東日本フードビジネスがエキナカで展開するカフェレシピをもとに「和」にこだわった飲食物の提供。また、日本独自の食品や雑貨等の販売

を実施するとのこと。

また、今回ご紹介している「JAPAN RAIL CAFE」には、大手旅行会社である株式会社ジェイティービー(以下、JTB)も提携。

「JAPAN RAIL CAFE」に専用旅行カウンターを設置し、訪日外国人観光客向けの鉄道パスや、一部観光施設の入場券などを販売します。

事前にFacebookページも開設:1,351件のいいねを獲得 オープンやサービス内容をPR

「Japan Rail Cafe」Facebookページ:Facebookより引用

「Japan Rail Cafe」Facebookページ:Facebookより引用

オープン事前に「JAPAN RAIL CAFE」をPRするためのFacebookページを運営しています。

Facebook上では「JAPAN RAIL CAFE」のサービス内容や、日本文化に関するもの、オープンまでの進捗状況などが投稿されています。1,300件以上のいいねを獲得しており、国内国外からも注目を集めています。

このように、海外を拠点としたインバウンド誘致に取り組むJR東日本。

小田急鉄道でも、訪日外国人観光客誘致に海外進出に乗り出しています。

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小田急鉄道ではタイ・バンコクに新事務所を開設

小田急電鉄株式会社(以下、小田急鉄道)では、2016年9月27日よりタイ・バンコクに、駐在員事務所を開設しています。

主な活動内容として、

  1. 現地旅行会社やメディアに向けた小田急電鉄の商品の売り込み
  2. 現地旅行博覧会などを通じて、タイ人へ小田急電鉄に関する情報提供の実施
  3. タイ、または近隣東南アジア諸国での情報収集

の3つが行われています。

小田急電鉄は、「東南アジアのハブ」と呼ばれるタイ王国の首都 バンコクに新事務所を開設することで、タイ旅行会社との関係性強化、タイや近隣東南アジア諸国に関するリサーチを進め、新宿箱根、江の島・鎌倉をはじめとする小田急電鉄沿線への一層の誘致を進めていくとのこと。

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まとめ:インバウンド誘致を目的に海外進出が進む鉄道会社

上記でご紹介したJR東日本や小田急鉄道の試みのように、国内の鉄道会社では国外にインバウンド拠点をつくることにより、訪日外国人観光客の誘致を図っています。

海外を拠点に日本の観光情報を発信したり、現地に自企業のPRを行ったりすることで、潜在的なインバウンド対策になります。

【7/3開催】宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」

インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。

本イベントでは「顧客への情報アピール」「顧客体験(ゲストエクスペリエンス)」「運営のデジタル化」など、施設運営に必要なをテーマを、市場の最前線を走るエキスパートたちが集結。お客様が施設を見つける「旅マエ」から、実際に滞在する「旅ナカ」まで、あらゆるフェーズにおける最新戦略と成功事例を徹底解説します。

<本セミナーのポイント>

  • 変わりゆく市場の状況と、今後注目のトレンドを把握できる
  • 旅マエの顧客行動を理解し、集客・予約率アップのヒントが得られる
  • 旅ナカの接客品質を高め、顧客満足度向上に繋がる実践的な対応を学べる
  • 各分野の専門家から、ビジネスを加速させる具体的な戦略や成功事例が聞ける

詳しくはこちらをご覧ください。

宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」【7/3開催】

【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」

2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。

「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。

初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。

参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。

<こんな方におすすめ>

  • インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
  • 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
  • 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
  • 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
  • インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
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【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか


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※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。

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「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年6月後編】

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客インバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!

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