訪日豪州人観光客が生活するオーストラリアは日本よりも収入レベルが高い反面、労働時間は少ない傾向があります。訪日豪州人観光客の誘致のために残業の文化がないオーストラリア人を採用するにあたっては労働環境面で調整が必要だと考えられる反面、得られるメリットも高いと予想できます。
オーストラリアの雇用情勢に触れながら、訪日豪州人観光客のインバウンド対策に繋がるオーストラリア人スタッフの採用についてご紹介します。
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オーストラリアでインバウンド誘致をするための起業について
オーストラリア政府はスモールビジネスを奨励しており資本金1ドルから起業できるため、日本から参入する企業も増えています。インバウンド誘致のためにオーストラリアで観光事業の会社を起業する場合、「現地法人の設立」が現地の企業と同等の活動ができる起業形態になります。
オーストラリア現地で採用する場合の注意点
オーストラリアで採用する場合、正社員は週当たりの労働時間が38時間以上となっていますが、日本と違い残業をする文化がありません。どれだけ遅くまで残業をする人でも21時には退社します。
その他、キャッシュジョブと呼ばれるオーストラリアならではの非正規雇用形態や、日本のバイトよりもフレキシブルなカジュアルワークと呼ばれる雇用形態も存在します。そのため、採用においては日本とは違う労働環境を考える必要があるでしょう。
日本の企業が採用したオーストラリア人の労働に関する印象とは
日本の企業で働くオーストラリア人の日本の労働に対する印象は、第一に「働き過ぎ」だということです。社畜という言葉が生まれて久しいですが、オーストラリアに限りらず海外からすれば日本人の労働環境は異常だとされています。
オーストラリア人の採用において労働環境の整備は必要か
訪日豪州人観光客を誘致するインバウンド対策としてオーストラリア人を採用するにあたって、クリエイティブ系の職種を除き、終電までの残業が当たり前のような会社での雇用は難しいでしょう。海外の労働者が働きやすい環境づくりは不可欠だと考えられます。
また、日本の優秀な企業の多くは残業に頼らないワークスタイルを確立しており、これからの企業の在り方は、楽しく働けてストレスを溜め込まず、生産性の高い環境づくりが必須となるでしょう。そのひとつの例として、海外に習い自宅勤務を取り入れる企業も多くなってきています。
オーストラリア人を採用するメリットとデメリットとは
訪日豪州人観光客を誘致するインバウンド対策としてオーストラリア人を雇用することで得られるメリットとしては、母国語が英語なので観光業界では翻訳、通訳、観光案内など幅広い仕事に従事できることです。
また、訪日豪州人観光客を誘致するに当たっては、現地の習慣や文化を知っていなければ分からないニーズもあり、サービスの深化において有効だと考えられます。
日本よりも平均給与が高いオーストラリア人の採用について
オーストラリアの一人当たりのGDPは世界で12位となっており、26位の日本と比べて高く、また平均月収も254,733円で世界で8位と高水準です。
日本は19位となっています。また、オーストラリアのカジュアルワーク(アルバイト)の平均時給は17ドル(約1800円)と言われていますので、オーストラリア人を採用する場合は日本人よりも高い給与を支払う必要があるかもしれません。
まとめ:訪日豪州人観光客を誘致するためのオーストラリア人の採用
オーストラリア人を採用するにあたり、労働環境や賃金の面で敷居が高い可能性があることが分かりました。しかし、訪日豪州人観光客をインバウンド誘致することを考えた場合、現地人目線で仕事を考えることができるスタッフがいるだけで戦略は全く変わってくるでしょう。
また、日本人を現地人レベルに教育するコストも削減できるため、インバウンド対策としてオーストラリア人の採用は有効だと考えられます。
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「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
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