鉄道業界で進む海外進出:JR東日本がシンガポールにインバウンド拠点「JAPAN RAIL CAFE」開設

公開日:2016年11月24日

訪日外国人観光客の増加から、日本国内の企業はインバウンド誘致を進めています。

以前の記事でご紹介したように、鉄道業界でも訪日外国人観光客誘致に注力しており、その取り組みは多岐にわたります。

最近、鉄道業界では、東南アジアなど訪日旅行が人気のアクティビティーとなっている国に、インバウンド拠点を構えることで訪日外国人観光客の誘致を図る試みが行われています。

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JR東日本、シンガポールにインバウンド拠点「JAPAN RAIL CAFE」を12月4日に開業

「Japan Rail Cafe」外観イメージ:Facebookより引用

「Japan Rail Cafe」外観イメージ:Facebookより引用

東日本旅客鉄道株式会社(以下、JR東日本)では、シンガポール中心部に「JAPAN RAIL CAFE」を2016年12月4日に開業します。

Platform for real Japan, Platform for real communication”がコンセプトに:訪日観光の情報発信などを実施

「Japan Rail Cafe」機能イメージ:プレスリリースより引用

「Japan Rail Cafe」機能イメージ:プレスリリースより引用

「JAPAN RAIL CAFE」は、日本の観光情報の発信や、訪日旅行に興味を持つ人同士の情報交換などを促進するための場所。

「Platform for real Japan, Platform for real communication」(本物の日本を体感できる「場」、お客さま同士が情報交換できる「場」~)が運営コンセプトとなっており、ASEAN における新しい形態のインバウンド拠点をめざすとのこと。

具体的な活動内容として、

  1. 情報発信・訪日サポート・・・日本政府観光局(JNTO)や他企業・自治体と連携し日本の魅力を紹介
  2. コミュニケーションツールの設置・・・訪日旅行時の思い出の写真の展示や伝言板の設置により現地人同士の情報交換を促進
  3. カフェ・物販・・・JR東日本フードビジネスがエキナカで展開するカフェレシピをもとに「和」にこだわった飲食物の提供。また、日本独自の食品や雑貨等の販売

を実施するとのこと。

また、今回ご紹介している「JAPAN RAIL CAFE」には、大手旅行会社である株式会社ジェイティービー(以下、JTB)も提携。

「JAPAN RAIL CAFE」に専用旅行カウンターを設置し、訪日外国人観光客向けの鉄道パスや、一部観光施設の入場券などを販売します。

事前にFacebookページも開設:1,351件のいいねを獲得 オープンやサービス内容をPR

「Japan Rail Cafe」Facebookページ:Facebookより引用

「Japan Rail Cafe」Facebookページ:Facebookより引用

オープン事前に「JAPAN RAIL CAFE」をPRするためのFacebookページを運営しています。

Facebook上では「JAPAN RAIL CAFE」のサービス内容や、日本文化に関するもの、オープンまでの進捗状況などが投稿されています。1,300件以上のいいねを獲得しており、国内国外からも注目を集めています。

このように、海外を拠点としたインバウンド誘致に取り組むJR東日本。

小田急鉄道でも、訪日外国人観光客誘致に海外進出に乗り出しています。

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小田急鉄道ではタイ・バンコクに新事務所を開設

小田急電鉄株式会社(以下、小田急鉄道)では、2016年9月27日よりタイ・バンコクに、駐在員事務所を開設しています。

主な活動内容として、

  1. 現地旅行会社やメディアに向けた小田急電鉄の商品の売り込み
  2. 現地旅行博覧会などを通じて、タイ人へ小田急電鉄に関する情報提供の実施
  3. タイ、または近隣東南アジア諸国での情報収集

の3つが行われています。

小田急電鉄は、「東南アジアのハブ」と呼ばれるタイ王国の首都 バンコクに新事務所を開設することで、タイの旅行会社との関係性強化、タイや近隣東南アジア諸国に関するリサーチを進め、新宿、箱根、江の島・鎌倉をはじめとする小田急電鉄沿線への一層の誘致を進めていくとのこと。

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まとめ:インバウンド誘致を目的に海外進出が進む鉄道会社

上記でご紹介したJR東日本や小田急鉄道の試みのように、国内の鉄道会社では国外にインバウンド拠点をつくることにより、訪日外国人観光客の誘致を図っています。

海外を拠点に日本の観光情報を発信したり、現地に自企業のPRを行ったりすることで、潜在的なインバウンド対策になります。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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